台湾との国交回復を!

皇紀2680年(令和2年)7月31日

 台湾の李登輝元総統が昨日午後、入院していた台北市内の病院で亡くなりました。九十七歳でした。衷心よりお悔やみを申し上げます。

 蔣経国元総統から引き継いだ李元総統は、台湾初の総統選挙を実施し、自ら選出されましたが、「台湾独立」の住民自決(住民投票)、または国際法上有効な宣言・条約を実施しえませんでした。

 歴史的経緯から中華人民共和国共産党とは何ら関係がないことは間違いありませんが、このことが「李元総統後」の課題だったこともまた間違いありません。

 私はそれを後押しする立場から、元法務長官や総統府関係者らと面会してきました。中共はますます歴史を捻じ曲げ、台湾を圧倒しています。

 わが国と共に太平洋防衛の要である台湾に、戦略的観点から「米国の影響力」を持ち込んで祖国を防衛したのも李元総統であり、今後は台湾の独立を国際法的に確立して、何としてもわが国は再び、台湾と国交を樹立すべきです。

 直ちに武力では制圧できないと知った中共は、経済で台湾を既に支配しています。非常に危険です。日米韓関係を壊すために北朝鮮も使って「歴史」を悪用し、日台米関係を壊死させるべく「経済」を悪用する中共は、国際社会の害悪以外の何ものでもありません。

 李元総統(親中派が増長した国民党をかつて除籍)の意思は現在、左派政党の民主進歩党に受け継がれています。私たちは、悪魔の使用人のような習近平国家主席なんぞではなく、蔡英文総統と対話すべきなのです。

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『台湾との国交回復を!』に2件のコメント

  1. 心配性@我は蛮夷なり:

    残念です。
    心よりお悔やみ申し上げます。

    一方、香港は、「香港独立」と書いただけで警察にしょっ引かれるような物騒な土地になってしまい、ついには選挙も1年延期です。

    香港が大変なことになっていますが、日中両国政府は「日中双方の往来を早期に回復させ、共にコロナに立ち向かい、経済を活性化しましょう!」と盛り上がっております。

    李登輝先生、どうぞ天国から叱ってやってください。

  2. cocoa:

    心からお悔やみ申し上げます。

    私はここで日本政府が特使として人を送る事が可能ならば、ぜひそうして頂きたいと思っていましたが、手を挙げた森氏はあくまで民間人としての葬儀出席となる模様です。

    戦後75年、日本は台湾に対して政治も外交も中国重視で人の道を踏み外しているような気がします。

    実際ここにきて中国という国の体質は世界の倫理観から外れていることが露呈しました。
    共有することが可能な諸外国と足並みを揃え、中国と対峙する政策を身軽にとることが出来ない日本という国の問題は、戦後から少しも自立もしていないし進歩もしていないのではないかと考えさせられるばかりです。
    一体何をもって国民を守ろうとしているのか甚だ疑問に思うばかりです。