また「徴用工」いわれたら

皇紀2678年(平成30年)11月16日

 先の大戦に於ける伊国軍で数奇な運命をたどり、わずか三十六歳という若さで航空機事故により亡くなったグィード・カンテッリが指揮したヨハネス・ブラームスの交響曲第一番を先日、ユーチューブで見つけました。演奏は、英国のフィルハーモニア管弦楽団です。

 Brahms Symphony No.1 Cantelli

 と申しますのもヴァイオリンを習っていた私は昔から、指揮者の(極めて個人的に)良質とする基準をブラームスの第一で聞き分けることによって決めてきたのですが、録音技術の差があるにもかかわらずやはりこれは名演奏です。この曲は、まず第一楽章冒頭のティンパニーのテンポが速すぎても遅すぎてもいけません。そして、彼の指揮で申せば6:35から7:30あたりの核の部分が非常に重要なのです。

 私は、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーが大嫌いで、よって(ほぼ自動的に)ベルリン・フィル・ハーモニー管弦楽団のファンならお気づきのことでしょうが子供のころからヘルベルト・フォン・カラヤンの大ファンでした。正確さに執着した楽譜至上主義で、且つ世俗的という人も多いですが、指揮棒を「振ると(楽団員が)面食らう」ようなフラフラした演奏をさせるフルトヴェングラーのことは、どうしても評価できません。これは、好みの問題ですが。

 〇カラヤン指揮/ベルリン・フィル演奏
 交響曲第1番(ブラームス)
  絶妙なテンポに始まり、極めて正確、且つ重厚な音色を実現しています。
 〇フルトヴェングラー指揮/ベルリン・フィル演奏
 Brahms – Symphony No.1 (recording of the Century : Wilhelm Furtwängler 1951)
  もう冒頭からフラフラしていますし、それが随所に第四楽章までうんざりするほど続くのです。
 〇因みに、小澤征爾指揮/サイトウ・キネン・オーケストラ演奏
 ブラームス「交響曲第1番」/小澤征爾 《天覧公演》
  小澤氏は素晴らしい指揮者ですが、これはいきなりテンポが速すぎます。録音が悪いせいもあるでしょうが、管弦の均衡もよくない。が、第一Vに徳永二男さんが!
 〇因みに、カール・ベーム指揮/ウィーン・フィル・ハーモニー管弦楽団演奏
 Brahms : Symphony No. 1 in C Minor, Op. 68 / Karl Bohm & Vienna Philharmonic Orchestra 1975
  特に申し分ないのですが、彼こそが(一般受けするか否かでいえば)世俗的だったと思います。

 で、冒頭から何がいいたいのかと申せば昨今は、このころのような指揮者および楽団の個性がなくなった、と。わが国でも、楽団員で支持・不支持が激闘していた(と私の師匠がおっしゃっていた)朝比奈隆時代の大阪フィル・ハーモニー管弦楽団は凄かったですし、カラヤン時代のベルリン・フィルは、本当に世界最高峰の技術を有していました。

 ところが、クラウディオ・アバド時代から転落し始め、現在のサイモン・ラトル(本年をもって退任)に至っては、端的に申しますとあまりにも軽い音色しか引き出せずにいます。

 それがなぜなのかを考えた時、アンゲラ・メルケル首相が招いてしまった現在の独国を象徴するように、ベルリン・フィルも外国人だらけになり、(この表現は適当ではないのですが)音の統一感のようなものを失ったことが原因ではないかと思えてなりません。楽団としての音色を求めて集めた外国人ではなく、ただ集まった外国人が弾いているだけ、という。

 安倍内閣が推し進めようとする「外国人労働者を五年間で最大約三十五万人受け入れる」政策も、わが国のことが好きでやってくる外国人では当然ありません。ただ「物」のように「輸入」される「徴用工」ですか? あとでまた韓国や中共に何をいわれるか分かりませんよ、と。

 こんなことをしている国は、駄目なのです。
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■第10回 救国の提言講演会<関西>■
 「日本の労働環境が危ない~関西生コン日教組、アベノミクスの新展開」
 今回は特に、連帯ユニオン関西生コン支部を追い続けた気鋭のジャーナリスト・渡邊臥龍氏をお招きし、労働組合とは名ばかりの恐るべき実態に迫ります!
 日 時 11月24日(土曜日)18:30-20:30
 場 所 神戸市勤労会館(地図は施設概要を参照)
 講 演 渡邊臥龍(牢人新聞社主幹 元衆議院議員秘書)
     遠藤健太郎(一般社団法人日本政策協会理事長)
 参加費 1,000円(資料代・お茶代・お茶菓子代込み)
 申込み 参加お申し込みページより
     ご氏名、参加人数をお知らせください。

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『また「徴用工」いわれたら』に1件のコメント

  1. 心配性@我は蛮夷なり:

    正当な手続きを踏んで移民された方々や、正規のアメリカ人労働者がどう思っているかは知りません。
    しかし、世界のメディアは、例えばドイツメディアなども、中米からの「移民キャラバン」を「頑張れ!頑張れ!」と応援していたようです。

    企業にとっては、安く使えて簡単にクビにできる労働力は魅力的でしょうね。

    そのうち日本も、移民や難民の受け入れも拡大するのでしょうが、しかし今、日本海が大変な事になっていますよ。
    しかも、確認しましたが、今まで以上に広範囲に漂着が及んでいるようです。

    北の漂着船、最多ペース…北海道などで違法操業
    https://www.yomiuri.co.jp/feature/TO000301/20181112-OYT1T50049.html
    日本海沿岸で北朝鮮籍とみられる木造船の漂流・漂着が今年も相次いでいる。これまでに89件が確認され、過去最多だった昨年の104件に迫る。