北朝鮮を何だと思ってる?

皇紀2678年(平成30年)7月14日

 今月二日に亡くなられた落語家の桂歌丸さん。改めて衷心よりお悔やみを申し上げます。あれよあれよという間に平成三十年七月豪雨(西日本大水害)が発生し、申しそびれておりました。

 私は、落語にせよ音楽にせよ古典の面白さを父方の祖父から教えられました。そうして始めたのがヴァイオリンだったわけですが、落語を自ら習うことはなかったものの江戸落語では、平成十五年六月に亡くなった五代目春風亭柳昇さんのファンでした。これも完全に祖父の影響です。

 祖父はよく私に「よいものを知っておかなければならない」といい、たびたび「これを聞いてみろ」といっていろんなものを私に伝えてくれます。そんな祖父もずいぶん耳が遠くなりましたが、未だほとんど関西弁を話さないせいか上方落語(私は亡くなった桂米朝さんと桂枝雀さんのファンでした)よりも江戸落語のほうが好きなようで、(日本テレビ系「笑点」の大喜利はともかく)やはり気品ある落語をされていた歌丸さんご逝去の報に触れ、子供のころの祖父とのことを思い出した次第です。

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(産経ニュース)

 さて、一気に話がきな臭くなります。十二日に開催予定だった米朝実務協議は、米国側が四時間も待ちぼうけを喰らい、北朝鮮側は連絡もなく姿を見せないまま中止になりました。

 この協議は、韓半島戦争(朝鮮戦争)に於ける米兵のご遺骨返還交渉でしたが、かつて一柱約三万ドルを支払ったとされる大間違いをやらかした米政府は、今度こそビタ一文払わないという姿勢で臨んだため、この対応だったのではないかとされています。

 とはいえ外交上、北朝鮮のようなことをする「国」はほとんどありません。首脳が会談に遅刻してくることはたびたびありますが、事務レヴェルの会合で当局者が無連絡のまま来ないなど、世が世なら「宣戦布告」です。わが国は北朝鮮を国と認めていませんが、日朝国交正常化推進議員連盟は、北朝鮮を一体何だと思っているのでしょうか。

 先月の米朝首脳会談以降、北朝鮮に対する制裁のたがが外れだしています。中共が従前のようにこっそりではなく堂堂と石油などの対朝輸出を始めており、さらに裏でも今なお瀬取り(洋上で船舶の積み荷を差し替える)の手口で石油精製品などを北朝鮮が手に入れているのです。

 また、北朝鮮工作員だらけの韓国文在寅政権発足以来、南から北へどれだけのカネが流れたか分かったものではありません。何度も申しますがそれで北朝鮮が非核化するなど、決してありえないのです。

 いわば米国が相手でもこの態度の北朝鮮に、現行憲法(占領憲法)を「憲法」だと思っているようなわが国が勝てるはずはありません。その上で、日朝議連の再始動がいかに莫迦らしくて危険なものか、私たちが注視することでおかしなほうへ話が転げ堕ちないようにしましょう。

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『北朝鮮を何だと思ってる?』に3件のコメント

  1. 心配性@我は蛮夷なり:

    猛暑の中、断水中の被災地の方々におかれましては、暑くて大変だと思います。
    寒い時期に断水を経験していますが、この度はこの猛暑です。
    お体も心配ですが、一日も早い復旧が実現するよう、政府も一丸となって取り組んでいただきたいと思います。

    故桂歌丸師匠といえば「笑点」のイメージが強いですが、その魅力は、古典落語の面白さにありました。
    簡潔で歯切れのよい話し方、それだけで笑いを誘う絶妙な間の取り方、中高年の女性を演じさせたら右に出る者はいないはまりっぷり、肺を患ってからも、背筋を伸ばし、よく通る張りのある声で、お元気な頃と何も変わらぬ明るい表情で、お客さんの前に座り続けました。
    たとえ病んでいても、お客さんを前にしては完璧な芸を披露し、「自虐ネタ」で笑いをとっても、決して自己憐憫には陥らず、悲壮感を漂わせない、「笑いのプロ」といった印象でした。
    改めてご冥福をお祈り致します。

    >事務レヴェルの会合で当局者が無連絡のまま来ないなど、世が世なら「宣戦布告」です

    「駄々っ子キャラ」の国なので、何をやっても「北朝鮮節」といった感じで、大目に見られているところはあると思います。
    安倍総理が意図的にそれをやったら、たちどころに「極右」「軍国主義者」「アジアのヒトラー」等々様々なレッテルが貼られ、瞬く間に失脚すると思います。

  2. やす:

    桂歌丸さんのご冥福をお祈りします
    桂歌丸さんが司会をやるようになるまではよく大喜利見ていたのですが、長い間この人が大喜利の主役だったのは間違いなく、いつも桂歌丸さんの回答を一番楽しみにしていましたが、先代の圓楽さんが司会を降板したことで司会者を引き継ぎ、回答を聞けなくなったことが個人的にガッカリだった思い出があります

    日朝国交正常化なんて正気とは思えませんが、個人的にトランプ大統領は北朝鮮自体は眼中になく、その後ろ盾との戦いを制し金正恩を星国に引き釣り出したまでで、ほとんど目的は達成されていたと思いますし、結局北朝鮮への圧力は支那に向けた見せしめのようなものです
    ただトランプ大統領が一つ間違えたのは朝鮮に対して一度でも頭をおさえておけば、この先もずっと交渉が有利に進められると考えたことで、隙あらば逆らう、約束なんてどこ吹く風とでも言うのが朝鮮人であるという民族性をイマイチ理解していなかったのかもしれません
    朝鮮との外交は常に暴力と制裁をセットにして行わなければ、目的は達成できず、本当なら朝鮮なんてさっさと武力で滅ぼした方が将来における損失を考えた場合、遥かにコスパは良いはずで、日本で言う所の災害対策によって将来の被害を抑えた方が損失が少なくなるのと同じ理屈です
    支那が北朝鮮への支援を隠そうとしなくなったことは、逆に北朝鮮を囮に使って、米支貿易戦争から目を逸らせようという思惑もあるのかなといろいろ考えてしまいますね
    支那も莫迦じゃありませんから、最初から北朝鮮を信用してなんかいないと思いますし、金正恩が泣きついてきたからといって助ける気なんて更々ないと思います
    支那としては不利な米支貿易戦争をなんとか解決するために、北朝鮮を利用した結果が今回の件だったのかなと素人意見ながら思います

  3. きよしこ:

    遠藤先生の御爺様が仰る「よいもの」とは即ち「粋で、流暢で、美しい日本語」なのだと思います。幼い頃から言葉や音を巧みに用いた伝統芸能に触れるということは大袈裟ではなくその後の人生を左右するものだと思います。私は幼い頃、父の仕事の都合で米国に住み現地の幼稚園に通うことになったため、人間関係はおろか英語はもちろん日本語さえも自信が持てず、隠れるように幼少期を過ごしたせいで責任転嫁と言い訳だけは自分でも信じられないほど上手になってしまいました。そのせいか基本的に政治家も国家も信用しない性格なのですが、日朝国交ナントカ議連のお歴々に言わせれば金正恩委員長も一転も疑う余地のない聖人君子なのでしょうが、私はそもそもできない約束はしないし、一度した約束は破りません。約束の場所に姿を見せず、相手に対して「時間泥棒」をはたらいた連中を信用しろなんて、普通の日本人が考えればどう考えてもおかしいと思いますよ。どんなに学が無くて貧乏でな私も、この考え方を変えるつもりは毛頭ありません。