典範改正と国会にいる連中

皇紀2676年(平成28年)7月15日

 昨日記事で取り上げた「今上陛下が数年後に退位の御意向」との報道に関連し、早速訳の分からない話が混在し始めています。昨日も申しましたが最も重要なのは、大御心(皇祖皇宗の遺訓)であり、現世個人(政治家や政治活動家、大学教授ら)が勝手に皇室の在り方を変えてよいはずがありません

 現行典範(占領典範)が既に正統な皇室典範ではないことに気づくか否か、私たちの見識が問われているのです。いわゆる「生前退位」という譲位について、石原慎太郎前衆議院議員が言及した「摂政」という御存在をいただくのも一案でしょう。しかし、現行憲法(占領憲法)の下に占領典範がある占領統治期以降、政治家(他人)があれやこれやと皇室のことを決めてしまいます

 また、報道各社が御意向の背景を推測して伝える中、あたかも今上陛下が激務を嫌って退位なさりたいというようなものがありました。これは全く不正確です。もう一度昨日記事をお読みいただければ、真の背景に近づくことができます。

 祭祀を司る世界唯一の御存在たる天皇陛下の御考えと、私たちが話し合ったりして決める政治的なことは、切り分けて論じるのが正しいのであり、私もここで皆様の誤解を招かないよう申し上げるには、もうほぼ限界です。

 この数年、いつかこうなるだろうと胸に閉まってきた伝聞は、もう一度申しますが誰にも話せないできました。とりあえず今月三十一日に東京でお会いしましょう。

 http://www.sankei.com/politics/news/160715/plt160715……
 ▲産經新聞:改憲4党で参院「3分の2」が実現、公明党がブレーキ!? 民進党は軌道修正、岡田克也代表「『安倍政権の間は憲法改正しない』という言い方していない」

 所詮政治家なんぞこの程度なのです。分をわきまえた政治家もいれば、わが国で議員バッヂをつける資格もない珍妙な活動家あがりの政治屋もいます。

 信念をもって口にしたと見紛う発言をあっさり翻す民進党の岡田克也代表は、旧民主党政権で外相でした。そのような内閣に、皇室のことを閣議で話してもらいたくもありません。

 安倍晋三首相が消費税率再引き上げ中止を決めたとき、潔く「新しい判断」と述べましたが、岡田代表は「『安倍政権の間は憲法改正をしない』という言い方をしているわけではない」などと方針転換を認めようとしません。変わることもあるのですから率直に認めればよいのに、党が「思想信条混在の寄合所帯」だから大人の迷子がパニックを起こしたようになっています。

 さらに先の参議院議員選挙で掲げて大いに報道各社も応援して扇動した「改憲勢力による三分の二阻止」についても、彼は「何が三分の二かは、いろいろな考え方があるが、私は敢えて言わなかった」などと信じられない嘘までつきました。実態のない「改憲勢力」をあると見立てて煽らせたのは、民進党であり、岡田氏が代表です。

 このような人たちに、天皇陛下の大御心が分かるものですか!

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『典範改正と国会にいる連中』に3件のコメント

  1. 心配性:

    私は、マスコミが公明党について「改憲勢力」と言っている事に大変な違和感を覚えます。
    「改憲勢力で3分の2」という言い方にも「嘘」を感じます。

    公明党はどう見ても、リベラルだし、護憲勢力でしょう。
    せいぜい「限りなく護憲に近い、超消極的一部加憲容認」といったところです。
    むしろ、かつての民主党の方が「改憲」に積極的でした。

    「改憲勢力で3分の2」というプロパガンダは、例えばこの度の参院選や都知事選で「野党共闘」による勝利をものにする為の「歪曲」に近いと感じています。

    今回、鳥越氏にリベラル票が集中し、勝利する可能性が高いと思います。
    いまだに「最近立候補表明したばかりだから・・・」を口にするグダグダ候補ですし、10年以上日本に住んだ外国人に参政権を与えたいと公言する様な危機管理能力に劣る人ですが、民進党は完全に「改憲プロパガンダ」詐欺ですよね。

  2. きよしこ:

    「今上陛下による譲位」の報に触れて以来、皇室や日本の在り方、占領憲法について考えてきましたが、占領憲法の恐ろしさは先生も再三にわたり言及されてきたとおり、第九条ではなく第一条(天皇条項)にあります。「国民の選択次第で天皇をいかようにも変えることができる」という身勝手極まりない考え方が世界で受け入れられるはずもなく、また、そうであってはなりません。
    各種報道で「女性宮家」「象徴天皇」などという言葉を目に耳にするたび、ただ脱力感に襲われます。
    時を同じくしてまたもや奇怪な東京都知事候補が出現しましたが、ただ政権打倒のために立候補する候補者も、そんあ後期高齢者を擁立する政党も国家や陛下の大御心のことなど考えたこともないに決まっています。

  3. やす:

    天皇の生前退位について、天皇にも定年制を設けた方がいいのではないかと周りで言う人が多いですし、年齢的なことを考えて自然な流れだと私も考えますが、やはり天皇の御意思に任せるのが正しいかなと思いますし、今回は年齢的な要因も重なっていろいろと我々一般人の考える価値観と結びつけて考えがちですが、例え80歳でなくても70歳でも60歳でも、天皇自身が自ら天皇としての役割を果たすのが難しいと判断されたのなら、その考えを尊重して、そのための法整備をしていくべきだと思います
    メディアの報道は天皇を年寄り扱いしているだけのような印象を受けますが、80歳を超えて国民のために激務をこなしている天皇に対して感謝の言葉があってもいいのではないでしょうか
    生前退位どうこうの前にまずはありがとうという感謝の気持ちが大事ではないでしょうか