金正男氏の息子が行方不明

皇紀2673年(平成25年)12月17日

 医療法人「徳洲会」側から五千万円を受け取った件について、東京都議会総務委員会で追及され続けている猪瀬直樹知事は、もともと政治家ではありませんから、もうこれ以上耐えられないでしょう。このままでは彼が自ら命を絶ってしまう可能性もあります。

 私は猪瀬知事を擁護しませんが、東京地方検察庁特別捜査部(旧隠匿退蔵物資事件捜査部)にとって徳洲会疑獄事件の本丸は彼でなく、さらなる捜査可能なまでの時間稼ぎを都議会が請け負ったように見えるのです。

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 http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20131216/frn……
 ▲zakzak(産經新聞社):北朝鮮の張成沢氏処刑で習近平主席のメンツは丸つぶれ 中国は韓国取り込み強化へ

 仏国のパリ政治学院に留学している金正男氏の息子が行方不明、という情報が入りました。まだ定かではありませんが、恐らく北朝鮮国家安全保衛部の手の者から身を守るべく別の場所へ移ったのでしょうが、国防委員会の張成沢前副委員長の銃殺で、正男氏自身も身を守らなければなりません。

 私は十四日記事で、今回の一連の動きが北朝鮮による中共へのいわば「宣戦布告」だと申しました。

 産經新聞社も十六日、中共情勢に詳しい作家の河添恵子氏の分析として「(北朝鮮労働党の)金正恩第一書記は『中国(※)には取り込まれない』という強いメッセージを出したことになる」との記事を配信しています。(※=本文のまま)

 それが一部で囁かれている朝鮮人民軍の主導かどうかは分かりません。なぜなら、人民軍は中共共産党人民解放軍との交渉窓口を常に開いてきたからで、中共が韓国を取り込んだことへの警戒を一層強める外交判断をしたのが党なのか軍なのかは、未だ判然としないのです。

 しかし、中朝国境が緊迫し始めてから久しく、河添氏の言う通り、中共は韓国から朝鮮半島全体を勢力下にする方針へ既に転換し、これからなお中韓連携の度が増していくでしょう。

 また、先述の流れで申せば、中共共産党軍の一部が人民軍と組んできた可能性も払拭出来ないため、ますます習近平国家主席は疑心暗鬼になり、北京政府が機能不全に陥るかもしれません。沖縄県石垣市尖閣諸島への強硬な態度も、習主席の意思とは関係なく共産党軍の一部が暴走しています。

 ですから、北朝鮮は共産党軍の一部と利益を共有しながら中共現体制を強く牽制し、独立を守ろうとしていることになり、不思議なほど国家としてまともに見えますが、本当は自立出来るだけの資源も資産もなければ、多くの日本国民を拉致したままにし、権力維持のために人民を私刑にかけているだけです。

 韓国は全く敵味方を見誤っており、これが北朝鮮の非核化を大きく阻んで、日米露中を困らせる諸悪の根源になっています。韓国さえ中共に取り込まれなければこの顛末はなかったのであり、米国は完全に米韓同盟を管理することに失敗しました。

 とは言え、その原因の一端は「米中G2(新大国関係)」を自らも検討してきた米政府内にあり、米中は自分で自分の首を絞めたのです。それらを目の前にしながら、占領憲法(日本国憲法)の有効を信じて疑わないまま温室暮らしを決め込んだ日本政府の、何と不甲斐ないことでしょうか。

 これだから拉致被害者の全員を帰国させられないのです。

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