さぁ安倍首相、どうする?

皇紀2676年(平成28年)11月29日

 http://www.sankei.com/west/news/161128/wst161128……
 ▲産經新聞:沖縄沖で韓国漁船拿捕、船長を逮捕 日本の排他的経済水域内で無許可操業の疑い

 七月一日記事日韓漁業協定に基づく本年分の交渉が決裂したことを取り上げ、後日に韓国漁船の全撤収を水産庁資源管理部が監視船を出して確認したこともお伝えしましたが、危惧された韓国漁船の違法操業が二十八日、発覚しました。

 旧協定、そして新協定の締結後(平成十一年)に於いても、韓国漁船の違法操業がますます悪質化し、いよいよわが国が交渉を決裂させたわけですが、予想通り約束は破られ、わが国の排他的経済水域(EEZ)内にまで侵入されたのです。

 このような場合、毅然と法に基づいて対処しなければならず、今回の二件に及ぶ韓国漁船拿捕と韓国人船長の逮捕は、水産庁がよくやったと申せます。

 http://www.sankei.com/world/news/161125/wor161125……
 ▲産經新聞:領土・軍事対立にらみ 露、ミサイル配備 国後・択捉やクリミア 日本の交渉影響も

 さて、日露交渉に於いては、果たしてわが国政府がよくやったと言われることになるでしょうか。土曜日の勉強会でも、参加者から「意気地がない」とまで酷評された外交交渉ですが、二十七日記事では、露国のウラジーミル・プーチン大統領が米国のドナルド・トランプ次期大統領を高く評価しながらも、カリーニングラードでミサイル防衛を進めると表明してみせた手口は、これはもちろん極寒の露国ならではの生死を懸けた交渉の常套手段であり、これこそが自立した国家の交渉の一つなのです。

 むろん日露講和(領土問題を解決させ、日露平和条約を締結すること)を前にして、安倍晋三首相と十五回近くも会ってきたプーチン大統領が、北海道の北方領土に対して何もしないわけがありません。

 問題なのは、ミサイル配備の表明を受け、わが国政府が口先だけの「遺憾」に留めてしまうか、経済連携交渉にそっぽを向いてみせるかどうかです。そこをはっきりさせない限り、プーチン大統領のほうが日露交渉を本格化させられないのです。

 北海道千島列島と南樺太のうち、大東亜戦争の終結を日露が確認し合う過程で、択捉・国後・歯舞・色丹を日本の領土として日米安全保障条約の対象にされては、露軍はたまりません。今回の措置は、プーチン大統領が関係諸国の首脳たちを値踏みしているのです。

 本気でかかって来ないような首脳は、今後も信用できません。前述の四島を日本の領土であると認めるならば、日本政府が自力でこれらの島を防衛する気かどうか事前に見極めなければならないのです。そのために私たちが脅されているのです。

 この脅しに屈して結ばれる経済連携に、わが国側の未来はありません。私たちが露国の真意を知って対応しなければ負けるのです。もう米国は助けてくれません。いかに日露戦争に勝った先人たちがとてつもなかったか、改めて思い知ります。

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『さぁ安倍首相、どうする?』に2件のコメント

  1. 心配性:

    日韓関係において、様々な「約束」が反故にされる兆しを感じます。

    潘基文氏は分かりませんが、次期大統領候補として有力な人物は、いずれも左派ですが、軒並み「日韓慰安婦合意」の破棄を示唆しているようです。
    また、韓国の歴史教科書も、日韓関係に配慮する必要が無くなった為か、「慰安婦は日本政府と日本軍による強制動員」だったと改めて指摘するなど、以前にも増して慰安婦と竹島に関する記述が増えそうです。

    韓国国定教科書の原案、改めて「慰安婦は強制」
    http://www.yomiuri.co.jp/world/20161128-OYT1T50154.html

    そして、これは以前からですが、荒唐無稽な「起源」の主張も増えると予想されます。

    つい先日、‟高句麗人開拓団ゆかりの地”埼玉県日高市で、高句麗式の「やぶさめ」が披露された、というニュースがありました。
    実は、近年韓国系の団体などが力を入れて「やぶさめ」の「起源」を主張して来たようです。

    流鏑馬の韓国起源説について調べてみた
    http://ch.nicovideo.jp/ooguchib/blomaga/ar932735

    古代高句麗の壁画に描かれた、馬上から弓を射る人物の画を見ると、高句麗の弓は、中心部分が内側にへこんだ、太くて短い「短弓」である事が分かります。
    これは、古来、ユーラシア大陸の遊牧騎馬民族に広く見られる、強力な威力を発揮する短い弓の影響によるものであって、流鏑馬に使われる日本式の弓とは形状がまるで異なります。

    一般的な日本の弓は、縄文時代頃から、身長と同じかそれを超える長大なものが使われており、弥生時代も、古墳時代も、鎌倉時代も、江戸時代も、「弓道」などの試合で使用される現代の弓も、いずれも非常に長いものです。
    その長さも半端な長さではなく、世界で一、二を争う長さです。

    なぜこういう変な「起源説」が流行るかというと、古代において、倭国が主体的かつ選択的に、外国人や外来文化を受け入れて国力を増強させて来たという、当たり前の事実を無視して来たからではないでしょうか?

    日本史上、天皇から庶民に至るまで、国を挙げて「激変」を余儀なくされた時代というのは、唯一明治の近代化ぐらいではないでしょうか。
    「(西洋的な)国民国家とは何ぞや?」という基本的な事を理解する所から始まり、日本人が今まで一度もやった事のない、馴染みのない、「近代化」という名の「西洋化」にチャレンジしたのです。

    例えば、しばしば「起源論争」の的になる古墳時代は、朝鮮半島や中国大陸の情勢を睨みながら、国の上層部が勝手に富国強兵やイノベーションに励みましたが、古墳社会は、相変らず、縄文・弥生の延長線上の文化がダラダラと続いていたという気がします。

  2. コメント失礼:

    安倍さんはプーチンとはうまくいっているということを強調しすぎて、
    逆に露国内でのプーチンの動きを封じてしまっていると思います
    領土問題の進展なんて、ロシアの国民感情として許せるはずもない
    もう少し最初から敵対的な態度であるべきでした