米「皮蛋は気色悪い」の裏

皇紀2671年(平成23年)7月3日

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 ▲レコードチャイナ:「最も気色悪い食べ物」にピータン—米CNN

 私は、家鴨の卵を熟成させた皮蛋を前菜としていただくのが非常に好きです。嫌いだという方もおられるでしょう。いわば、その程度のことを米国のCNNが「世界で最も気色悪い食べ物」などと格付けして発表したわけです。

 いわゆる「反日」に立ち向かわんとするあまり、現在の中共国内や、朝鮮半島の食文化までもを徹底的に否定する右派・保守派をお見かけしますが、私たちの感覚として「食べられない」と思うものは食べなければよいだけでしょう。

 米国人が韓国の犬肉食や柬国(カンボジア)の串揚げ蜘蛛を「気色悪い」と語る程度の感覚で、今わが国の海豚・鯨肉食が一方的に非難され、国際機関の枠内調査すら妨害されているということを決して忘れてはなりません。

 本当は、皮蛋や犬肉以上に「気色悪い」であろう食べ物が彼らにはあるでしょう。北欧の伝統食の中には、皮蛋どころの騒ぎではないほど見た目も匂いも味も「きつい」ものがありますし、阿大陸の各国・各部族の食文化など、実は調査すらしていないはずです。

 すなわち、やはり一方的に亜州の食文化が非難の対象にされただけであり、それは米国内に於ける中共の存在がいよいよ大きくなってきたことの証左と申して過言ではありません。

 あたかも「G2」とまで言われる米中関係は、資本主義経済の連携と同時に互いを牽制するものであり、適当な「ガス抜き」はメディア報道の得意とするところです。今回の格付けはそのほんの序章のようなもので、例えば「中共はパクリ国家」といった報道もこれと似た程度のものに他なりません。

 そのようにして非難しながら米国は中共を利用し、時に米国に怒ってみせる中共も米国を大いに利用しています。この手の報道に触れ、仮にもわが民族が単純に同調して「支那や朝鮮の食い物は気色悪い」などと喜んでいると、まるっきり莫迦を見るのです。

 むしろ「米国人ほど味覚が破綻しているような連中に勝手な格付けをされるいわれは亜州のどの国にもない」と私たちは米CNNを叱りつけてよいと思います。わが国の伝統文化を守るというのは、そういうことではないでしょうか。

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『米「皮蛋は気色悪い」の裏』に1件のコメント

  1. naga:

    私はピータンが食べられませんが、だからといってそれをくさすようなことをしたいとは考えたことがありません。対中感情が微妙だとしてもです。
    同様においしいキムチを食べたからといって即韓国を礼賛するわけじゃありません。CNNの言うことは「坊主憎けりゃ袈裟まで」みたいな感じでとてもついていけませんし、正直不快な気持ちしかわきません。なので今日のブログにはとても同意できました。
    アジアがどうこうというより、その国の食文化までけなすつもりがないだけですが。