検察内部に利用された人々
結論から申します。十三日記事で申したように検察庁法改正に抗議する運動は、稲田伸夫検事総長が推す名古屋高検の林真琴検事長と東京高等検察庁の黒川弘務検事長をめぐる検察内部の権力闘争によって主導されたものであり、週刊文春の記者はこれに利用されたのです。
黒川検事長を諦めた首相官邸の仕業だという人がいますが、それは全くの的外れであり、自民党内にも犯人はいません。文春の記事を読めば、明らかに検察内部からの悪意ある漏洩(リーク)だと分かります。
まず、この産經新聞社記者は……というより報道各社記者と政治家や官僚が雀卓を囲むことはよくあるらしく、記者なら皆が知っていることです。記者自身がこのようなリークをすることもありません。取材源の秘匿は絶対原則であり、もし仮に記者であれば、もし「賭け」麻雀だったとすれば、その賭け額が出るはずです。ところが、この記事のどこにも金額は出てきません。
特に検察官僚に関する取材は、各社とも情報管理を徹底しており、担当記者の間でしか共有されないそうです。よって産經と朝日新聞社以外の記者がわざわざリークすることもありえません。そのようなことを一度でもやってしまえば、すぐにバレておしまいだ(検察への取材が今後一切できなくなる)からです。
文春に持ち込まれたこの話は、黒川検事長が「記者と麻雀をしている」という情報だけであり、法に反して賭けていたのかすらよく分かりません。とにかく、黒川検事長を陥れる目的で林検事長側が持ち込んだものと見てほぼ間違いないです。
しかし、これで黒川検事長は恐らく辞職すると思います。その判断を本日公表するようですが、その瞬間から任免権のある内閣より検察へ強い権力が移行することになるでしょう。
私は、稲田検事総長側が進める河井克行前法相(広島三区)・案里参議院議員(広島県選挙区)の立件を強く支持しますが、今回のような所業はとても褒められたものではありません。
検察内部の権力闘争で国民の選んだ内閣を傷つけてもよいという考えは、現行の検察庁法第十五条よりさらに踏み込んだ「文民統制」を検察が拒絶する傲慢と見られて、目下「抗議します」の莫迦騒ぎにまやかされていますが、後世必ず「国民は自ら検察権力を尊大化させた」と後悔するでしょう。
それともう一つ。そもそも黒川検事長の定年延長を提示したのは、首相官邸ではなく法務省です。法務省から上がってきたので、官邸側がこれを了承しました。どうも某局で「厚化粧コイケバカタレガに捨てられたミジメワカサ」が時事通信社の田崎史郎元解説委員長のこの情報に異様なほど噛みついて否定したらしいですが、私も田崎氏と同じ情報を持っています。新聞社記者もそういっていました。
官邸主導で黒川検事長の定年を動かしたのではなく、与野党を問わず政治家との関係が良好な黒川検事長の定年延長を法務省自体が望んだのです。ナントカ民主党の連中も白白しいもので、旧民主党政権でさんざん世話になった黒川検事長がどれほど有能な人物か知っているでしょう。
このまま黒川検事長を引きずりおろせば、検察の勝利であり国民の敗北です。恣意的な司法権力による事件化や、或いは事件隠蔽がますます繰り広げられるでしょう。それでもよいというのなら、どうぞ阿呆みたいに抗議し続けてください。
私は今後、そのような連中を「権力による国民弾圧が大好きな、中共や北朝鮮みたいなゴミ」と呼称することにします。
【追記】黒川検事長が辞職の意向を示しました。断っておきますけど、今回のことは報道各社も検察に攻撃されたのですからね。
皇紀2680年(令和2年)5月21日 11:14 AM
検察や官僚が日常的に暴走するようになったら怖いですね。
政治家は選挙で落とせますが、それもできません。
中国の古の王朝は、一人の無能な皇帝が国を亡ぼすというよりも、官僚達が熾烈な権力闘争や陰謀を繰り返し、政治がぐだぐだになって滅ぶという印象を持っています。
日本も本家に負けていないですね。
ところで、厚労省はどうなのでしょう?
昨日、マスコミが一斉に「アビガンは効かない」「期待薄」と報道し、関連する会社の株も下落してしまったようですが、早まった報道(偏向報道)だったようです。
アビガン「安全性問題なし」 藤田医大、臨床研究を継続
https://www.asahi.com/articles/ASN5N6TSPN5NULBJ00R.html