米軍のお友達は日本だけ?

皇紀2679年(令和元年)5月14日

「お友達は日本だけ」? 米軍の地位協定、日本と欧州ではこんなに違う

 日米地位協定の改定を主張する沖縄県の玉城デニー県政は、米軍が駐留する欧州各国で、米軍の地位協定や基地の管理権などを調査した報告書をまとめた。2017年からドイツ、イタリア、イギリス、ベルギーの4カ国を調査した。

(沖縄タイムス+プラス)

 この記事は、沖縄タイムス社として胸を張って書かれたものでしょうか。それとも沖縄県の玉城デニー(玉城康裕)知事ら県政権力側に盲従しただけの記事なのでしょうか。

 はっきり申します。県が調査したという独伊英白の四か国は、全て軍隊を保持しているのです。自前の軍隊がありますから、わが国ほど米軍のいうことを聞く必要も、依存する必要もありません。

 では、玉城県政と沖タイは、わが国も軍隊を保持して「米軍のお友達になるな」といいたいのですね? 違うのですか? 違うのでしょうね。違うのであれば、この調査で何がいいたいのですか? 恐らくそのいいたいことは、だから「軍隊を保持」うんぬんで吹き飛びます。

 つい先日も、テレビ朝日の報道番組が中共の共産党人民解放軍系・華為技術(ファーウェイ)をめぐる米国の判断に「追従する日本は情けない」などと吐き捨てましたが、その技術の危険性を棚に上げてこう語った以上、ならばどうすればよかったのですか? わが国の通信網を危険にさらしてでも米国と同じ判断だけはするな、と? 米軍に依存してはならぬ、と。

 つまりテレビ朝日は、現行憲法(占領憲法)の有効性に疑問を呈し、大日本帝國憲法の改正をやれ(現行解釈に基づけば「やり直せ」)といっているわけですね? 違うのですか? 違うのでしょうね。違うのであれば、米軍なくしてどう私たち国民を守る安全保障政策が考えられるのか、現実的に述べてください。「座して死を待ってでも憲法九条を守れ」といった類いの「私たち国民を皆殺しにする思考停止」の披露は、極めて非現実的であるため却下します。

 未だ占領憲法にしがみついているくせに、偉そうな口を利くんじゃないよ! 日米安全保障条約という名の「在日米軍基地提供条約」に屈し続け、米兵の個別犯罪事案から私たち国民を守りにくい条件が突きつけられてきたのは、すべて交戦権を没収された「憲法九条」のせいではないですか!

 それを絶対にいわない「基地いらない」「九条守れ」闘争の、何と論理の破綻した空虚なことでしょうか。私たちは、決してこんな莫迦な大人であってはいけません。日米が「太平洋防衛で共闘する」というのと、太平洋防衛に於いて「日本は米軍に従うだけ」というのとでは全く違います。

 日本維新の会の丸山穂高衆議院議員(大阪十九区)が北方領土(本来は北海道千島列島の全島と南樺太)について、島民たちとの懇親の席で「戦争で取り返すしかない」などと発言した(丸山代議士のツイッターを参照)ことに対する報道権力の反応も、現実を見ないいわゆる「お花畑」の思考回路に基づいており、私は丸山代議士をよく存じませんが、少なくとも露国がこれまで領土返還に応じていないのは、彼ら自身が「戦争で強奪したものを返してたまるか」と思っているからにほかなりません。

 その「醜い」現実を突きつけられて目をそむき、綺麗ごとで蓋をしようとした結果、報道権力が丸山代議士に謝罪を強要したのです。過去日露(大日本帝國と露帝國)交渉で確定してきた国境に、暴力を持ち込んだ旧ソヴィエト連邦(ユダヤ革命の共産主義国)を諫めるがごとき発言がついにわが国の国会議員から出たことを、今後の日露交渉に生かせばよいのです。

 それをされたくない露国側は、だからこそ露連邦院のコンスタンチン・コサチョフ国際問題委員長が「日露関係の中で最悪の発言だ」と(受け流すことができず)反応してしまいました。しかし、代議士の謝罪で先の発言はもう使えません。日露交渉は、またも「日本側の弱腰」で頓挫し続けるのです。

 「戦争」という言葉からただ逃げているだけの非現実的対応こそが、戦争という力づくの行為の結果を正当化し続けます。それが「憲法九条の正体」です。

 世にいう「戦争の世紀」を終わらせるためにわが国が立ち上がるのなら、最低でも自前の憲法を取り戻して自立しなければならないのです。

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『米軍のお友達は日本だけ?』に2件のコメント

  1. 心配性@我は蛮夷なり:

    トランプ大統領やドゥテルテ大統領は、殆ど毎日のように過激な発言をしており、丸山氏の発言は、それに比べれば大したことないです(苦笑)
    挑発するのはよくないですが、「日本は弱腰でいつもペコペコしているな」と侮られ過ぎるのも良くないです。

  2. 川田:

    ありがとうございます。
    丸山議員は日本人です。天晴れ。