北朝鮮が恐れていること

皇紀2680年(令和2年)2月4日

北朝鮮が新型肺炎で国家非常防疫体制を宣言

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は1月30日、中国・武漢を中心に感染が拡大中の新型コロナウイルスによる肺炎を巡り、「党と国家の緊急措置に従って非常設中央人民保健医療指導委員会が新型コロナウイルス感染症の危険性がなくなる時まで衛生防疫システムを国家非常防疫システムに転換すると宣布した」と…

(デイリーNKジャパン)

 朝鮮労働党(北朝鮮)がいち早く中共人民の全面入国拒否を発表したことは、皆さんも既にご存知のことでしょうが、デイリーNKジャパンの高英起編集長が別の記事で「もしウイルスが北朝鮮に広がれば、防疫体制がしっかりしておらず、医薬品も不足しているため、感染した住民が集団で倒れでもしたら金正恩体制そのものが大きく脅かされる」という平安北道の情報筋の声を伝えています

 北朝鮮にとって、ウイルス対策は国家の存亡をかけた大問題なのです。いわゆる「中朝国境」の封鎖は、ウイルスを入れないことと、混乱に乗じて体制を脅かす工作員の侵入を警戒するという二つの意味があります。

 昨日記事のコメント欄に、私の主張を丁寧に読み取ってくださった方のご意見を賜りましたが、まさしくこの方のご指摘通り夏季五輪東京大会などを控え、今ここでわが国も中共人民の入国拒否を決断しておかなければ、その他大勢の国の人びとの訪日忌避に繋がり、東京五輪は大失敗に終わるのです。そして、破壊活動(テロ)などの緊急情報に対応できないと知られれば、たちまち東京五輪の会場が襲撃されて地獄と化します。

 国家権力が個人の心情や動向を制限することは、大原則としてあってはなりません。これはここで何度も申してきたことです。しかし、個人の最も大切な命を守るためにその阻害要因に対して制限を一時的に設けることは、決して国家賠償請求等の対象にはなりえません。

 北朝鮮のような独裁人治体制は何でもありで、わが国のような法治国家は、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)などの想定が古いことから緊急避難を適用して政府が対応しています。そこで指示される「強制」に怒りを露わにする有識者がいますが、そんな彼らは、さらなる大原則であるはずの「国民の命を守る」ことをあまりにも軽んじているのです。

 まして、その他大勢の命を守るために数人の命を犠牲にするというのなら考えものですが、まず他国民は各自国で保護されてください、と。わが国の国民は、検査と数日の経過観察のための隔離を政府の補償で行います、と強制しているにすぎません。これを拒絶することで一億の日本国民が仮にも死滅した場合、一体誰が責任を……いや、その頃には皆死んでこの世にもういないか、偉そうに文句をいうやつに限って自分だけは他国の安全な場所へ逃げて「どこ吹く風」に違いありません。

 そう考えますと、体制崩壊を恐れているに過ぎない北朝鮮の対応は決して朝鮮人民のためのものではありませんが、国民の安全な暮らしを守るためのわが国のあるべき対応とは、やはりその目的に於いて皮肉にも「全て封じる」北朝鮮のやり方と同じでなければならないのです。

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『北朝鮮が恐れていること』に1件のコメント

  1. おつかれ48:

    「総理、大変です!乗客を装ったテロリストが紛れ込んでいるという確度の高い情報が入りました」
    「よし、わかった! まずは乗客全員にアンケート用紙を配れ」

    こんなコメントをどこかで読みました。笑うに笑えません。

    エボラの薬が感染者に有効かもしれない、というニュースをテレビでみました。やっぱり今回の新型ウィルスはサーズとエボラの掛け合わせの生〇兵〇というのは本当か?と思ってしまいます。HIVの薬も有効かもしれないということですから、ひょっとして・・・
    中国で、陽性反応の出ないHIVが確認されているそうです。おそらく風俗店経由で日本人も既に感染していると思います。これなんかも、今回の新型ウィルスと発生源は同じなんじゃないでしょうか?