移民法のさきがけ、可決

皇紀2674年(平成26年)6月3日

 衆議院は五月二十九日、出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案を、わずか数時間の審議で可決しました。ご存知の方もおられると思います。

 しかし、あれから五日が経ちましたが、報道各社はまったくこれを報じません。なぜでしょうか。

 この改正案の問題点は、大きく三つあります。
 まず第一に、政府が「高度人材」に指定した外国人を、三年間の滞在ののちに永住者にしてしまう(無期限の永住許可を与え、剥奪要件がない)こと、第二に、永住許可後に両親や家事使用人の帯同を認め、子の養育を名目に帯同できる者は本当の親族でなくてもよいこと、第三に、安倍晋三首相が「移民」という言葉を使わないようにさえすればよいとしていることです。

 本年三月に閣議決定されて以来、いわゆる「犯人探し」と「否決工作」に取り組みましたが、法務省と内閣府の結託は厚く、自民党は反対できませんでした。

 しかるべき筋にかなりの否定材料を放り込んでもらったのですが、力及ばず、ご同意いただいていた方たちには申し訳なく思います。少し脱力しておりましたが、まるで報道が伝えないので、またぞろ「移民問題」になりますが、これを取り上げることにしました。

 私は、これが「事実上の移民法に繋がっていく」と警告してきましたが、安倍首相は「移民」ではないと強弁しており、その背景には、内閣府が法務省と結託した事実があります。

 まず「高度人材」の指定は、解釈の極めて曖昧なもので、帯同親族も本当の親でなくてよいなら、永住権を得るための「移民ビジネス」という「合法だが不法」が蔓延することになるのです。

 世に言う「改憲保守派」が、自衛権問題では「改憲の必要はない」などと言い出し、解釈の変更で乗り切ろうとしていますが、それをよしとするような姿勢こそ、高度人材(法務省のいう特定活動)の解釈も政府の勝手なものにしてしまいます。保守派の方たちは、それでよいのでしょうか。

 しかしながらわが国は、本来高度人材に当たる研究者らにとって、決してよい環境を持ち合わせていません。まず日本人の高度人材が海外に流出している現状こそ問題なのです。

 よって、政府は改正法施行後、必ず「これが高度人材?」というような分野の者まで、はっきり申せば、中共の富裕層というだけで永住権を与えようとします。解釈だけで何でもできる、と。国家の基本法をめぐり、法の支配を無視しているのですから、そのぐらい平気でしょう。

 私たちは、これから法の運用を徹底的に監視しなければなりません。まだ終わっていないのです。ご協力ください。

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『移民法のさきがけ、可決』に3件のコメント

  1. さっし:

    福岡では、沢村直樹さんが、この偽装移民法案成立阻止にむけて、立ち上がりました。私も、微力ながら、参議院議員の事務所、あと、議員ではありませんけど、三橋貴明氏、坂東忠信氏、チャンネル桜、一水会、主権回復を目指す会、いわゆる、行動する保守、既存の右翼団体、街宣右翼、民族派の団体、ジャーナリスト 、評論家、などに呼びかけを行っております。今こそ、オールジャパンで、行動するときでありましょう。この法案が成立してしまったら、核武装しようが、自衛隊を国軍にしようが、帝国憲法を復元しようが、田母神さんが首相になろうが、日本を取り戻すことは、不可能でしょう。売国法案の廃案しか、日本を取り戻す方法はありません。日本解体を国民の手で、阻止しましょう。

  2. miku:

    資源のない日本の資産
    それが「日本人」「日本国民」ではなかったのでしょうか?

    教育を持って日本の子供たちに投資をし、
    未来の日本を担う人材を育てていく
    これが本来やるべきことでは_?

    外部からの高度人材?
    日本はいつから外部から技術やスキルを求める
    「発展途上国」
    になり下がったのでしょうか????

    安倍政権が目指しているのは
    日本の発展途上国化なのでしょうか_?

    日本が持つ資産 それは
    「豊かな自然」と
    「真面目に働く民度の高い国民」
    それしかないはずです

  3. 松本まつよ:

    初めまして
    ブログ読ませていただきました。

    私たちも移民には絶対に反対です
    そしてたかじんで首相が移民に×を出し、私はすぐに詭弁だと思いましたが
    思ったより安倍首相支持者が多くびっくりしています。

    曰く、安倍首相は移民に反対している。
    高度人材は移民ではない。。など
    このような意見を言う人が想像以上に多く頭が痛くなりました

    これからも政府の詭弁に惑わされることなく
    素晴らしい発信を続けてくださいますように
    お願い申し上げます

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    http://www.sakuranokai.org/article/396018413.html
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