真珠湾日米首脳会談の真相
http://www.sankei.com/politics/news/161205/plt161205……
▲産經新聞:安倍晋三首相、26、27両日に米ハワイ訪問へ 真珠湾で慰霊も
本日は、このことだけについて申します。安倍晋三首相の真珠湾初訪問がなぜ実現したか、クリスマス・シーズンをハワイ州で過ごしてきたバラク・オバマ大統領がなぜ今まで一度も滞在中に開かなかった他国首脳との会談を安倍首相に提案したか、という二点です。
まずこの提案は、十月ごろから事務方が日程調整を始めていたようですが、南米ペルーの首都リマでの「例の立ち話(先月二十二日記事)」で出てきました。
ここへ至るまで、すなわち日米現職首脳の最後の顔合わせが寂しい立ち話に終わるまでには、紆余曲折があって、わが国のとんでもない莫迦の巣窟の女頭領が「公開しろ」と騒いだドナルド・トランプ次期大統領と安倍首相の会談に対し、そもそもオバマ大統領の気分がよいはずなどありません。だから「公開しないで」と要請(先月十九日記事)され、双方がそれに応じています。
そして、要請通りに終わった様子を見計らい、オバマ大統領が安倍首相をハワイに誘いました。なぜなら(米国側にとって重要な基準である)クリスマス前に、日本で日露首脳会談が開かれるからです。
本年広島市を訪問したオバマ大統領への返礼として真珠湾を日本の首相が初めて訪問し、戦没者の御霊に頭を垂れるというのは、不正確な見方でしょう。
オバマ大統領というより米政府として、安倍首相から日露首脳会談の報告を受けたいのであり、少なくともウラジーミル・プーチン大統領にそう思わせたいのです。
そのためには、あのまま立ち話で安倍首相との関係を終わらせるわけにはいきませんでした。ペルーでの日程を組んだ時には、外務省はまたぞろ現行憲法(占領憲法)根性を丸出しにして焦ったのでしょうが、日露関係を進展させても安倍首相が米国に放っておかれることの決してない状況にあったのです。
にもかかわらず日露講和交渉を中途半端なものに貶める外務省は、著しく国益(国民益)を損じたとのそしりを免れません。
しかしながら今回の日程発表は、安倍首相からプーチン大統領への牽制になるかもしれず、少なからず日露首脳会談にも影響するでしょう。