日弁連とグローバリズム

皇紀2676年(平成28年)10月8日

 http://www.sankei.com/west/news/161007/wst161007……
 ▲産經新聞:日弁連が謝罪…瀬戸内さん「殺したがるばかども」発言で 「被害者への配慮なかった」

 個人に対する好き嫌いを除外して申すべきなので、これは瀬戸内寂聴さんが悪いのではなく、日本弁護士連合会(日弁連が悪いのです。瀬戸内さんには、言論・表現の自由があります。

 それを、あれやこれやと問題視する現下のわが国は、一つ一つの発言に対する議論の能力を欠いた幼稚な状態に陥り、当該発言をそのまま扱った組織としてなぜシンポジウムの当日に担当者(弁護士)が「この『ばか』は国家三権力のことです」と説明しなかったのかという批判を免れません。

 四日記事で申したように日弁連は、犯罪被害者のご家族に寄り添う弁護士たちの考え方を一切無視し、強制加入団体にもかかわらず特定の政治活動組織的に始めています。

 重ねて申しますが、ここで死刑に賛成か反対かは、全く問題ではありません。私の中では、山口県光市で起きた母子殺害事件の被害者ご家族である本村洋さんがかつておっしゃった言葉(裁判はいわば「合法的仇討ち」でなければならない)以上に説得力のあるものを存じ上げないからです。

 しかし本村さんは、常に批判にさらされてきました。彼のその後の人生をも束縛するかのような攻撃まであったほどです。日弁連やその界隈の「反日」活動家たちがよく掲げる人権や個人の自由は、一体どこへ行ったのでしょうか。

 賢明な読者の方がよくご指摘くださる「欧米の人権」について、例えばフィリピン(比国)のロドリゴ・ドゥテルテ大統領が対米批判を重ね、とうとう米比関係が破綻しそうですが、彼は「親中」「親露」なのではなく、単に欧米的価値観の押しつけ(グローバリズム)に腹を立てているだけです。

 これには私も全く同感であり、別の例として八月二十日記事でも取り上げた、グローバリズムが回教徒の文化、中近東の文化を侮辱している現状は、決して見過ごせません。

 わが国でもよく聞かされる「こんなことをしているのは日本だけですよ」という誹謗中傷は、わが国の文化を侮辱するものと、建設的な改善策との違いを見極めるよい訓練になるでしょう。残念ながらほとんどが前者です。

 東亜に於いても「どの文化圏にも属さない」と評価された日本なのだから、日本人独特の考え方があって当たり前でしょう!

 私が未だ忘れられないのは、今や日本人の乱痴気騒ぎが酷い「ケルトの呪いの儀式=ハロウィーン」に於いて、莫迦騒ぎの先進国・米国で当時十六歳の服部剛丈さんが射殺されてしまった事件です。米国式に歪められたハロウィーンになじもうとした日本人留学生は、銃を所持する権利を有する米国民に殺されてしまいました。

 その結果、ブレイディ法が成立しましたが、とても銃規制の法律とは申せません。日本人は殺されても、米国民から銃を奪うことができないのです。それが、米国のいう人権なのです。

 日本人がことさら死刑を望む民族というわけではありません。残虐な殺人を犯した者に対する仇討ちを、ご遺族の権利として必要だと考えるだけです。それをグローバリズムでとやかく言われたくありません。

 比国の麻薬犯罪の現状は、目を覆うものがあり、わが国もいつか今以上に荒廃した国家に成り果てる可能性があります。そのことを知っているのは、比国の人びとなのです。

 つまり、反日活動家たちと欧米各国政府の常套句「人権」が、奇しくも多民族侵略による人権弾圧国家の中共を包囲する網を壊したことになり、私たちは目も当てられません。

 いや、私たち日本人が毅然としていないことも問題なのです。もっと自分たちの文化に誇りを持ちましょう。

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『日弁連とグローバリズム』に3件のコメント

  1. きよしこ:

    日弁連が卑劣なのは、強制加入団体であるにもかかわらず一方的な死刑廃止宣言を行いながらも、自分たちで招いたゲストである瀬戸内氏の発言を勝手に問題視し、まるで自分たちの行いを隠すためにまた勝手に謝罪したことです。もちろん瀬戸内氏の発言もかなり過激で被害者ご遺族が憤慨されるのも最もですが、あっさりと、そして勝手に謝罪するくらいなら最初から外部の人間など招かなければよいのです。

    この記事で初めて知りましたが、本村さんの「合法的仇討ち」という言葉には非常に考えさせられます。何の罪もない愛する家族を奪われたうえ、それでもさまざまなバッシングや批判に晒されながら慎重に丁寧に、ギリギリまで耐え抜き考え抜いて出た言葉なのだと思います。残念なことに、反日活動家からすればそれすらも「殺したがり」の一言で片づけられてしまうのでしょう。死刑制度に賛成したり加害者に対して強くその適用を求める人だって、刑を適用しなくても被害者やご家族が救われる世の中であることを願っているのは少しでも人としての倫理観や想像力があればわかるはずです。それがないから「日弁連として死刑廃止を目指す」などという狂気じみた宣言を行えるのでしょうが。

    話は変わりますが、今回の「オバマVSドゥテルテ」を見ていると、やはりオバマ大統領の「自分を格好良く(正義の英雄のように)見せたい病」が最悪の形で表出したなと感じます。「アメリカはアメリカ、フィリピンはフィリピン」という当然の考えが彼にはないのです。そして、まるでもう一度「世界の警察官」にでもなった気で、フィリピンの現状を一切無視してアメリカ的正義を押し付けるのですから「アメリカの鳩山」と呼ばれるのも無理はありません。もちろんドゥテルテ大統領による「地獄へ落ちろ」発言もまさに売り言葉に買い言葉なのですが、いずれにせよ独自の民族性を無視して欧米的(というよりも白人的)価値観の強要は全ての人を不幸にするだけです。先生の仰る通り、日本には長きにわたり紡ぎ育み受け継がれてきた民族性や文化があります。たとえ好き嫌いがあったとしても、それを受け入れて育てていくことこそが自分たちを守ることに繋がるのだと、私たちはいい加減に気付くべきです。

  2. 心配性:

    >ロドリゴ・ドゥテルテ大統領が対米批判を重ね、とうとう米比関係が破綻しそうですが、彼は「親中」「親露」なのではなく、単に欧米的価値観の押しつけ(グローバリズム)に腹を立てているだけです。

    日本のマスコミは、欧米のマスコミと歩調を合わせる形で、ドゥテルテ大統領が、オバマ氏を「売春婦」の息子と呼び、自分を「ヒトラー」に準えて麻薬常習者の‶虐殺”を肯定したと、そればかり報道しています。
    確かに、無実にもかかわらず、超法規的手段によって命を落とす人がいたり、流れ弾に当たって幼児が命を落とすといった痛ましい事故も発生しているようで、その点は非常に心配しています。

    しかし、それでもドゥテルテ氏の支持率が80%~90%と高い理由、特に、「反社会的勢力」が如何にフィリピン国民の生活を脅かして来たか、「人権、人権」と欧米的綺麗ごとを語るリベラルたちが、反社勢力に対して無力であったか、という事について報じない、分析しないのは報道の「怠慢」だと思います。

    この度、韓国の国連大使が「慰安婦問題はまだ終わっていない」として、増々「国際問題化」する姿勢を示しました。

    韓国の国連大使「韓日慰安婦合意、国際問題として終結したわけではない」
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161005-00025318-hankyoreh-kr

    そろそろ本気で、70年前ほど前に、連合国兵士や朝鮮の男性たちが、日本女性に対して繰り広げた「蛮行」の数々を国際舞台で糾弾し、正式な謝罪と賠償を求めるべきだと思います。
    日本は「アジア女性基金」に始まり、今日まで、様々な形で元慰安婦への支援を行って来ましたが、戦勝国は、自分たちの父や祖父が犯した犯罪に関し、日本女性に対してどの様な態度を示して来たでしょうか?!

    当時、一体どれほど多くの日本女性が、外国兵の暴力に怯え、望まぬ妊娠を強いられ、ある人は苦悩の末に「中絶」を選び、ある人は苦労しながら子育てをし、ある人は差別に苦しみ精神を病み、ある人は泣く泣く我が子を孤児院に預けざるを得なかったか、、、戦勝国の指導者やメディアは、一度でも思いを馳せた事があるでしょうか?!

    終戦後日本にやって来た米兵は、女性の自宅に押し掛けて強姦を働いたり、日本人売春婦(慰安婦)に乱暴を働いて重傷を負わせたり、日本女性をナンパして妊娠させた挙句あっさり見捨てたり、そういう「非人道」的な事を盛んにやったのですが、「反米感情が高まる」という理由で、米兵の性犯罪を報道しないよう、GHQが日本側に圧力をかけたりしていました。

    こうした戦勝国民による日本女性への暴力について、カリフォルニアの歴史教科書に載せるべきではないでしょうか?
    慰安婦問題での日本叩きの急先鋒、アレクシス・ダデン教授のご意見をじっくりとお聞きしたいです。

  3. やす:

    瀬戸内寂聴さんは以前に自衛隊は人殺しの訓練をしているなどと的外れなことを言ってましたよね
    個人的な好き嫌いを抜きにしても、今回の発言も含めてとても正気とは思えませんし、彼女の発言を取り上げる必要はまったくないと思います
    ハッキリ言って彼女の思想は危険であり、特に世の女性達を駄目にすると思います
    死刑制度が悪いとするのは、どんな犯罪者にも人権があるし、更正の余地があるだろうという考えが元になっていると思いますが、ハッキリ言って人一人を変えることは並大抵のことではありませんし、大人であれば尚更です
    人一人にそんな労力を割いている余裕なんてありませんし、20歳をすぎたら大人としての社会的責任を取る意味でやった犯罪に対しての裁きを受けるのは当然であり、その中の一つとして死刑があるだけの話です
    瀬戸内さんは命は地球より重いと考えているかもしれませんが、その命を簡単に奪った犯罪者は何をもって償いをさせようと言うのですかね
    奪った命の代償は自らの命をもって償うしかないと思いますね
    本当に命が大事だと考えるなら当然のことです
    もちろん犯罪を犯した動機なども様々ですし、一概にどちらが悪いと言えないかもしれませんが、あくまで凶悪犯を対象とした場合の話です

    グローバルとは簡単に言えば一部の先進国のやり方が正しいと思い込ませることで、その国の伝統を破壊することが目的で、それによって世界全体を都合よく動かしていこうという考えのことです
    よくテレビやラジオのコメンテーターがよく日本は遅れていると言ったりして、他の国ではこういう風にやっているみたいなことを取り上げますが、そもそも日本は2700年近くも歴史のある国であり、その歴史で培ってきた伝統は最も優れているはずで、比べる視点がズレているだけの話です
    本当なら日本こそがグローバルの中心となって伝統を広めていくことが本当の意味での世界平和へと繋がると思うのですが、伝統よりお金を中心とした合理性の価値観から中々抜け出すことができませんよね
    今一度日本の歴史を見直して、何故2700年近くもの歴史があるのかを知るべきです