海保長官人事で見えた覚悟
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130718/……
▲zakzak(産經新聞社):首相、尖閣死守人事 海保長官に初の「制服組」を起用
安倍内閣は十七日、八月一日付で北村隆志海上保安庁長官を退任させ、後任に佐藤雄二海上保安監を充てる人事を決めました。海保長官はこれまで国土交通省から出向する官僚が務めてきましたが、海上保安大学校出身のいわゆる「制服組」が長官職に就くのは初めてのことです。
この人事は間違いなく安倍晋三首相の強い意向によるもので、首相は同日、沖縄県石垣島の海上保安部を訪れ、中共の公船らによる領海侵犯などに対応する巡視船「いしがき」に乗船し、保安官たちの前で尖閣諸島を断固守りぬく姿勢を示しており、航空自衛隊宮古島分屯基地でも同様の演説をもって隊員たちを激励しています。
私は六月三十日記事で各省の新しい事務次官人事を取り上げる中、外務省の斎木昭隆新次官の登用について、唯一「大いに歓迎します」と評しました。それは斎木元亜大洋州局長が北朝鮮による日本国民拉致事件の解決に携われるようになってから、一貫してわが国の立場を特に中韓朝に対して強く主張してきたからです。
彼ほどの外務官僚はそういません。何度も申してまいりましたように、安倍内閣の方針に関する情報が即時中韓に漏洩している可能性が極めて高いのは、自民党内にいる親中、親韓の議員が、わが国の私たち国民によって選ばれた国会議員が、「せっせと日本を裏切って中韓に貢いでいる」疑いがあるためであり、外交の主導権をこのような「売国議員」に奪われないよう、安倍首相にとっては斎木次官という布石を打っておく必要があったのです。
国交相は公明党(創価学会)の太田昭宏元党代表にその地位を譲っているだけに、中共による対日武力侵略に捜査権限をもって対抗する最前線の海保長官には、やはり現場の佐藤海保監という布石を打たねばなりませんでした。
今回の極めて重要な人事で示された安倍首相の覚悟は、すなわち私たち一人一人の覚悟でもなければなりません。占領憲法(日本国憲法)を「憲法」として未だに有効とし、その下位の自衛隊法を遵守する限り、たとえ中共公船が発砲してきても「防衛出動」を閣議決定することは実のところ不可能ですが、このままでよいのか否かが、まさしく私たちに問われているのです。
私たちが「ぼんやり」したままでは、安倍首相しかり佐藤新長官も事態に対応出来ないまま「強がり」を言うだけの無能者にされてしまうでしょう。だからこそ私たちの覚悟なくして政治は動かないのです。