「高市首相」しかない理由
自民党議員の間で、政治資金規正法違反をめぐる緊張感に差があるようです。岸田文雄首相が「まんまと」清和政策研究会(安倍派)を「排除できた」ように見えて、もう内閣総辞職しかないのですから、いわゆる「人事のバーゲンセール」で入閣待機組を喜ばせて終わりに向かいます。
まるで「お通夜」のような議員事務所もあれば、通常営業のところもあり、中でも杉田水脈衆議院議員の踏ん張りは、北韓(北朝鮮)や中共による対日ヘイトスピーチ(憎悪差別扇動)にまみれるわが国にとって、極めて心強いものです。
共同通信社のみならず中日新聞社・東京新聞の「いずれも差別的デマと批判される。寄稿は、レイシズム(人種差別主義)を助長しかねない」という書き方しかできない程度の認識こそがヘイト活動家や工作員を助けてきました。このことに気がつかない日本人と韓国人がいる限り、日米韓関係の安定はありません。
問題なのは、衆議院の解散総選挙に持ち込める次の内閣を、自民党がどう作るかです。週刊誌の女性自身(光文社)記事では、石破茂、小泉進次郎、河野太郎各衆議院議員の順に国民的人気があるようにまとめられていますが、果たしてどうでしょうか。
これを「晒し砦の三悪人」と言い、何かと報道権力が氏名を出したがるが頭の中身は空っぽで、米中の言いなりにしかならず、そのくせ余計なことだけはやるという最悪の選択になります。ことほど左様に軽薄な調査でも、高市早苗衆議院議員が四位につけていることこそ注目すべきです。
自民党は、党が実施している世論調査の結果を気にするでしょう。惨憺たる岸田内閣の後に、さらに国民的人気のない議員を首相には出せないからです。党員の声も重要になります。
岸田内閣に背を向けた岩盤保守層の票を求めるなら、この「四位」を狙わなければ解散総選挙の惨敗を避けられません。最悪の選択で多くの死者(落選)を出しても、自民党がかろうじて与党になるため、まさに「生き地獄」「生殺し」のような政権運営を強いられることになるでしょう。
お通夜状態の議員こそ「高市首相」に助けてもらわねばなりません。仮に選挙で討ち死にを免れても、これ以外の選択をすれば生きた心地のしない議員生活が待っています。
統一教会(世界平和統一家庭連合)の逆襲工作で漏れた政治資金規正法違反事案について申せば、非主流派とは言え石破氏が無傷なはずがありません。ケチで有名ですから、いずれにせよ「マズいカネ」が隠し砦にあるはずです。
件で「膿を出せ」などと他人事を装った河野氏も、かつて利益誘導の政治献金問題を起こしており、霞が関官僚に当たり散らす時の彼は、まさに「利益を誘導中」ですから、この手の者を一国の首相にしてはいけません。上記文藝春秋社記事を、多くの国民が問題視するまで何度でも出してやればよいのです。
先月二十九日記事で申した「反高市・神奈川同盟」も含め、岸田政権という選択の誤りを繰り返さないよう、私たち国民がもう二度と「何となく」という声を発している場合ではない現実を自覚しなければなりません。
「中共には屈しない」「財政出動はどんどんやる」とはっきり言うから「高市さんは好かん」と言うなら、ほかの者が何をやってくれそうか明示してみてください。説明ばかりで何も示せない政治家を首相にしている余裕は、もうわが国にはないのです。