日英米印で中露同盟を阻め

皇紀2681年(令和3年)12月28日

高市氏「悔しいったらありゃしない」…中国人権侵害の非難決議、「幹事長がサインせず」 : 政治 : ニュース

自民党の高市政調会長は27日放送のインターネット番組で、政府が北京冬季五輪・パラリンピックに政府代表団を派遣しない方針を決めたことについて「判断が遅きに失した」と苦言を呈した。 臨時国会で中国政府による人権侵害を非難す…

(讀賣新聞社)

 もはや「人権軽視政党」と揶揄されても致し方のない自民党が対中非難決議を握りつぶした時、高市早苗政務調査会長が「茂木敏光幹事長が署名してくれなかった」と明かしました。十七日のことです。

 それはここでも取り上げましたが、冬季五輪北京大会(北京五輪)に閣僚を派遣しないと決めた岸田文雄首相の判断についても表明の前日に情報が入り、一定の評価を得るでしょうが「遅きに失した」と断ったのは、やはり高市政調会長と同じ想いでした。

 私は、これまで英連邦加州のジャスティン・トルドー首相を「見栄えはいいが頭が悪い」と批判してきましたが、典型的「いい人に見られたい」だけの彼でさえリベラル派の本領発揮とばかりに中共を鋭く非難し、北京五輪にいわゆる「外交的ボイコット(外交団の派遣中止)」を決めています。

 二十五日にも、トルドー首相は「中共が経済的機会を得ようと競う西側諸国を極めて巧妙に仲違いさせようと試みてきた」と発言し、三年前に華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟最高財務責任者(CFO)の身柄拘束とそれに対する中共の卑劣極まりない報復(中共で加州人二名を拘束)以来、彼も少しは目が覚めて学んだようです。

 重要なことは、その場でトルドー首相も言及したように、もう成長経済の転落を隠せなくなった中共に経済的旨味はないと私たちが認識し、その西側諸国が一致団結する以外にありません。

 その上で、安倍晋三元首相が提唱して始まった日米豪印戦略対話(Quad)は、世界の安全保障政策を日本がリードした例であり、極めて重要な一致団結の土台です。

 以前にも申した通り仮に中共が台湾に侵攻し、同時に露国がウクライナに侵攻すれば、現在の米国は二正面作戦に耐えられません。

 露国は、もしもクアッドが「弱い」と見れば中共と一時的にも軍事同盟を結ぶ可能性があり、目下そうすべきか否かをウラジーミル・プーチン大統領が西側を睨みながら模索しているところでしょう。

 しかし、クアッドに英連邦加州や英国本国を加え、提唱国であるわが国が明確な意思を示せば、実のところ露国は身動きが取れなくなります。

 プーチン大統領が安倍首相(当時)の現行憲法(占領憲法)に対する意思(自主独立対米従属か)を確認し、日露講和に前向きだったと思えば反転したのも、すべては日本がどう動くかによって露国が動けるかどうかが掛かっていたからです。

 私たち国民は、あまりわが国にそのようなプレゼンスがあるとは認識していませんが、平成十八年にはクアッドを提唱していた安倍首相の返り咲きは、プーチン大統領にとって好機でもあり危機でもありました。だからこそ安倍政権下で二十四回(第一次を含めれば二十七回)もの日露首脳会談が開かれたのです。

 残念ながら安倍首相があまりにもプーチン大統領に寄りすぎてしまい、自主独立の意思がないこと(従来型の対米従属)を悟られ、物別れに終わりましたが、うまくすれば中露の結託を確実に防いでさらに中共を孤立化できました。

 対露外交の分析はさまざまありますが、経済はいい加減で人権の概念もなく対日ヘイトスピーチ(日本憎悪差別)を全世界規模で統括する中共を地図から消す闘いは、日英豪加米印の連携にかかっており、高市政調会長のいう通り対中非難決議一つ可決できないようでは、日本の意志薄弱ですべてが台無しになるのです。

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『日英米印で中露同盟を阻め』に1件のコメント

  1. ナポレオン・ソロ:

    ソロです。
    >>シナ・ロシアの同盟は独ソ不可侵条約と同じシチュエーション
    ↑は、飽く迄も私個人の意見ですが、敢えて述べさせていただきますと、固よりロシアの経済制裁は08年8月のグルジア侵攻が原因ですから、もぅ13.4年続いているわけで、然しものUS$決済が少ない資源輸出国ロシアも疲弊して来たのも当然ですね。

    ロシアはソ連時代に民間に競争のモチベーションが無く、西欧から買った方が安かったので自前の生産技術も設備もイノベーションも持っていないので、事実上の工業後進国なんですね。

    そこで安倍さんがプーチンに近づき、北方領土開発の話と絡めて対話を開始していたんですがねぇ。 ラブロフとメドベジェイエーエフが警戒感からぶち壊しましたね、あのままトランプが大統領だったら、シナもロシアもこう言う話にはなっていないと思います。

    まぁ、トランプチームには、軍事情報機関のDIAがいるので石油関連の秘密を探られるのを痛がったものと推察します。

    けれども、今回のウクライナ国境に17.5万人の大兵力を集結させて、一触即発状態にしているのは、ロシアの本気度が窺えます、それだけ経済状態が逼迫しているのは、生活製品の生産力・自給力がないので、輸入しなくてはなりませんが、制裁中はルーブルが通用しませんのでUS$でしはらっているがそれが尽きると黄金で支払う羽目になる。

    この黄金は一昨年に、オイルで貯まったUS$でシナから購入したものですが、当時なんでロシアがシナの黄金を買うのか良くわからなかったけれど、制裁が10年過ぎていたので、大分困っているなぁとは、思っていました。

    このロシアを是以上追い詰めると、戦前の日本と同じで暴発します。 今度は軍艦急襲ではなく核戦争の可能性が出てくるのですから大変危険です、ロシアはプーチンが支配・管理しているから此処迄持ったので、世界認識が甘いラブロフ一派なら危ういでしょう。現に日本との極東開発の話を壊している。

    日本側の商社群は東南アジアへの貿易拠点をナホトカかウラジオストックに作る準備までし根ていたんですがね。

    シナの方は、今は不本意乍ら、習近平が看板役を続けるしかない状況なんでしょうが、トランプが復活宣言をしていますから、共産主体性を続けるのは無理でも、14.4億人を無政府状態で放置するなんて、誰が考えてもあり得ないので、習近平もそこでシナを何等かの形で遺す事を狙っていると思います。

    只心配なのは、この状態で一部でもドンパチ始めたら、忽ち、燎原の火の様に拡散して、世界大戦になるか核戦争で滅ぶかの大事になる虞があることですが、シナもロシアも、一番気を使っている筈ですが、怖いのは、謀略組織のDS(CIA)がいる事でしょう。