さよなら東芝、事実上解体

皇紀2677年(平成29年)1月25日

 http://www.sankei.com/economy/news/170124/ecn170124……
 ▲産經新聞:東芝へ融資、主力行が継続 一部地銀応ぜず週内にも再建策

 二十日記事の前段で「東芝が本格的に危ない」「近日中に私たちを驚かせるような報道が飛び込んでくるかも」と申しましたが、発表された米国の原発事業関連で計上する損失額が七千億円規模に膨らんだこと(二月十四日に正確な額を公表)以上に、東芝そのものの存続が危うくなったという情報を、噂話程度ではなく耳にしたためにこう申しました。

 あの段階では一企業の問題であるため、その名誉に配慮して詳細を申しませんでしたが、いよいよ報じられたので率直に申し上げますと債務超過が迫っており、取引銀行(三井住友・みずほ・三井住友信託ら)が融資を継続できない(財務制限条項に抵触)状況にあるということです。

 産經新聞社記事では、主力大手行が来月末までの融資に応じたといいますが、その先は不透明なままであり、一部の地方銀行は現段階でも応じていません。日本政策投資銀行にも融資を要請するものと見られ、はっきり申しますと重電機・軍事機器を扱う「東芝」は、もはや政治案件です。

 よって「東芝解体」の情報が私の耳に入ったのですが、政府および自民党は、よもや「東芝倒産」の状況から軟着陸を目指して手を打つでしょう。そのためには東芝に厳しい要求をし、結果として会社が事業ごとにバラ売りされます。それが東芝解体の正体です。

 http://www.sankei.com/world/news/170124/wor170124……
 ▲産經新聞:【トランプ大統領始動】「日本では米国車の関税はゼロなのに…」 トランプ氏の対日貿易「不公平」批判に日本メーカー困惑

 さて、私がかねてから参加反対を訴えてきた環太平洋経済連携協定(TPP)は、その最大の参加障壁だった米国の、新しいドナルド・トランプ大統領が葬ってくれたようですが、早速米国抜きの新しいTPP(名称未定)を作り直そうという動きが豪州やマレーシア(馬国)で見られます。

 何度も申しますがトランプ大統領は、米国という「巨大企業」の最高経営責任者(CEO)に就任したような感覚ですから、彼のことを即断即決のビジネスマンだと思ってわが国も覚悟しなければなりません。

 彼との交渉は、常に取引であり、何かを与えてもらえば何かを与えねばならないでしょう。従って安全保障政策は、いずれわが国の不備でつまづくに違いありません。私たちの自立が求められるというのは、そういうことです。

 一方、目下自動車産業を指してわが国を追い込むトランプ大統領には、わが国も米国車に関税をかけると言ってしまえば引っ込みます。彼は誤解しているだけですから、来月中にも行いたい日米首脳会談で、安倍晋三首相がどこまで取引できるかにかかっているのです。

 彼は恐らく、わが国の現行憲法(占領憲法)を知りません。ともすれば占領憲法すらもトランプ大統領に葬ってもらわなければ日本人が自主性を持てないようでは困るのです。

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『さよなら東芝、事実上解体』に2件のコメント

  1. 心配性:

    >早速米国抜きの新しいTPP(名称未定)を作り直そうという動きが豪州やマレーシア(馬国)で見られます。

    もともとは、東南アジアやオセアニアの小国が始めた「仲良しサークル」のようなTPPでした。
    そこにジャイアンが乗り込んで来て、引っ掻き回し、挙句の果てに勝手に出て行ったのです。

    日本においては、旧民主党菅政権の時に突如「平成の開国」が叫ばれ始め、野田政権がTPP参加を推し進めました。
    アメリカの「脱退」を以て「日本が負け、中国が勝った」という感じで報じるアメリカの経済紙などもあるようですが、散々振り回された格好の日本国民としては、不愉快極まりないです。

    ところで、ワシントンポストが、先日逮捕された沖縄の活動家に触れていました。

    先日はボルトン氏が「在沖米軍基地の台湾移転」に触れたとかで話題になったようですが、日米安保もトランプ商会の「取引材料」になるのでしょうか。

    Fierce opponent of U.S. military bases in Okinawa detained for three monthsh
    ttps://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/fierce-opponent-of-us-military-bases-in-okinawa-detained-for-three-months/2017/01/18/6d7a51bc-5a3f-4e93-a8f5-47b87d12db1f_story.html?utm_term=.ceba33c2f815

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    こうなると東芝にとり、原発が地雷となったというように思える。
    しかし、シャープが鴻海(中国系台湾企業)に買収されたことが思い起こされるが。
    東芝も身売りするとかで資金ねん出をするらしいがそこの特定国資本が入り込む危険性もないわけではなく。
    単にバランスシートを合わせることだけ考えればいいといいうものではない。