岸田政権のデフレマインド

皇紀2682年(令和4年)1月17日

「もう買いたいモノがない」日本人の消費のリアル | トクを積む習慣

2022年を迎え、興味の1つは「子育て世帯への臨時特別給付」、いわゆる18歳以下の子どもへの10万円の給付についてだ。当初からバラマキじゃないのかとか、現金か、いやクーポンのほうが確実に消費されるはずだとか…

(東洋経済オンライン)

 十二日記事で申した岸田政権の迷走と申せば、武漢ウイルス(新型コロナウイルス)対策として十八歳以下に行なう十万円相当の給付をめぐる「クーポンか現金か」の朝令暮改がありました。

 結局五万円のクーポン配布を決めたのは、全国でたったの七自治体に留まり、山際大志郎経済再生担当相が「少なくとも選択肢としてあったことは悪くなかった」などと発言しましたが、岸田政権は立法(国会)の予算編成を何だと思っているのでしょうか。

 「成長と分配」を掲げて当選した岸田文雄首相は、言行不一致も甚だしく、十四日記事で申したことなどと併せますと、間違いなく財務省にも既になめられています。

 与党・自民党の高市早苗政務調査会長による私たち国民への大型財政投資などの政策提言を無視し、財政再建という出鱈目に自ら堕ちていくのは必至で、国民経済は惨めなほど置き去りにされていくでしょう。

 そのような中、東洋経済新報社が上記のような記事を配信しているわけですが、これは一体誰に向けて何のために書かれているのでしょうか。

 概して「家計簿」感覚で経済を語る萩原某女史にしろこの手の経済ジャーナリスト?は、わが国がいつまでも「安くてよいもの」で勝負しなければならないデフレマインド(給与・物価下落の長期定着思考)をなぜか喚起し続け、それが実態であると胸を張ります。

 その時、彼らは必ず持続可能な開発目標(SDGs)を棚に上げていることにすら気づいていません。本当に持続可能(サスティナブル)であるのは、長距離海上輸送などに頼らず可能な限り自国民の分を自国で生産・製造することでしょう。

 しかし、何度も申しますがわが国の物価は、実のところあまり下落していません。給与だけが下落し続けてきました。

 しかもわが国だけが世界の経済成長(十%以上)から取り残され、安物を求めて食糧から資源から何もかも自給を諦めて輸入してきたばかりに、各国で買い負けを起こし、ありとあらゆるものの価格が上昇し続け、給与は下がったままです。

 わが国は、もうデフレーションではなく、経済現象として最低最悪最凶といわれるスタグフレーション(不景気下の物価上昇)を引き起こしています。

 私たち国民は、買いたいものがなくなったのではありません。買いたいのに買えなくなったのです。

 皆が自身や世帯の収入に合わせて消費せざるをえなくなり、本当は服も鞄も時計も買いたいし、牛肉も買って食べたいし、テーマパークの高い入場券を買って楽しみたいのですが、それができない経済状況で「欲しいものは?」と聞かれても「別に」というほかありません。

 よい意味での見栄も張らなくなった日本人からその「見栄」がなくなったと勘違いしているなら、もう二度と国民経済について語らないほうがよいでしょう。

 今、私たちは思い知ったはずです。良質な国産は「高くて売れない」と私の自給自足論を否定してきた方は、現在の高くて低質な外国産を買い続けるのですか?

 武漢ウイルス禍で輸送されない品不足でさらに高値になり、気候が変わったなどと噓八百を並べて買い負けの惨めを隠し続けながら、良質な国産の自給自足にこそわが国の経済成長の活路があったはずだと悔やんではいないのですか?

 くだらない見栄は張らないことです。

 岸田政権が掲げるべきは、成長戦略と安全保障を両立させる、可能な限りの食糧・資材の「自給率アップ大計画」以外にないのです。

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『岸田政権のデフレマインド』に3件のコメント

  1. ナポレオン・ソロ:

    ソロです。
    >>食料自給率を上げる為には・・
    遠藤さんのご意見に賛同します、これも防衛思想の援用ですよね? 夫婦だけの我が家では「健康を防衛」する為に、シナ・韓国産の食品は一切買いませんが、人工透析を受けていて食物に制限のある私でも別に意識せずにものを食べていますが、一点、野菜で出汁をとった麺類のスープが飲めない(カリウムが多いので) のには参っていますww

    大体「口が奢っている国民は一流国にはなれない」とか、碌な料理がない英米人がいいますが、美食で自称世界一有名なシナ人は、それこそなんでも食いますね、俗に「2本足で歩くもので食わないのは人間だけ(大ウソw) 4つ足で食わないのは机だけ 空を飛ぶものは飛行機だけ」と言って、ゲテモノ食いで有名で、蝙蝠料理が武漢肺炎の元だと言われてましたね。

    おまけに、水がよくない所為か衛生観念が希薄で、昔、担当していた外航船の船長が「うちの船のコックはシナ人だぞ」と威張っていましたが、次の航海で「前言訂正、シナ人は最低だ、俺は直ぐ船を下りたい」とか言っていましたが、食器が漬けてあるベーシンに床を拭いたモップを洗っているのを目撃したからだそうでww 余りにナーバスですがね。

    こうした世界基準の常識を受け容れる容量の見識を持った人は少ないし、島国に住んできた日本人は苦手だし、急な変革破犠牲者が多く出るので革命も嫌いですね、つまり日本人の常識は保守的ななんでしょう、然し、日本社会のイノベーションを生み出す力は世界一です、ここら辺を米国に読まれて上手く利用されて来たがそろそろ自分の社会の為に使うべきです。

    然るに岸田なんて見ていると思うのは、今の日本に必要なのは「日本人が本当の日本を知る事」ですね。もぅ新聞もTVも、本当の事は教えてくれて居ない事が分かってきました、だからガサネタが混じっている情報の中から本当の情報を真偽を見分けられる理性と知性が必要なのです。

    その基礎となるのは、やはり正確な歴史と現実の認識力でしょうが、最近「歴史はどんどん更新されるもの」に代わっています。何故なら学校で習う歴史は殆ど勝者に拠って書かれたもので、都合の悪い事は主客を転倒している場合が多く、特にシナの歴史は嘘だらけだと書いている本人が言っていますww

    その時代にも国にもそれ形の事情があっての事なので一概に責め立てても意味がない、あおれより、顔の見える生産物が少々高くても安心できる品質管理なら「安心料」で支払って行く良識を持つ事が、保守的な日本人社会の常識だと思いますね。

    まぁ早速トンガの海底火山の爆発で噴き上がった噴出物で今年の夏は91年のピナツボの大噴火の時の様にコメが不作になる可能性があります、何やかや言っても日本人は農耕民族なのです。 自然の恵みがあればこその日本なのです。これが日本文明の原点ですね。

  2. 日本を愛する日本人からひと言!:

    私は大手電気メーカーに35年間勤務していました。消費者が安いものを購入する”チ-プ・イズ・ベスト”の習慣が身についてしまい品質は良いが値段もそれなりという商品は消費者からソッポを向かれてしまいました。
     結果、中国に2つの工場を建設して国内の4工場を1ケ所に集約し社員の約半数のリストラを行いました。社員の奥様は安いものが買えて良かったのかも知れませんが旦那さんは職を失ってしまったのです。
     日本の多くの工場でこのような事象が見られたのだと思います。チープ・イズ・ベストは日本のデフレ定着の方策そのものです。私は家内に地域で2番目に安いお店で物を購入するように強く要望しています。すると安易な安売り競争を無くせるからです。
     ワクチン代金20兆円(我々の税金)が米国にコンベアーのベルトを流れているというのにマスゴミに騙されてワクチン・ワクチンを後生大事にしている国民って!何なでしょう。
     

  3. 八百万の神の自由:

    >~買いたいのに買えなくなったのです。

     全く、その通りですね!
    氷河期世代以降生まれの国民が、緊縮財政で、どれだけ不安定な生活で暮らして来たと思ってるのか!?
     何故、緊縮財政の期間と、日本の衰退、国民の困窮期間が見事に合致してるのを無視してるのか!?
     財政破綻と言われて30年近くたって、何故、財政破綻論に疑問を感じないのか!?
     政官財学メディアに至るまで、不思議で仕方ない(財務省の巨大権益が主因だろうが、支配層の国家観、なさ過ぎ)。

    > 岸田政権が掲げるべきは、成長戦略と安全保障を両立させる、可能な限りの食糧・資材の「自給率アップ大計画」以外にないのです。

     こちらも、その通り!
    経済安保は機微技術だけでなく、自給率アップに繋がる産業に積極的に財政支援し内需拡大すべきで、感染症だけでなく、貿易は容易に止まりうる事を自覚すべき。
     又、経済(内需)疲弊で、今もチャイナ含む外資に企業、技術、人材、土地、公共事業が安売りされ“続けてる”現状も認識すべきですね。