追い詰められた?橋下市長

皇紀2673年(平成25年)3月7日

 http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130228/……
 ▲zakzak(産経新聞社):橋下氏が激怒「維新辞めたっていい」 国会議員団からの批判に 松井氏が仲裁…
 http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/osaka/news/20130306-……
 ▲讀賣新聞:水道統合 公自が反対 大阪市議会

 大阪市の橋下徹市長は先月末日、日本維新の会共同代表として日本銀行正副総裁人事について言及し、国会議員団から不介入を要請されたことに腹を立て、記者団に対して「口出すなと言うなら代表にしがみつくつもりは毛頭ない」などと述べました。

 ここで私が昨冬の総選挙で申したことを改めておきます。

 太陽の党(旧たちあがれ日本)が日本維新の会になってしまったこともあって、はっきりさせておきたいのは、石原慎太郎代表も平沼赳夫元経産相も西村眞悟元防衛政務官も衆議院議員ですが、創設者の松井一郎府知事も浅田均府議会議員も担がれた橋下市長も国会議員ではありません、と。

 この線引きは重要であり、それが気に入らなければ党を石原代表に譲らなければ、或いは党代表を石原前都知事にしなければよかったのです。

 さらにつけ加えておきますが、西村代議士も三宅博代議士も三木圭恵代議士も決して「橋下人気」という「ふわっとした民意」で当選したのではありません。橋下市長が期待した、この「ふわっとした民意」の風が吹かなかったからこそ、開票時明らかに橋下市長の顔が青ざめていたのです。

 大阪府下で維新が多くの議席を獲得できたのは、自民党の支持票や非自民の真正保守票が維新に流れたためであり、青ざめた顔が彼の「小芝居」だったにせよ、松井知事も浅田議員も橋下市長もよもや「自分たちが多くの候補者を勝たせてやった」などと勘違いしてもらっては困ります。

 現在石原代表は入院されていますが、面会謝絶にしてあるのが訪問者を避けるためとは言え、もし仮にも氏が辞職すれば維新が目下の体裁を保つ理由はもうありません。国会議員団が分裂して維新はおしまいです。

 橋下市長が公約に掲げていた大阪市水道局と府の「大阪広域水道企業団」の統合案にしても実現が絶望的となり、挙げ句には維新の市議会議員からまでも「『府域一水道』への展望が開けない状況にあるので、市水道局を先攻して民営化することを検討してはいかがか」と公約とは違うことを言われてしまいました。

 「『維新の会』からもこういう事を言われて、非常につらい」と答弁した市長でしたが、そもそもこの議員が言った「水道局を民営化する」必要があるのかどうかも徹底的に議論すべき(その必要はないと分かるはず)であり、維新の政党としてのあり方をもう一度見直していただきたいのです。

 安倍晋三首相の再登板が思わぬ内閣支持率の上昇を招いており、安倍政権の進む方向性を補強出来る「旧太陽」組に対して、自分の意見だけを通すために他を蹴散らしたい橋下市長らはもう政界に必要ありません。それが見えてきたからこそ、市長らから人が離れ始めました。

 橋下市長は本当は「腰の低い人」でしたのに、恫喝めいた口のきき方ばかりしているうちに周りから人がいなくなるのです。

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