インバウンドに期待するな

皇紀2682年(令和4年)7月4日

 大手電気通信事業者のKDDI(東京都千代田区)が運営するauやUQmobileなどの携帯電話サービスで、大規模通信障害が発生し、復旧完了の発表とは裏腹に、現在も通信状態が悪いままです。

 先に復旧したはずの近畿地方でも、未だ通話はできません(四日午前0時現在)。ならば「復旧しました」と発表してはいけないはずです。酷暑の中、作業に当たっている方がたも然り、最前線に立たされている販売店(auショップなど)の店員たちも苛立つ利用者に厳しく詰め寄られており、気の毒でなりません。

 通信障害の発生は、さまざまな要因によって或る程度想定されていますが、発生から復旧までの社としての対応が悪ければ、利用者(ユーザー)離れを一気に引き起こします。KDDIは、販売店の店員たちにもお詫びすべきです。

 現在、台風四号がわが国に接近しており、通信障害の影響も考慮の上、早めの安全対策を講じてください。

韓国旅行ついに解禁…でも日本人が好きだった明洞はもうない?:時事ドットコム

 数日前、韓国ソウルの繁華街・明洞(ミョンドン)を取材していた記者は、韓国料理店でこう言われた。「日本人観光客の皆さんには、昔の明洞はもうないと思ってほしい」。2年半前までの明洞は、日本人や中国人の観光客であふれていた。だが、新型コロナウイルス感染症の影響による観光往来の中断で、ソウル随一の観光地の面影はすっかり消えうせた。…

(時事通信社)

 さて、ここでは何度も外需依存の危険性を指摘してきましたが、観光産業の活性化には、まさに内需(景気)回復が欠かせません。

 それでも消費税の廃止はおろか税率の引き下げすらも激しく拒絶する岸田政権は、わが国各地の観光地ではたらく国民に、どうしても訪日外国人旅行(インバウンド)への怠惰な依存を再発させてしまいます。

 政府の失策がそのような事態を招いたのは、韓国も同じです。文在寅前大統領は、三流の北朝鮮工作員でしたが、経済政策に関しては三流以下でした。

 インバウンドに依存すると、ことほど左様に街が荒廃するという典型例です。

 私が訪ねたころのソウル特別市中区明洞は、特に若者の集まる街として賑わっており、むしろ龍山区梨泰院のほうが在韓米軍兵や外国人観光客の街という趣でした。これが現在、明洞がインバウンド依存に奔った結果、ほぼ入れ替わっています。

 それでも明洞の路地裏で「国民向け」に鶏肉の唐揚げとビール(チメク)を出すいくつかの店は、国民的流行に沿っているようです。武漢ウイルス(新型コロナウイルス)感染騒動で去った店に若者向けの店が入り、ソウル市民が還り始めています。

 他に城東区聖水洞では、廃工場などを改装した店が市民に受けており、賑わっているという話も聞くほどです。つまり、外国人観光客になど期待せず、着実に「自分たちに愛される店」を展開することが武漢ウイルス狂騒後の内需を回復させます。

 わが国でも、特に大阪市中央区日本橋の黒門市場が一時、インバウンドに過剰依存して「地元の客を袖にした」と叩かれ、市民が寄りつかなくなったことから、現在は大いなる反省に立って「再び市民に愛される大阪の台所」を目指すそうです。

 韓国の人口規模はわが国の半分以下で、少子化が私たちより深刻ですが、わが国には内需回復の希望がまだあります。それが果たされれば、経済的困窮から脱して少子化問題もわずかながらに解消していくでしょう。

 日本の観光は、まず日本国民のためのものでなければいけません。国民に愛される場所であればこそ、外国人観光客にとって「見たい」「知りたい」「体験したい」ところになるのです。

 私たちが海外を訪ねていたころもそうでした。外国人観光客向けといわれる場所ほどつまらないものはないのです。観光地や街中の店舗経営者各位に、どうしてもそのことに気づいてほしくて韓国の例を敢えて挙げました。

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『インバウンドに期待するな』に1件のコメント

  1. きよしこ:

    家族全員auユーザーなので今回の大規模通信障害ではモロに不利益を被りました。
    幸い仕事の無い週末だから個人的には良かったものの、配送業者などは大変な思いをされたことでしょう。それ以上に販売店のスタッフの方は気の毒です。「謝って済む問題ではない」のは確かですが、だからと言って復旧技術者でもない人たちに罵声を浴びせてもどうにもなりません。
    焦る気持ちは分かりますが、復旧していないのに「復旧した」とアナウンスするのは賢明ではありません。それが更に現場のスタッフを苦しめたことでしょう。先日の某宅配ピザチェーンの騒ぎといい、少しでも顧客にいい顔をしようと安易な発想をしすぎです。今回の騒動でauの社員は多くが転職を考えたことでしょう。おそらくこのような企業の上層部は、日本各地に外国語だらけの看板を設置しまくることが「おもてなし」だと勘違いしている層と重なるのでしょう。