橋下市長は卑しい人物か?

皇紀2673年(平成25年)1月20日

 http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130118/……
 ▲産経新聞:【桜宮高2自殺】 予算を人質に圧力 「間違いなら選挙で落とせ」 橋下市長

 大阪市立桜宮高校の生徒が自殺した問題で、橋下徹市長は十七日、同校体育系二科の来月実施に迫った入学試験を突如中止し、教員を総入れ替えするよう市教育委員会に対して改めて圧力をかけました。

 まずは亡くなった高校二年生の生徒のご冥福をお祈りし、ご遺族に衷心よりお見舞い申し上げます。学校内での或る特定の出来事が教職公務員の対処不能事案であるにもかかわらず、強引に自己完結されていくからこそ、発生した問題に対する生徒や保護者の遺恨を強く遺すのです。

 今回の場合、体育会系部活動の顧問が教育的体罰を超えた暴行・傷害に及んでいたのか否か、報道されている内容だけで私たちは全ての事実を判別できませんが、少なくとも生徒や保護者からの声を受けて学校または教委が調査し、場合によっては警察を呼ぶ必要があったのかもしれません。

 児童・生徒間の暴行事件(俗に「虐め」)でも、極度に警察の介入を嫌う学校の態度に問題があります。自分たちの失点を隠すためであれば事件を隠蔽し、自己弁護のためであれば学校を批判する者に対して警察を呼びつけるのが日教組以来の教育現場の姿です。

 そもそも児童・生徒の安全と生命を守るために行動することが失点となるような評価体制に大いなる問題があり、政府は大阪教育大学付属池田小学校で発生した殺傷事件のような事態も常に想定し、警察の予算と人員を増やして「教育の安全保障」政策を打ち出さなくはなりません

 しかし、日教組や全教の解体すら難しくしてしまった現下の教育現場では、熱心な組合員(破壊活動家)の教職公務員がこのような政策を著しく嫌悪し、必ず反対してくるのです。それでも私は児童・生徒の安全のために訴え続けるべきだと思います。

 「体罰と暴行は明らかに違う」といった教育論はつい長くなりますからまた別の機会にするとして、私には橋下市長がこの全ての困難な取り組みから逃げたようにしか見えません。失敗があった学校の門をただ閉じ、失敗した人間を全員有無を言わさず排除するというのですから、予算の権限以前に自分が市長として何を指導すべきかまるで見失っています。

 橋下市長は、もともと気に入らない存在だった永井哲郎教育長を叩きのめす絶好の機が訪れたとばかりに亡くなった生徒を政治的道具に悪用しており、その証拠にわざと暴走しているのです。この先、教育委員会制に問題があると言い出し、文部科学省と下村博文文科相を批判して市長を辞任、そのまま今夏の参議院議員選挙に立候補する算段なのかもしれません。

 彼は教育的体罰の何たるかを知っていたはずですが、その持論をなかったことにしてでも暴走している背景が何とも卑しい権力欲にあるとすれば、わざわざ「僕の権限だ」などと予算をちらつかせて人を脅すのも当然でしょう。

 橋下市長が今やっていることこそ、ただの暴行(脅迫)なのです。これがまかり通る大阪市政に未来などありません。彼は自分を「選挙で落とせ」と言うのですから、市民はそうすべきです。それでも、今春の入学に夢を描いていた中学生たちに対して、一体どうしてくれるのでしょうか。

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『橋下市長は卑しい人物か?』に2件のコメント

  1. allco:

    橋下市長が、高校の監督のリンチ事件で、生徒が自殺したので、学科の入試を止めろという。受験生にあたっている。
    橋下市長は頭がおかしい。こんな問題は担当者を変えて、管理体制を改めれば解決する。橋下は無能だが問題と事実の摩り替えは才能だ。

  2. 紀州:

    そうは思いませんね。自殺者がでてからの学校の対応はご存じないのですか?
    入試中止は当然です。別に今すぐに体育科を廃止するわけでもないし、普通科に受け入れるという措置があるのですから、受験生の方には少し我慢をしてもらうしかないでしょう。