ガソリン価格抑えない利権
この記事は、中國新聞社(広島市)の「核抑止の肯定、広島サミットに怒り 二つの原水爆禁止世界大会」が元ですが、表題が全く違います。SNS上でも広く扱われやすいヤフーニュースに、なぜこの改題を用いたのでしょうか。
答えは簡単です。七日記事で取り上げた産經新聞社の「『慰霊の日なのになぜ』 今年も平和記念式典会場周辺でデモ 10代の子供からも疑問の声」という記事が中國新聞社にとって悔しくて悔しくてたまらなかったからでしょう。
やはり左翼は陰湿、且つ妄執的異常です。
さて、岸田文雄首相(広島一区)が先進主要七か国首脳会議・広島(広島サミット)で「いい顔」をしたかっただけの宣言(広島ビジョン)が愚かな代物でしかなかったのは、本来思想の左右に関係なく私たち国民にとって申すまでもないことですが、どうにもならない問題がもう一つあります。
レギュラーガソリンの全国平均小売り価格が先週より三円六十銭高い、一リットルあたり百八十円三十銭に突入しました。
これは、さまざまな業種に影響を及ぼし、ついに給与下落のまま物価上昇(スタグフレーション)を招いている私たち国民の暮らしを直撃します。ちなみに厚生労働省による最新値の六月の実質賃金は、前年同月比一.六%減で、岸田内閣発足後十五か月連続で下落し続けています。
ところが、ガソリン価格が三か月連続で百六十円を超えた場合に発動するトリガー条項(揮発油税などの引き下げ)は、旧民主党政権が数多公約違反の挙げ句に導入しながら、さらに自ら凍結するという顛末のまま、岸田内閣になっても凍結解除されません。
租税特別措置法は、毎年猫の目のように改正されますが、先述の旧民主党による公約違反がそもそもガソリン税の暫定税率廃止から本則税率の引き上げで国民負担を維持させてしまったことにあり、財務省の言う通りにしか動かない岸田首相が凍結解除するはずがないでしょう。財務省が嫌がるのです。
しかし、ガソリン価格を実質決めているのは、経済産業省であり、資源エネルギー庁から内閣官房へ報告されます。「いよいよこれは」という対応を経産省が内閣に促すべきなのです。
またまたしかし、その気配は微塵もありません。岸田首相が税の引き下げではなく「原油価格高騰に対する緊急対策」、または資源エネルギー庁の「燃料油価格の激変緩和事業」しかやらないのは、これらが関係省庁に降りてくる補助金利権だからです。
それは、経産省・資源エネルギー庁および中小企業庁のみならず、創価学会(公明党)が牛耳る国土交通省はもちろんのこと、農林水産省、厚生労働省、総務省にも及んでいます。
激変緩和事業の拡充で彼らに特別予算が下りるのです。手放すはずがありません。
はっきり申し上げて現在のガソリン価格は、ほとんど税金であり、しかも消費税の二重課税にもなっており、国民経済の再生(内需回復)を目指せば真っ先に廃止しなければならない税制です。
国土強靭化(道路や橋梁といった社会基盤の再整備)をやるにしても、成長戦略の一予算として国債が充てられるはずですから、徴税強化など全く必要ありません。
今日のわが国の、ガソリン価格のようなおかしな対応は、ほぼ霞が関の一部強欲官僚による天下り先確保と連動した「内内の決定」が原因です。もうやめようと言っても「これだとウチだけ損する」と言い張っては、決して首を縦に振りません。
岸田首相は、霞が関を動かす気などないのです。また、そのような力もありません。これは、内閣府も関係しているので動いてはみますが、どうか皆さん、こうした現実を踏まえ、国民の総力を挙げて霞が関の出鱈目を叩いてください。