トランプ政権は日本の好機
http://www.sankei.com/politics/news/161111/plt161111……
▲産經新聞:TPP承認案で自民からも造反 ようやく衆院通過も、成立まで道のり険しく
私は、一貫して環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加に反対してきましたが、十日に承認案と関連法案が衆議院を通過してしまいました。特に条約や協定は、衆議院の優位があり、仮に参議院で否決されてもこれで確定です。
米国のドナルド・トランプ次期大統領がTPP参加に反対している限り、バラク・オバマ大統領の残りの任期中に連邦議会が参加を決めてしまうとは考えられません。米国の不参加もほぼ確定ではないでしょうか。
ならば経済・貿易の世界ではいわば「仮想敵国」どうしの日米がぶつかることはなくなり、豪州との関係が残るもののわが国企業は、かえって助かるでしょう。しかし、TPPで国内総生産(GDP)が激増するという政府試算は、かなり楽観的でいい加減な根拠に基づいているため、米国が抜けるならば「ショックだ」というのは、既に騙されています。
ではわが国企業にとって、トランプ次期政権とのつき合い方を考える時、いわゆる「米国第一主義」に弾かれて困惑すると考えるのも、今度は悲観的に過ぎ、自ら考える力を失い始めているかのようです。
トランプ次期大統領は、米国民と自分のことしか考えません。ならば日米貿易摩擦のころに激しく叩かれたトヨタ自動車が、米国内に潜り込んで工場を建て、米国民を雇用して取り込んだように、米国の内に入り込んでしまえばよいのです。それを排除するとは、トランプ次期大統領は一言も言っていません。中共は、連邦・州政府の単位にまで潜入しています。
その代わり、国内および米国以外の国へ輸出する分をわが国で生産し、雇用を守ればよいのであって、そのためにも異常な円高を解消するよう政府と日本銀行がこれまで以上に連携することが重要です。問題は、この政策を推進しなければ転落する安倍政権と、為替介入に反対して中共をも批判するトランプ次期政権とが対立することですが、だからこそ日米首脳の会談を重ねなければいけません。
早速十七日に米ニュー・ヨーク市内で会談することを決めた安倍晋三首相は、率直にお手柄だったと申してよいでしょう。しかし、先発隊員に河井克行首相補佐官を指名したのは、とてもいただけません。以前にも申したと思いますが、彼は外交の素人であり、これまで駐米日本大使館が迷惑しています。何の役にも立たないでしょう。
とはいえ、三月三日記事で申したように安倍政権は、既にトランプ次期大統領に近い筋と何度か対話しています。現行憲法(占領憲法)に浸りきって玉を取られたような情けない報道各社が騒ぐほど、安倍=トランプの関係が皆無なわけではありません。
昨日も申しましたが、日本のことを日本で考えられなくなったらおしまいです。占領憲法護持派の「(トランプ氏当選で)終わった」というつぶやきや報道各社の混乱ぶりは、国家の自立をあくまで拒否する幼児のようであり、大人としてあまりに恥ずかしいではありませんか。もう彼らに政治や国家を語ってもらいたくありません。
皇紀2676年(平成28年)11月11日 11:22 AM
安倍政権は、細いパイプでありますが、数か月前から着々とトランプ氏側との「パイプ作り」を進めていたようですね。
これについては知りませんでしたが、マスコミの「日本終了」報道は、何とかならないものでしょうかね?
TPPも、個人的には反対でしたが、ジャイアンアメリカが入らないというのなら、むしろ日本が中心になって仕切ってしまってはどうでしょう?(笑)
辺野古中止という「実績」を残したい翁長知事が、トランプ氏に期待を寄せ、会談を申し込んでいるようですね。
「話し合う機会を」沖縄県の翁長雄志知事がトランプ氏に祝電
http://www.sankei.com/politics/news/161110/plt1611100051-n1.html
私個人も、沖縄の基地負担軽減、日本国民の税負担軽減の観点からも、米軍基地の整理縮小は進めるべきとの立場です。
ですが、翁長知事が、やれ「先住民」、やれ「沖縄独立」と、琉球新報や沖縄タイムス、人民日報系の環球時報あたりと一緒になって反日プロパガンダをまき散らさないよう切に望みます。
そもそも「先住民論」などは、基地問題と直接何の関係もありませんし、違和感満点で、反対せざるを得ません。
沖縄の人々と本土の住民は、あらゆる点で、あまりにも近過ぎます。
まず、言語ですが、世界中の言語学者が、琉球語と日本語が同系統の言語であり、それも極めて近い関係にある事を認めているでしょう。
朝鮮語と日本語が近いと言っても、文法面での近さであり、何千年前に分岐したかも分からない、はっきりと同系統とも言えない程の「遠縁」であるのに対し、琉球語は一見しただけで分かる姉妹語です。
「いまさら」な感じもしますけれど、人の移動に関しても、アミ族やパイワン族といった、マレー系の台湾原住民の方々の祖先が北上して今の沖縄県民になったのではなく、かなり古い時代に本土から人の移動があった事がうかがえると、沖縄紙も報道していたと思います。
沖縄の人々、ルーツは「日本由来」 南方系説を否定http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/44163
皇紀2676年(平成28年)11月11日 9:11 PM
米大統領選終了の僅か二日後にオバマ大統領とトランプ次期大統領が会談をしましたが、選挙期間中とは一転、当選後の落ち着いた振る舞いを見れば分かる通り彼は(フィリピンのドゥテルテ大統領と同じく)極めて現実主義的かつ合理的な人間です。自国民と自分のことしか考えないのは一国家の最高責任者として至極当然のことであり、偽善に満ちたグローバリズムと悪しき歴史修正主義に浸りきった我が国のメディアには理解できないでしょうが、世界は最早願望と憶測でしか物事を語れない彼らを全く必要としていません。
しかし、いくらトランプ氏が大富豪で経済政策にもある程度の期待ができるとはいえ、政治経験も兵役経験も皆無の人物が超大国の舵取りを担うのは一筋縄ではいかないでしょう。間違いなく米国は我が国政府に、これまでとは違う次元の期待と重圧をかけてきます。安倍首相がヒラリー氏としか面会していないことを引き合いに「トランプ氏当選で日米関係が悪化の懸念」などと報じるメディアもありますが、用済みのメディアに比べれば安倍首相のほうが遥かに現実的です。ただし、北方領土交渉に暗雲が立ち込めてきた日露関係をなぞることのないよう、あらゆる分野で我が国がイニシアチブをとっていかなければ、日米同盟の深化と非占領体制の脱却、その先の世界平和は絶対に実現しないのです。