米紙報道の裏に日米の思惑
私たち国民のあさましさは、SNS上で「米紙まで五輪中止をいっているのに日本政府はまだいわないのか」などと煽り合っていることからも顕著です。五日記事で申したように夏季五輪東京大会(東京五輪)の開催決定権は、わが国政府にも東京都にもありません。国際五輪委員会(IOC)にしかないのです。
そこで同五日記事で指摘した菅義偉内閣の計画が進行しているかのようです。
五輪中止の主張にしても、仮にザ・ニューヨーク・タイムズであれば「日本は五輪を優先して国民を無視するような国」といったただの対日ヘイトスピーチ(日本憎悪差別扇動)に終わったでしょう。
しかし、ザ・ワシントン・ポストは違います。私が五日に申した「菅首相がこの声に応える形で中止をいわないIOCを責めるという構図の演出」を先にやりました。このほうが菅首相がいい出しやすいと考えたのでしょうか。このワシントン・ポスト記事の配信には、何らかの取引が米政府を通してあったと見るべきです。
後は菅首相の決断だけであり、うまくいけば中止要請からの衆議院議員解散総選挙は近いかもしれません。ということは、米民主党現政権が菅政権の継続を望んでいるということでしょう。
やはりあの老人の対中姿勢は、ただのポーズです。気をつけましょう。