TPP交渉、まずい展開へ

皇紀2675年(平成27年)7月17日

 http://www.sankei.com/economy/news/150715/ecn150715……
 ▲産經新聞:コメ輸入、義務化が焦点に TPP、10万トンの攻防

 わが国がいわゆる「安保法制」で大騒ぎをしているうちに、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉の首席交渉官会合が今月二十四日から、閣僚会合が二十八日から米ハワイ州マウイ島で開かれます。

 米通商代表部(USTR)はこの会合で大手をかけるとしており、わが国が「ふざけた条件」で妥結を迫られてしまう可能性が出てきました。

 何度でも申しますが、私は今なおTPP参加に反対です。「自由貿易」という言葉が持つ印象とは裏腹に、お米一つとっても産經新聞社配信記事の通りであり、米国産主食用米の日本への輸入特別枠を押しつけられてしまうかもしれません。

 安倍晋三首相は、自民党農政最大の愚作である「減反」をやめると発表しながら、このような条件を呑んでもよしとするなら、とんでもない嘘つきになってしまいます。

 そのような汚名を安倍首相に着せないよう、私たち国民が訴えていかなければなりません。ただでさえ、わが国を中共共産党人民解放軍の脅威から守る必要があるのに「改憲」を党是とするはずの自民党政治の悪い癖である「解釈改憲」という誤魔化しで安保法制を通そうとしてしまったのですから、もういい加減にしていただかなければならないのです。

 TPPに参加せずとも、わが国は決して孤立しません。高品質の日本製品、農産品の輸出攻勢を仕掛けることは必ずできます。

 わが国が「高関税で鎖国的」などと報じられたのは全くの出鱈目であり、日本貿易振興機構(JETRO)作成の平均関税率データを見ても、欧州各国などと比べてむしろ低いほうなのです。既に十分開かれています。

 あらゆる分野に於いて自給力の低い国は危機対応力の弱い国であり、日本が底力をつけないよう大国どうし(経済的には仮想敵国関係)の米国が示す条件をまんまと呑むほど「売国であること」はないのです。

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『TPP交渉、まずい展開へ』に7件のコメント

  1. ゆき:

    祖父の地に猫の額ほどの農地が残っている。放置してから30年。買い手は近隣の農業従事者のみで、ただ同然の額。滋賀湖北はこうした放置された農地が多い。都会と違い、まだ日本の古い因習が残っている。
    安倍氏は大企業、公務員に厚く、貧乏人には冷ややかだ。麻生氏も三笠宮家騒動から見るに冷たい人だし、戦時中、朝鮮人を徴用してしこたま儲けた、漢字も読めぬ禿鷹の商売人だ。トヨタがいくら儲けようが、貧しい日本人にはその恩恵は回ってこない。その引き換えに強欲な種産業や組み換えを使ったガン多発の米国製品を食べせられるのは御免だ。イスラエルよいしょから、トヨタ米役員の無罪放免ーやはりケネディ大使の横槍かーを見る限り、安倍氏らは米国の操り人形になりさがっている。国会での騒動の黒子は共和党か、中国退治にはこれこれをせよという命令を共和党有力者から受けているとしか思えない。

  2. sano:

    TPP の記事を取り上げて頂き、有り難うございます。
    反対のお立場を表明されるのでしたら、ここで更にもう一声、
    こちらのTPP交渉差し止め、違憲訴訟の会に原告としての参加と、ブログ含め、あらゆる機会を利用しての拡散にご協力願えないでしょうか?
    http://tpphantai.com/
    参加費2000円で原告団に参加出来、実名は公開されないとの事です。
    参加人数は現在1000人強といった所で、まだまだ人数が足りません。
    先生の党員としてのお立場は重々理解しておりますが、事が事で有り、尚且つ時間が足りません。
    ここはなにがなんでも、反対を貫き通して頂きたい。
    日本がアメリカの経済的植民地にされるかされないかの瀬戸際です。
    それにしても、こうまで公約を堂々と破りながら平然と国を売る行為に加担する安倍とその一味。
    本当は刑務所でなく直接死刑台に送ってやりたいわ。

  3. きよしこ:

    実際のところ、TPPに比べれば安保なんぞ、言葉は悪いですが、本当にどうでもいいことに思えてきました。いや、よくはないのですが。この安保法制をどうしても悪者扱いしたいメディアが行った世論調査で、やれ「徴兵制が始まる」だの「十分に議論が尽くされていない」などと煽って支持と不支持が逆転したことが仰々しく喧伝されましたが、どう考えても支持率の低下は「新国立競技場」「メディア懲らしめろ発言」「世界遺産登録問題」が原因であるに決まっています。

    それがわからない(伝えられない)ような既存メディアは無視するとして、当の安倍首相や自民党はしっかりとそのことを理解しているのでしょうか?万が一にでもTPPで米国になすがまま屈するようなことがあれば今度こそ、例えとって代わるに値する政党がないにしても安倍内閣はあっという間に瓦解するでしょう。
    安倍政権の消極的支持者が、手のひらを返したように完膚なきまでに叩きのめすのは目に見えています。

    さらに私が厄介だなと感じるのは、このような理不尽な経済交渉においても米国に屈し続ける原因は占領憲法の放置にあることは明白なのに、世間一般ではTPPといえば「アメリカとの間の、コメとかクルマとか保険とかのカネの問題」程度にしか認識されていないことです。今日配信の動画で仰っていた、まさに出鱈目だらけの安保法制にも、国民が憲法問題に向き合えるチャンスがあったのに、TPPで米国に屈したとなれば、待ち受けるのは憲法問題の先送りどころか「戦後100年占領体制」の完成です。

    とはいえ、安倍政権は米民主党政権を明らかに下に見ていますから、ここは一発、事実上の「オバマ政権への絶縁通告」である、TPP交渉撤退の英断を願いたいです。ただ、何かと「レジェンド作り」に必死なオバマ大統領ですから、玉砕覚悟のかなり強引な要求も十分にあり得ます。とにかく、この夏は安倍政権にとっても日本にとっても、極めて大きな分岐点になることは間違いないでしょう・・・

    とりあえず、「まずい」がせめて「まずまず、いい」になればなぁなんて・・・期待するだけ無駄なのでしょうか?

  4. 遠藤 健太郎:

     皆さん、いつもありがとうございます。

     sano様、私は特定政党の党員にはなっておりません。

  5. ゆき:

    NHKを見ていて、気づいたこと。残留孤児と彼らが受けた恩を盛んに取り上げる傍らで、チベット人の自殺をテ‐マに日本人が制作した映画を今月から劇場で放映するお知らせをした。右左の国の矛盾に問題意識を持つ日本人は常にいる。それが取り上げられたり、無視されたりするのは時の権力者が操作をするからだろう。日本では中国の人権を題材に映画にすることは憚られてきた。今マスコミは右左で闘争が繰り広げられているのだろうか。TPPは不平等な日米関係の延長にある取り決めなのに、中国の銀行設立、シルクロード構想を推し進めて勢力圏を拡大する動きに何ともしようがない米日は、TPPが救いの神であるかのように間違った信号を送っているように思う。日本がバカ正直なのか、とにかく米国はずるい。アフガンでは、日本が支援から引いた今、中国が入り込んでいて、米国は中国の活躍に期待している。イランisil問題でも中国は常に議論の真ん中にいる。東シナ海から目を離すと、米国は日本を絶対的に支援しているわけではないのだ。

  6. sano:

    遠藤健太郎様
    特定政党の党員という発言は、完全に私の錯誤による投稿で有り、この場にてお詫び申し上げます。
    私程度の投稿で遠藤様の活動に万が一にでも支障は出ないと思いますが、大変申し訳ございませんでした。
    これからもこちらのブログを応援させて頂きます。

    失礼致しました。

  7. 弓取り:

    TPPに反対。悪い意味で国境をなくすブロック経済王国もしくは経済植民地になると思う。もちろん、王様・宗主国は米国。価格決定権も市場ルールも米国が握る。肥え太るのは米国人ばかり。日本のコメくらいの話しではないと考えます。
    日本は一次下請けくらいで、その地位を墨守するだけになる。他の多くの農林水産業の貧しい国々は固定されそう。
    環太平洋の企業も個人事業主も、米国政府か米系大資本の傘下に入るしか生き残れない。入らないと経済的にまっさつされる。消費者も米国主導のブロック市場の囲われ者になってしまうと思います。