慰安婦騒ぎにうかれた日韓

皇紀2671年(平成23年)12月22日

 映画監督で脚本家の森田芳光氏が20日、61歳の若さで亡くなられました。ご冥福をお祈り申し上げます。

 後年は『39 刑法第三十九条』以外に観るべきものをほとんど感じませんでしたが、やはり『家族ゲーム』(昭和58年)を始めて観た時の衝撃は忘れえません。

 家庭教師(松田優作)が「ゴジラ」のごとく海から上陸し、或る家族の体裁をつくろい続ける日常を破壊していくさまを、一切の音楽を排して描ききったのは、今さらながら改めて高く評価されるべき作品です。

 本作では、伊丹十三氏が目玉焼きの半熟の黄身を吸うのが好きな父親、そして現在米国で注目されつつある由紀さおりさんがとぼけた母親を演じています。前田米造氏のキャメラが素晴らしかったですし、効果音の質を感じさせた小野寺修氏の録音もお見事でした。

 新作が未完成とのことですが、もう一度『家族ゲーム』を、観たことのない方にもお奨めします。

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 韓国政府は19日、李明博大統領のお誕生日会にうかれ、わが国に「従軍慰安婦」という存在を自称する者がいる問題をしつこく突きつけた手応えにおぼれ、見事に北朝鮮の異変に気づけませんでした。

 国家情報院も国防部も、あの朝鮮中央テレビの特別放送が始まるまで、金正日死亡の報かもしれないとは全く察知しなかったようです。

 わが国政府も20日記事に書いた通りで、まして山岡賢次国家公安委員長(拉致問題担当)が当日の安全保障会議にまるで間に合わないという醜態をさらしました。

 内閣情報調査室が死亡の予測を提示しても、街頭演説に出掛けようとしてしまう野田佳彦首相ら民主党の言ってきた「政治主導」とは、ただ「何も分析出来ない莫迦が体裁をつくろう」だけの政治なのです。

 もし仮にも北朝鮮が体制崩壊を起こした時、日米韓が一致団結してどう動くのか、或いは中共にどう抗し、中共がいかに抗してくるかを想定したことすらありません。日本人拉致被害者を救出するために自衛隊を派遣するのかどうかさえ、誰も口にしてはいけないとされてきたのです。

 秘密裏で結構なので、公安や外事の数名で首相直轄の特務機関を設け、情報収集と分析をし、内閣が兵站を練って備えることこそ「自立再生」の政治であり、そうするためには大日本帝國憲法が今もって有効であることを国会で確認しなければなりません。さもなくば自衛隊は出せないのです。

 米国務省が仕掛けた「慰安婦」騒動にうかれた韓国は、もう二度と北朝鮮とは真っ正面から向き合えないので、日米が連携して東亜の混乱を制するよう動かねばなりません。その自覚を、私たち一人一人が持たなければならないのです。

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