沖縄返還日を無視した理由

皇紀2672年(平成24年)5月19日

 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201205/2012051500955
 ▲時事通信:「こんなはずじゃなかった」=復帰40年で集会、デモ行進-沖縄

 お気づきになられた方がおられたかとは存じますが、私は十五日の沖縄県「返還」四十周年の日を無視しました。わざと一切ここに取り上げなかったのです。

 なぜなら現状ではこれを祝う気にならず、沖縄県民が心から祝っているともまったく思っていないからなのですが、米国の統治下からいわゆる「本土復帰」(ここでは「返還」か「復帰」かの議論は置いておく)を訴えてこられた県民の声を、上記時事通信社配信記事から読み取りたいと思います。

 その上で私がこの日を無視した理由は、すでに平成二十二年十二月二十一日記事(こちら)に記しており、特に核心をつく部分を抜粋して再掲しておきましょう。

 「在日米軍基地の70%以上が沖縄県に集中しているという報道なども、これは敢えて専用基地のみではじき出された数値であり、自衛隊との共用基地面積を入れれば全国の30%以下に過ぎないという事実を覆い隠そうとする或る種の情報戦に(占領体制の継続により自前の国防を前提とした日米同盟すらままならない現実はあるが)私たちはまんまと敗北させられてきました」

 石垣市尖閣諸島は、中共の軍事的脅威にさらされかかっていますが、わが国政府が現状どのようにして守るというのでしょうか。米軍が他国の領土を防衛するために血も汗も流してくれると思ったら大間違いです。

 仮にそれを期待するなら、米軍が何もしなかった時に私たちはただ米国の悪口を吐いて終わりにするのでしょうか。吐かれたほうこそ、たまったものではありません。

 米軍専用基地だらけの沖縄県は、占領憲法(日本国憲法)を最も具現化した状態でいまだ放置されており、これが武力で自国領を取り戻さなかった顛末ということではなく、本物の憲法(大日本帝国憲法)の現存を確認して日米が沖縄・太平洋防衛戦略で協力し、すべて共用基地にしなかった顛末なのです。

 沖縄県内の報道機関が占領憲法を絵に描いたような企業ばかりなのもそれが理由であり、まんまと国家解体(極左)活動の巣窟にされてしまいました。しかし、それが沖縄県民の本望だと私は思っていません。

 琉球王国(琉球國)最後の王朝である第二尚氏にうんざりし、琉球処分を歓迎したころと変わりなく、米軍の統治にうんざりして日本復帰を祝った県民をまんまと裏切ったのは、占領憲法の無効を確認すらしていなかった「占領統治体制を保守する日本」政府でした。

 尖閣の危機は目の前まで迫っています。だからこそ、この問題は祝賀気分で語られるものでなく、もっと真剣に訴えなければならないことなのです。

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『沖縄返還日を無視した理由』に1件のコメント

  1. 一読者:

    「こんなはずじゃなかった」
     沖縄県民がこの言葉をもらすことが無い様に願うほかありません。
     いま中国の反日デモ隊は「琉球回収」という恐ろしいスローガンを掲げていますね。彼等に呼応する沖縄の反日団体(外患罪ものですが)の望み通り中国に「回収」されたら
    今享受している言論・表現の自由は吹き飛びますよ。
    彼らの愛読する「週刊金曜日」も「世界」すらも恐らく発行禁止です。
     その時になって
    「こんなはずじゃなかった」
     といってももはや本土の日本政府は助けようが無いんです。
    ついでに言うなら放射能を逃れて沖縄入りした人もですよ。

    追伸:
     前回のエントリーには震え上がりましたね。
    さすが創価大学のOBです。恫喝は創価仕込みなのでしょう。
    陛下の手術室に最高幹部を何食わぬ顔で送り込むという
    「これ異常ないというほどの効果のある『無言の恫喝』」
    を思い出しました。