浜岡原発:国策の発表は?

皇紀2671年(平成23年)5月12日

 天皇陛下と皇后陛下は11日、5週連続で東日本大震災の被災地を御行幸され、原子力発電所事故との「二重苦」に見舞われている福島県にて、雨の中を黙礼され、被災された方々に御声をかけられました。

 放射性物質の拡散という不安の中、両陛下の御行幸がどれほど福島県民を勇気づけたことでしょうか。案内係の職員が防護マスクをつけていないにもかかわらず、完全防備で説明を聞きに行くだけの岡田克也民主党幹事長や枝野幸男官房長官らとは大違いでした。今や菅直人首相を含め、民主党議員たちこそが「歩く風評被害」です。

 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011051000995
 ▲時事通信:菅首相会見要旨(5月10日)

 菅首相は浜岡原発(現在稼動しているのは4号機・5号機のみ)の稼動停止を要請し、中部電力がこれを決めました。東海地震の想定震源域にあった浜岡原発への不安を感じていた静岡県民にとっては、朗報だったに違いありません。一方で、雇用や地域経済に与える悪影響に対して不安の声があるのも事実でしょう。

 私は先月26日記事で、わが国が「原発をやめる」という選択肢の議論から「核の議論」のごとく逃げてはいけないと提言し、しかしながら極めて重要なのは、わが国が「自前で資源を確保すること」がその選択の大前提であると述べました。

 閣内ですら議論もせずに菅首相が勝手に決めた浜岡原発の全面停止は、まるで不見識な「原発反対」運動と同じで、完全なる無責任です。現に菅首相は、根拠不明なまま浜岡原発以外を安全としながらも、「従来のエネルギー基本計画はいったん白紙」としか述べていません。

 休眠中の火力発電所の再稼動、或いは燃料混合型火力発電所の新設も視野に入れ、なぜ「優先すべき国策」としてわが国近海に眠るメタンハイドレートの採掘技術の開発、天然ガスなどの採掘基地の設置を表明しないのでしょうか。

 昨日記事のコメント欄に「戦わずして平和はない」という主旨のご意見を賜りましたが、全くその通りであり、私たちの生活、経済活動を守るために原発をやめるならば、有効な代替案と施策を発表してこそ政治です。菅首相は未だに、ただ市民運動をやっているつもりなのでしょうか。

 まさか騒音と振動が酷いだけで不効率な風力発電など代替案に持ち出すことはないと思いますが、わが国が中共に東支那海ガス田を意のままにされ、沖縄県石垣市尖閣諸島までも狙われている中、南海トラフに埋蔵している自国の資源も採掘出来ない理由は、わが国を資源輸入国(欧米の金庫)にしておこうとする占領憲法政府があるからにほかなりません。

 原発に対する皆様の不安はごもっともです。でも経済活動への影響を心配なさるのも分かります。だからこそ、原発をやめる日本が資源調達国となるために戦いましょう!

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『浜岡原発:国策の発表は?』に2件のコメント

  1. 千葉県民:

    政府・民主党は、不当な差別や虐待で人権侵害を受けた被害者の救済を目的とする「人権侵害救済法案」を次期臨時国会に提出する方針を固めた。
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110511-00001191-yom-pol

  2. LINEAGE:

    やっぱりネット保守系は原発推進なんだろう。このエントリーにブログランキングの順位が下がりすぎ。これほど前向きで国体に沿ってて多数の人間を説得できるのに。これじゃ原発反対派の左翼に持ってかれるな。それで保守派がいつもどおり地団駄ふんでおしまい。バカのくりかえし。
    この国策は雇用も生むし、原発にとって替われる。遠藤さんには歯がゆいかもしれないですが、これが日本国憲法を憲法と思ってきた国民の反応だ。それでも負けないで発信しつづけてください。あんがい近いうちに時代が遠藤さんに追いつくような気がする。