民主主義への暴力は正しいか

皇紀2683年(令和5年)4月18日

 安倍晋三元首相暗殺事件と岸田文雄首相暗殺未遂事件に「民主主義(民意の政治反映)への暴力、挑戦」と批判する声を揶揄する対日ヘイトスピーチ(日本憎悪差別扇動)勢の不勉強が目下、SNS上で露呈し続けています。

 それは「批判する人ほど戦前の民主主義がなかった時代に戻そうとしている」というのです。これは明らかに、大日本帝國憲法を読んだこともない、或いは帝國議会の歴史も知らないと言えます。

 帝國憲法で衆議院の選挙が規定され、何なら女性の参政権は、帝國議会で決まったことです。左翼・極左の刷り込みで、民意の反映は大東亜戦後、米国によって「ありがたく」もたらされたと固く信じているのでしょう。

 わが国では、自ら学ばない限りこうした事実にたどり着きません。これが欧米などの国史教育と大きく異なっている点であり、よって他国では保守層にあまり知識がなく、国史を国史とも呼ばないわが国では左翼・極左にほぼ知識がないのです。

 江戸時代、例えば町年寄の選挙が行われていたことを、自ら学ばない対日ヘイト勢は全く知りません。わが国を暗然たる独裁国家だったかのように罵るのが彼らの「十八番」なのです。

 このような無知蒙昧の言説が積み重なって「安全ではない国」を作り上げていきます。人が人を殺し、人が人を殺そうとしても無気力、無批判にやり過ごして私たちの暮らしを破壊してしまおうとする対日ヘイト・左翼・極左に、決して迎合してはいけません。

 安倍元首相も結局、財務省に抵抗しきれず経済・財政政策に失敗し、岸田首相に至っては、財務省の言いなりになって初めから間違った政策を実行していますが、そうした政治への痛烈な批判と、私たち国民を恐怖と哀しみに陥れる行為に抗うことは、人間の尊厳をもって全く別の問題です。

 それほど簡単なことも分からず、したり顔で「安倍も岸田もやられて当然だよね」などと言っている人びとは、もはや生きた屍でしかありません。極めて危険なのは、そうした人びとの生命や財産に対する法的保護(警察、消防や自衛隊など行政に守られること)を必要としないという議論が出ることです。

 その時になって「不平等だ」と叫んでも、人の生死を嘲笑った者の声に誰が同意するでしょうか。そのような殺伐とした「国論の二分」を、保守派の多くは求めていません。

 米国でも、政治暴力の増加と民主主義の後退が危惧されています。先述の通り欧米では、宗教原理主義的保守層のほうがそれを進行させている節がありますが、わが国では、これとまるで逆のことが起きているのです。

中国は国際ルールを自国ルールにすげ替え、独外相が指摘

[ベルリン 17日 ロイター] – ドイツのベーアボック外相は17日、中国がますます国際ルールを自国のルールにすげ替えようとしていると指摘した。…

(ロイター通信社)

 国際外交に於いても、今や世界の分断を招いているのは、中共です。むろん歴代米民主党の無責任な外交が中共を肥え太らせてきたという側面もあります。

 独国も一時は、中共経済への依存度を高め、深みにはまりかけたことがありますが、アンナレーナ・ベアボック外相(緑の党)は、これに先立って行われた独中外相会談でも、秦剛外交部長、王毅共産党中央政治局委員や韓正国家副主席に向かって「台湾の一方的変更は受け入れられない」「人権の制限を憂慮する」といった中共が嫌がる発言をつぎつぎに繰り出しました。

 先進主要七か国(G7)外相会合が嬉しくて仕方がないどこぞの林芳正(リン・ファンヂャン)外相とは大きな違いです。

 昨日記事で朝日新聞社が記事を捏造してみせたのは、恐らく中共が手厚く歓待したにもかかわらず対中強硬姿勢を一切崩さなかったベアボック外相のことがあり、悔しかったからなのでしょうか。

 歓待されればされたまま台湾有事扇動発言に及んだ仏国のエマニュエル・マクロン大統領(十三日記事参照)とは、これまた大きな違いを見せた独国の外相に、わが国が強い支持を表明するくらいのことを、外務省が腹を括ってやってみろと言いたい。

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『民主主義への暴力は正しいか』に2件のコメント

  1. 波那:

    海乱鬼@nipponkairagi
    島田雅彦「こんな事を言うと顰蹙(ひんしゅく)を買うかも知れないけど、今まで何ら一矢報いる事が出来なかったリベラル市民として言えばね。せめて(安倍総理)暗殺が成功して良かったなと。」
    側で笑う青木理。リベラルでも何でもないただのテロ礼賛ではないか。島田の発言は民主主義への挑戦だ。
    …………
    イジリー
    @ijiri_manroku
    返信先: @nipponkairagiさん
    小説家の島田雅彦が4月14日放送のネット番組で「(安倍さんの)暗殺が成功したのは良かった」と発言していました。青木理がそれを受けて笑っています。これが左翼とアベガーの本音。21:15~あたりから
    https://youtube.com/watch?v=x5go1Oh4YW8
    午前9:24 · 2023年4月17日

    リベラルだとか自分らで称する人達って悍ましいばかりの人非人でしかない!安倍さんが彼らに何をしたと言うのでしょう。自民党の誰も、安倍さんが統一協会と縁を切っていたと明らかにした人が一人も居なかった。皆、寄って集って死人に口無しで終わらせました。これ見よがしに高市さんを落とそうとしていたし自民党には、すっかり冷め果てました。心が荒むと世の中が廃れて行きます。安倍さんが居なくなった日本はもうアカンと、それだけは思わないでおこうと思っていましたが、やっぱり駄目なんではないかと心が折れそうです。

  2. Kg:

    2023年4月14日放送のネット番組エアレボリューションで 「こんな事を言うと顰蹙を買うかも知れないけど、今まで何ら一矢報いる事が出来なかったリベラル市民として言えばね。せめて暗殺が成功して良かったなと。」 と安倍総理暗殺を肯定した発言をした。この言葉は青木理と左傾斜の島田雅彦(小説作家)との対談中にでた島田の言葉です。これを読んで私はビックリもいいところ、危うくひっくりかえりそうであった。この人は何度も芥川賞受けて落ちた御仁らしいが、それでも実力があるのか岩波をはじめ有名出版社から、この人の多数の著書が発行されているようで、改めて左傾斜人間は怖いと思った。島田正彦は法政大学の先生といわれているが、こんな人に教えられる学生がいるなんて本当に恐ろしい事である。