中共主導の金融機関設立へ

皇紀2674年(平成26年)5月5日

 http://www.asahi.com/articles/ASG533Q6QG53UHBI006.html
 ▲朝日新聞:中国、「日本外し」のインフラ銀行 アジア16カ国と

 朝日新聞社が何やらうれしそうです。

 世界六十七カ国・地域が参加する日本主導の亜州開発銀行(中尾武彦総裁)に対抗しようと、中共が言い出した亜州インフラ投資銀行の設立構想について、現在十六カ国が参加することになったようですが、「日本外し」という表題はまったく不正確で、日中関係の悪化を煽る政治喧伝(プロパガンダ)に当たるでしょう。

 中共共産党の肝いりで打ち上げられた亜インフラ銀に、わが国も印国も台湾も米国も入れられないのは当然で、これは中共が「お山の大将」になるための組織にすぎません。このような表題をつけて、またぞろ「日本は中共との関係を悪化させて孤立している」とでも言いたいのでしょうか。

 しかし、この設立構想にはそもそもおかしな点があります。中共は、亜開銀から年二千億円も借りていながら、東南亜諸国と韓国には長期、低利資金を供与するというのですから、まるで巨額債務者が別の場所でこっそり債権者面しようというようなものです。

 そのようなことをしている暇があるのなら、中共はまず真っ先に亜開銀への借入をやめて資金提供すべきであり、亜開銀はこの設立を黙って見逃してはいけません。ところが、送り出された財務官僚たちに、大した問題意識はないようです。それどころか設立を評価するような態度をとっています。

 国際決済通貨のない国際金融機関がいつまでもつかは知りませんが、中共が資本金の過半(約五兆円)を出資するからには、これまで以上に東南亜諸国と韓国への影響力を行使しようとするでしょう。

 フィリピンの首都マニラにある亜開銀の本部も、ますます中共の工作対象となり、財務官僚たちが狙われるに違いありません。その隙を自分たちで作ってしまったのです。

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