岸田首相暗殺未遂事件

皇紀2683年(令和5年)4月16日

 タイ王国(泰国)では、十二日から昨日まで旧正月(ソンクラーン)を迎え、武漢ウイルス(新型コロナウイルス)禍で中止が続いた「水かけ祭り」が復活しました。

 もともとは年長者を敬い、そっと水をかける儀式でしたが、今や水鉄砲を片手に暑期(三月から五月)の猛暑を払うように激しく水をかけ合うお祭りへと変化しています。私もかつて経験したことがありますが、今年は街中でも、水を掛け合ってよい場所が限定されたようです。

 少しずつ武漢ウイルス禍も取り払われています。

岸田首相に銀色の物体を投げつけた男、50代の漁師が取り押さえる…「とっさに体が動いた」

【読売新聞】 岸田首相が演説のために訪れた和歌山市の雑賀崎漁港で15日、銀色の物体が投げつけられ爆発音がした事件で、目撃者らは「安倍元首相が銃撃された事件を思い出した」と声を震わせた。 現場で取材していた記者や複数の目撃者によると…

(讀賣新聞社)

 しかし、わが国では、新たな暴力の連鎖という穢れを払うことができません。昨年七月八日の安倍晋三元首相暗殺事件で、多くの国民が驚きと哀しみを経験し、再発しないよう祈ってきましたが、一部の対日ヘイトスピーチ(日本憎悪差別扇動)一派がもっともらしく「暴力はいけないが」などとことわりながら「自業自得」といった暗殺を正当化するような論陣を張り、再び恐怖(テロリズム)は起きてしまいました。

 十一日記事で少しお話したように、二十三日投開票の衆議院議員補欠選挙・和歌山一区は、自民党が候補者調整で混乱し、奈良県知事選挙と同じく日本維新の会なんぞに議席を盗られかねない危機に直面しています。岸田文雄首相が和歌山市を訪れたのは、そうした危機感の表れでもありました。

 一方で、これまた奈良県知事選と同様、来たる衆議院議員解散総選挙を控え、補欠選で一旦「維新に盗られてもよい」というような態度も党内の一部で見受けられ、特に鶴保庸介参議院議員の後援会を中心に著しく士気が下がっています。

 岸田首相の和歌山入りは、こうした自民党員の体たらくに喝を入れられればよかったのですが、まさかの暗殺未遂事件が起きてしまいました。

 安倍元首相暗殺と岸田首相暗殺未遂に共通して言えるのは、対日ヘイト勢が「やられて当然」などと犯罪の教唆に及んでいますが、実際には聴衆を巻き込んでおり、西村博之氏が指摘した「無敵の人(自殺に他者を巻き込む現象)」を扇動しています。

 このようなことが「当然」と言えるでしょうか。昨日午前に発生した事件では、二発目の爆発物を投げようとした男に気づいた雑賀崎の漁業関係者が勇猛果敢に木村隆二容疑者(兵庫県川西市居住)を取り押さえています。一歩間違えれば、岸田首相のみならず多くの人びとが犠牲になりかねませんでした。

 安倍元首相暗殺の現場(奈良市)でも、全く同じ状況だったのです。私たちは、自殺や暴力を否定するふりをして肯定するような誤った言論ではなく、政府の経済・財政政策などを厳しく批判しながらも自殺や暴力を否定しきらねばなりません。

 事件の捏造(自作自演)といった妄想をひけらかし、人びとの恐怖やさらに困難になった選挙活動をあざ笑うような言論も許せません。投げ込まれた一発目の鉄パイプ爆弾がもしすぐに炸裂するものだったら、本当に多くの人びとが無事ではなかったでしょう。

 民意の反映を謳ってきたいわゆる「西側諸国」の中で、対日ヘイト勢が肯定し続ける暴力によってわが国の信用が失墜しつつあります。仮にも一連の事件が組織的であれば、それが狙われているとも言えるでしょう。

 容疑者の背景は、今後明らかにされるとして、人権や平和を語りながら一方でこれを全力で否定してしまう愚かな一派こそ、実はこうした事件の共同正犯であると自覚しなければなりません。

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『岸田首相暗殺未遂事件』に2件のコメント

  1. 日本を守りたい:

    韓国籍会社役員(大阪)が 不正を実行する。日本の戦後の歴史そのもの。

    https://www.youtube.com/watch?v=3CLfpAV6a0s

    不正投票で韓国籍会社役員(大阪)と日本人経営者が逮捕!小野田議員「期日前投票の本人チェックが緩すぎる」

  2. きよしこ:

    北朝鮮からのミサイルに悪い意味での「慣れ」が生じているように、選挙活動中の要人に対するテロにも「またか」くらいにしか思われなくなっていることに強い危惧を抱いています。動機こそ曖昧ですが、あの爆発物の破裂音の大きさや2つ目を投げようとしていた経緯から言っても強い殺意があったのは明確で、早くも頭の腐った報道機関が容疑者の生い立ちを取材し始めて「彼もまた政治の被害者」と言わんばかりの報道を始めたり、あろうことか事件の感想を安倍昭恵さんに聞きに行ったりしていますが、政治に対する不満は言論や投票行動によって示すべきものであって一般聴衆の犠牲さえも厭わない暴力行為など擁護の余地は一切ありません。どうやら少なからぬ報道機関や対日ヘイト活動家にとっては違うようですが。

    昨日のこともあって本日私の地元の大分県で行われた岸田首相の応援演説を見に行きましたが、さすがに周辺の警備もかなり強化されていました。さすがに昨日の今日で同じようなことがあてはなるまいとの決意のようなものも感じられた一方、昨年の例の事件の時に、これほどの警備がなされていればと悔やまれてなりません。

    昨日のケースも、例えばあの爆発物が岸田首相に直撃して瞬間爆発すれば周囲の人々も巻き込んだ大惨事になっていました。そういう意味では言わば「出来損ない」の爆発物であったことは岸田首相にとっては幸いでした。決して贔屓はしませんが、この事件を契機に岸田首相にある種の覚悟が決まることを願います。同時に、本当に偶然にも銃弾が致命的な箇所に当たった(それ以外にも様々な不手際に見舞われた)安倍元首相の悲運を嘆かずにはいられません。改めて安倍元首相の御冥福を心から祈ります。