北朝鮮の電文、その意図は

皇紀2684年(令和6年)1月7日

金正恩氏が岸田首相に異例の見舞い電報 能登半島地震「復旧祈る」

【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は5日、甚大な被害の出た能登半島地震を受け、岸田文雄首相に見舞いの電報を送った。党機関紙…

(産經新聞社)

 一日に発生し、とうとう亡くなられた方が百二十六名、安否不明の方が二百九名にも及んでいる(六日現在)能登半島大地震に対し、中にはいわゆる「売名的」行動に出る者がおり、現場の救助・支援活動に支障が出始めています。

 特に悪質なのが、れいわ新選組の山本太郎代表のように、現地へ駆けつけて炊き出しの食事に手をつけるという「自己完結の準備をしないまま被災地へ乗り込む物見遊山の野次馬」です。激甚災害指定の検討に入った岸田文雄首相と比較にならないほど迷惑でしかなく、口だけは達者で何の役にも立ちません。

 そこへ飛び込んだ北韓(北朝鮮)の金正恩氏から送られてきた電文の報。昨日記事でも申したように、さんざん日米韓関係の破壊工作を韓国人にやらせてきた北韓の今般の意図は、一体何でしょうか。

 最高指導者名義で「日本国内閣総理大臣 岸田文雄閣下」宛てにこのような電文を送ってきたのは、今回が初めてのことです。これまで、阪神淡路大震災では姜成山氏(当時の政務院総理)の名で、そして上記産經新聞社記事の追記になりますが東日本大震災では金永南氏(当時の最高人民会議常任委員長)の名で在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に、少なくとも赤十字国際委員会を通してしか北韓から見舞われたことがありません。

 露国や中共などで発生した災害にのみ反応してきた北韓が、いわゆる「西側諸国」の災害に電文を送った例は、恐らくほとんどないと思われます。それほど異例の行動に出たからには、必ず北韓の意図があるはずです。

 相変わらず弾道弾発射を繰り返す北韓は、米国のドナルド・トランプ前大統領という交渉相手を失い、露国が米民主党のジョー・バイデン政権にけしかけられるがままにウクライナ侵攻を決断、疲弊し、その露国を乗っ取ろうとさえ企む中共も経済破綻が明るみになった今、わが国と何らかの交渉を打診してきたと見ていいでしょう。

 外交上、こうした電文が大きな意味を持つのは、わざわざ申すまでもありません。故・金正日氏が起こした稀代の大犯罪「日本国民拉致事件」が全く未解決である以上、被害者ご家族がつぎつぎに亡くなられている現状からも「事件解決なら交渉に応じてもよい」というわが国の意思を示す好機です。

 膠着状態が続いた拉致事件の解決に向け、あくまで「わが国が利用できるものは利用する」という立場で、今回の電文を交渉の契機に利用しなければなりません。北韓も「欲しいもの」があるでしょう。

 一月一日早早から痛ましい出来事が続いていますが、ほんの少し光が差し込んだと申せるかもしれません。いや、拉致被害者とそのご家族のためにもこの光をどう掴むか、政府が慎重に判断すべきと提案します。

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『北朝鮮の電文、その意図は』に2件のコメント

  1. きよしこ:

    多くの方同様「岸田·林体制」で拉致事件が解決するとは到底思えませんが、とはいえ現在がそういう体制なのですから震災同様足を引っ張ることだけは避けなければいけません。そもそも拉致事件は政治の問題ではなく人権の問題です。自分が目立つことしか考えず、周囲の迷惑など気にも止めない人物が党首に居座るれいわ新撰組(ならびにそのシンパ)は拉致事件の解決に於いても厳しくその動きを監視しなければならないでしょう。
    共同通信を筆頭に北韓の手先のような主張ばかり繰り返す報道権力も同様なのは言うまでもありません。

  2. :

    突然のコメント失礼いたします。
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