移民政策失敗した仏大統領
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE99S02M20131029
▲ロイター:オランド仏大統領の支持率、過去最低の26%に=BVA調査
仏国のフランソワ・オランド大統領が国民から過去最低の支持率を突きつけられて瀕死の状態です。六月の訪日時には、中共との関係を重視したニコラ・サルコジ前大統領とは違い、ジャック・シラク元大統領を彷彿とさせる対日重視姿勢を見せましたが(日本を「中共」と言い間違えたが)、右派のシラク政権も味わった移民政策の失敗は、左派のオランド現政権に暗い影を落とし始めました。
ロイターが伝えている通り、支持率低落の原因は、まず年百万ユーロ(約一億三千万円)を超える所得に対し七十五%もの税率を課す政策への批判があって、目下それは仏蹴球(サッカー)界にまで波及していますが、本来左派政権は社会福祉の充実を目指して増税するものです。オランド大統領も選挙の公約から掲げていました。
また、失業問題では、仏労働省が九月末時点で(海外県・領土を除く本土だけで)完全失業者が約三百三十万人にものぼり、過去最悪となったことが判明し、特に二十五歳未満の就職は極めて厳しい状況です。
そこへ先月九日、仏東部ドゥー県の中学校に通っていたコソボ出身のレオナルダ・ディブラニさん(十五歳)が校外学習中、警察に身柄を拘束されて即日、違法滞在の罪で強制送還となったことが大問題に発展しました。
わが国の報道企業はこの件を殆ど報じていませんが、一部でいわゆる「ヘイトスピーチ問題」と絡めて偏向的に伝えています。あくまで公平にどのような事情だったかを申しますと、欧州に今も厳然と存在する「ロマ(ジプシー)」に対する嫌悪に加え、彼女の父親(既に強制送還)が働かずに手当を受け取る暮らしで伊国から仏国へと渡り歩いていたことが判明、また彼女自身が「いつか戻ってきて仏国の法律を変えてやる。法を作るのは私だ」などと発言したことが国民的反発を招きました。
しかし、わが国でも例があるように、仏国でもレオナルダさんの強制送還を「かわいそう」「やりすぎだ」との意見があがり、オランド大統領は追い詰められます。なぜなら、マニュエル・ヴァルツ内相が頑として強制送還を取り消さないと主張し、六十五%近い国民が彼女の強制送還を支持したからです。
ここでオランド大統領は「彼女は戻ってきてもいいが、彼女以外の家族は駄目」という発言に及び、政権の空中分解を免れたものの、さらに支持率を下げました。何度も申しますが、国民が政府に対して絶対に許さないのは、公正に予算(税の再分配)が組まれているか、公平に法が運用されているか、という点に於ける致命的な不正と不公平です。
仏国民の多くは、大統領が一違法滞在の少女に語りかけてしまい、法の公平な適用を阻害したと見た以上、この問題の善し悪しをもはや特定人種に対する憎悪(ヘイトスピーチ)の視点だけで判断してはいけません。
ここでも取り上げた国民戦線(マリーヌ・ル・ペン党首)の躍進は、こうした政府に対する国民的不信が後押ししたもので、欧州憲法の採択の是非を国民投票にかけて失敗したシラク政権下、移民政策への多くの反感がその顛末を招いたように、わが国や欧州各国のような伝統国家では、流入する移民との雇用の機会均等さえ著しい社会不安を創出して政権が倒れてしまうのです。
皇紀2673年(平成25年)11月13日 3:29 PM
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皇紀2673年(平成25年)11月14日 9:13 AM
仏とオランダの極右が共闘 議会選で「反EU」結集へ
2013.11.14 08:47
オランダからの報道によると、フランスの極右政党「国民戦線」のマリーヌ・ルペン党首とオランダの極右政党「自由党」のウィルダース党首が13日、オランダ・ハーグで記者会見し、来年行われる欧州連合(EU)の欧州議会選に向けて共闘し、幅広く反EU勢力の結集を図る考えを明らかにした。
欧州ではEUが債務危機への対応で促した緊縮策に対する不満などから、来年5月の同議会選で反EUの立場を打ち出す政党が勢力を拡大する懸念が各国首脳の間で強まっている。両党首は、議会内で新たな政党グループの結成を目指すとしている。
現在、欧州議会(766議席)で国民戦線はルペン党首を含め3議席、自由党は4議席を保有している。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131114/erp13111408500001-n1.htm
⇒ 当然の流れだと思います。