なぜ今、山本五十六なのか
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▲映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六』公式サイト
旧越後長岡藩士を祖先とする半藤一利氏が監修し、映画『孤高のメス』などで知られる成島出監督の最新作が『聯合艦隊司令長官 山本五十六』です。
役所広司さんや宮本信子さんら出演陣は実に豪華ですが、どうしても本作を劇場で鑑賞する気に私はなれません。近年、東映とテレビ朝日が製作する戦争映画では、なぜか当時敵国の米軍がまったく出てこないのです。『男たちの大和』でも、大日本帝國海軍連合艦隊旗艦「大和」がまるで自然災害に遭っているかのような描写に終始しました。
本作は先述の映画・映像製作会社のほか、この分野への参入著しい木下工務店や、元ソフトバンク系のSBIホールディングスなどが出資しており、なぜ今「山本五十六」なのか、という疑問を解く鍵になっているのかもしれません。
先帝陛下の戦争責任を口にする半藤氏が、同郷だからといって布哇海戦(真珠湾攻撃)の立案者である山本氏の責任を追及せず、むしろ神格化させていくことにも、観る者のすべてが疑問を抱くべきでしょう。
祭祀を司られる天皇陛下こそが開戦に反対されたのであり、その命を受けて奔走したのが陸軍の東條英機元首相だったということが、今日すっかり忘れ去られています。
私はかつてここで「軍の暴走があった」と書いて一部の読者から批判を受けましたが、暴走の火ぶたを切ったのは陸軍ではなく、満洲の関東軍と海軍だったことを後世の私たちが認めない限り、祖先から相続したわが国を守ることは出来ません。それは、所属していた先人たちを個人攻撃するためなどではなく、存続しようとする国家の本能を護る教訓を得るためです。
山本氏とフリーメイソンリーの関係を指摘する見解が散見されますが、単なる名士の互助会に加入していたことより、むしろ彼が米ハーバード大学に留学していたことのほうが重要であり、この時期より醸成された彼の人脈こそ、のちに自らの表向きの主張とはいちいち裏腹な海軍作戦を断行していく理由そのものではなかったかと推察します。
それらの研究はすでに数多あるため、ここでは二番煎じを避けますが、日露戦争で勝利の原動力となった海軍の時代とは著しい隔世があり、山本氏はその象徴のような人物です。これを英雄視して思考を停止させることは、これからの日本のためになりません。
ほぼ同名の映画は過去にもあり、それは東宝の『太平洋奇跡の作戦 キスカ』などの丸山誠治監督作品でしたが、たとえ視覚効果技術が向上しても、もはや描ききれなくなった戦争があります。それほどの隔世があることもまた、私たちが自覚すべきであり、広められた誤解や誤読が長い時間をかけて事実(真実ではない)に変わったことも知っておくべきです。
山本氏の神格化は、ますます先帝陛下および連合国が犯罪者とした先人たちを貶める行為にほかなりません。本作は、この忌まわしい楔(くさび)を再度わが国に打ち込んでおく必要があると判断した者が、奴隷のような日本企業に出資させて製作したものかもしれないのです。
皇紀2672年(平成24年)1月9日 10:00 PM
『山本五十六が連合艦隊司令長官になったころ、ハーバード大学ルートの情報で、米国の海軍力は、山本が司令長官である間ならば、日本に撃って出ても勝算があり、悪くいっても五分五分で決着がつく。早々に戦端を開くべきだという海軍側の意向が伝えられてきた。しかもその理由の中に一項目、山本はフリーメーソンの結社員だから、という条項が入っていた。』
山本五十六も長岡の出身ですね。戊辰戦争での敗者。
高野五十六が家名しかない山本家を家督相続した儀式の日は、長岡城落城の日(5.19)。結婚相手は旧会津藩士の三女。
山本発案のパールハーバー攻撃も日本にとって戦果はなく、
米国民を戦争に駆り立てる効果こそが確実にあった。
今 戦争のウソを映画でまた広めておくわけですね。日本海軍はすばらしかったと。