なめてるのか!?税制改正

皇紀2676年(平成28年)10月9日

 http://www.sankei.com/economy/news/161007/ecn161007……
 ▲産經新聞:配偶者控除は「150万以下」で検討へ 「パート減税」の懸念 働き方改革にも影響

 平成二十九年度税制改正で、政府が検討してきた配偶者控除の廃止は、一旦見送られ、見直しへと変わりましたが、どうも筋の通らない議論をしています。

 九月十一日記事でも申したように、あたかも「女性のための働き方改革」といったスローガンが最も怪しいのです。いわゆる「百三万円の壁」を百五十万円にしたところで「壁」は壁でしょう。

 さらに申したいのは、今月一日より従業員五百一人以上の企業のパート・アルバイトに「百六万円の壁」が設けられてしまいました。社会保険料の加入対象が広げられたためです。

 厚生労働省の説明は、週二十時間以上勤務にまで対象を引き下げることで、従前より保障が手厚くなるというのですが、手早く申しますと従業員の手取りも減れば企業負担も増えるわけで、単に行政側として今までより多く保険料を徴収したかったに過ぎません。

 既にこれに向けた調整の中で、勤務時間を減らした人も多く、それでは収入が厳しくなり始めます。安倍晋三首相が掲げた「デフレーション(給与物価下落)脱却」のスローガンこそ、未だ実現しえない虚しいものに成り果てました。

 つまり、実行する政策に一貫性がなく、散発的に問題の対処を実行するから、別の何かが最初の目標を殺してしまうのです。消費税率を八%に引き上げたことも、「デフレ脱却」を停滞させてしまいました。

 極めて大胆に申せば「壁」を作る意味を、政府が説明することです。主婦にでも主夫にでも、家族単位の控除を残すことであり、パート・アルバイトは「百五十万円の壁」によって家庭で過ごす時間を作ってください、そのような時間を不要とするなら納税してください、と言うことでしょう。これを聞いて怒り出す人がいようがいまいが、筋を通すなら制度の説明を免れません。

 政府がやけに美辞麗句を掲げる時は、大抵筋の通らないことをしでかします。無骨ながら真実を突く時は、首相に勢いがある証拠で、長期安定政権化した安倍首相をもってしてもそれが出来ず、世に田中角栄元首相が再度注目されるようでは、政策の実現が沈滞しているとしか評しようがないのです。

 私たちは、改めてさまざまなことを要望し、政権側に目を覚ましていただくしかないと思っています。

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『なめてるのか!?税制改正』に2件のコメント

  1. きよしこ:

    九月十一日の記事に私がコメントしたことの繰り返しになりますが政府はいい加減、家庭に収まり家事や子育てに尽力することも立派な社会進出であり社会貢献であることを堂々と主張すべきです。それもせずに、朝も夜も、家でも外でも死ぬ気で働くことを要求するから「一億層活躍社会なるもの」がいつまで経っても嘲笑と侮蔑の的の域から抜け出せないのです。おまけにただの置物でしかない経済再生担当大臣はこの期に及んで「消費税は15%まで引き上げるべきだ」などと口にするのですから、存在自体が税金の無駄でしかない政党のことを笑えません。先生がご指摘の通り最も大切なのは「政府として筋を通す」ことなのですが、彼らは有権者から批判を受けたり自分のポストを失うことを恐れるあまり平気で筋違いなことをしでかしています。家庭で過ごす時間を軽視し、人の価値を数字で判断するのもやはり「グローバリズム」の正体なのでしょうか?

  2. やす:

    個人的な意見ですが女性のため~とか言いながらやっていることは、女性という名目を利用した詐欺同然の税金ぼったくりですよね
    ほんとうなら世の女性達は怒らなければいけないはずですし、ハッキリ言って女性蔑視ですよね
    税という名目の元に国民からお金を取ることばかり考えていないで、公共事業を増やすなどして仕事を増やし、内需拡大をすることで税収を上げる努力が大事なはずなのに、詐欺まがいに税金を毟り取るなどせこすぎます
    つまり税は取るものではなく、増やすものでやっていることが逆なんですよ
    収入が増えれば税収も増えますし、壁なんてものも必要なくなります
    こういうことはもっと国民が声を上げていかないといけない問題ですし、ブログのタイトルにもあるように政府は国民を舐めているのは確かですね