タイ政変の裏で中共は…

皇紀2674年(平成26年)5月8日

 http://www.afpbb.com/articles/-/3014319
 ▲AFP:タイのインラック首相が失職、違憲判決で

 タイのインラック・チンナワット首相は七日、いわば「別件弾劾」による憲法裁判所の判決を受け、失職しました。王室の排外すら目論んだ「愛国(ラック・タイ)」など名ばかりの「旧共産党内閣」だったタクシン内閣を再現しようとした或る思惑は、こうしてついえたのです。

 その「或る思惑」とは、もちろん中共共産党の中長期的対外工作のことであり、しかしながらタクシン元首相の実妹を担いで失敗しました。彼女はこの裁判の前から、既に「能力なし」と見捨てられていたのです。よって工作側の視点に立てば、彼女の失職は想定の範囲内でしょう。

 問題なのは、この判決を前にした中共側の苛烈な動きです。

 http://sankei.jp.msn.com/world/news/140507/asi140507……
 ▲産經新聞:南シナ海で中越艦船が衝突 石油掘削めぐり、6人負傷
 http://sankei.jp.msn.com/world/news/140507/asi140507……
 ▲産經新聞:フィリピンが中国漁船拿捕 南シナ海、11人乗り

 南支那海域で一方的な石油掘削を始めた中共は二日、掘削設備を現場海域に搬入し、ついに七日、ヴェト・ナムが海上保安船を派遣して阻止しようとしたところ、中共公船が複数回の体当たりを演じました。沖縄県石垣市尖閣諸島沖でわが国がやられたのと、ほぼ同じ手口です。

 また、同海域で六日、中共共産党は漁船が武装集団に襲撃されたと国内向けに報じましたが、やはり七日、フィリピン当局が中共漁船を拿捕したと発表しました。つまり、中共漁民は襲撃されたのではなく、比司法権に基づいて拘束されたのです。

 このような比越両国の反撃を予想していないほど、中共は愚かではありません。党と軍と工作機関が必ずしも一体ではないため、すべてが連携しているとは言えず、大きな失敗も多いのですが、日米比各首脳会談の影響もさることながら、彼らは重要な工作が何らかの要因で次の段階へ進むとき、ほとんどの場合に於いて、他の場所で攻撃的な態度に出ます。一種のかく乱作戦なのでしょう。

 タイの王室解体工作には今後、別の手段が加えられます。今秋に初めて北京で開催される亜太平洋経済協力会議(APEC)に、インラック首相を招くつもりなどなかった中共は、皇室解体工作の手を緩めることなく、一方で安倍晋三首相も招きたくないのです。

 私たちは情報の泉から真実を見極め、そこここに中共の巧みな工作が潜んでいることを忘れてはなりません。もはや騙されるほうが悪いのです。

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