せっかく国民が見破ったのに…
三月二十八日記事で既に兵庫県庁で起きていたことを指摘した通り、ようやく兵庫県知事選挙の投開票日(十一月十七日)を前に広く認識されるようになり、少なくとも百十一万人を超える兵庫県民が従前の報道の出鱈目を見破ったというのに、ここへきてとんでもないことが発覚してしまいました。
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再選を果たした齋藤元彦知事は、恐らく報道権力、既得権益側の県庁職員や県議会議員に流布された出鱈目と立ち向かわねばならなかったため、選挙戦を前に広報戦略を第三者に依頼せざるを得なかったはずです。
選挙について、後援会事務所(告示後は選挙事務所)がいわゆる「選挙参謀」に任命した人物、或いは参謀とは別に広報の専門家(コーディネーター等)へ戦略担当を依頼するのは、本気で当選を狙う限り、当たり前にあります。
まして齋藤知事は、大政党の支援もなく、非常に苦しい闘いになることを予想したでしょうから、外部から「プロ」を入れました。それがPR会社「merchu(メルチュ)」代表の折田楓氏だった、と。
ところが、定めし折田氏は、上記動画でも一言だけ触れたように立花孝志氏の「功績」ばかりが世間に報じられたため、自らの手柄を主張したくなったのではないか、と想像に難くありません。
しかし、それをしてしまったがために奇しくも彼女は、自分が「プロ」ではないことを示してしまいました。自身の会社をもっと知らしめたかったのかもしれませんが、これで仕事を失うかもしれません。
私自身のことについて、九日記事の冒頭でお断り申し上げましたように、本当に「裏方」に徹するなら、自身の手柄を誇示、またはそれにつながるような言動を控えねばならず、事を成しえても決して「私が言ったから実現した」などと発信してはならないのです。「みんなの訴えが通じた」と言うのが私の仕事だと思っています。
折田氏は、齋藤知事の再選後も黙して語らなければ、順調に次の仕事を得られたでしょう。「齋藤知事の選挙もやったらしい」といった話は、本人が吹聴して回らなくても関係者に伝わるものです。そこで「実は彼女こそが再選の立役者だ」と評価されるに違いありません。
にもかかわらず、自ら余計な口を開いてしまった、と。そのせいで問題の焦点は、齋藤事務所から折田氏にどれだけの費用が支払われたかに移りました。捜査が入ってその進捗によっては、公職選挙法違反になり、まさか齋藤知事の連座が適用されてしまえば再び失職、またも選挙ということになってしまいます。
齋藤知事を貶めた県議会の調査特別委員会(百条委員会)に於いて、県所有のPCに職員の「怪しげな個人情報」が入っていた件の追及を隠蔽したことも、確かいくつかの地方裁判所の判例で「公的所有物であり個人情報に当たらない」として公開できるはずです。
そもそも立花氏が主張していた「怪しげな個人情報」の話が事実だったことを示す報道がついに出たわけですが、残念ながら齋藤知事も折田氏の軽率を見抜けず、失態を犯してしまいました。
私はもともと、九月三十日記事やほかの記事でも申したように齋藤知事に対して期待はしておらず、ただ「紅い既得権益の官製革命」を許すのか否かのみであることを申し続けてきましたので、これで齋藤知事が失職してしまうなら「そこまでの男だったということ」と思いますが、真実を見破った多くの国民の失意は計り知れません。
よもやここまでが「紅い官製革命」だったりして。齋藤知事側は、折田氏の身辺を洗い直したほうがよいでしょう。