国葬儀・黒塗り文書の理由
ゆっくりと迷走する台風六号は、沖縄県内を蹂躙し続け、九州へ向けて北上しています。まずは、甚大な被害に遭われた沖縄の方がたに、衷心よりお見舞い申し上げます。
昨日記事でも申しましたが、九日に長崎市で開かれる平和祈念式典が影響を受けるのは、かえすがえすも口惜しいとしか申しようがありません。
また、台風七号(七日午後現在、熱帯低気圧)が関東地方へ向かいそうです。今夏の「お盆」は、暴風雨に警戒してください。
さて、暗殺された安倍晋三元首相の国葬儀は、これを決めた岸田文雄首相はもとより、亡くなられてまだなお安倍元首相を誹謗中傷したい特定の思想集団の「格好の標的」であり続けています。
一般社団法人共同通信社が情報開示を求め、記事にして問題にしているのは、出席者名簿ではなく招待者名簿です。黒塗りから外された二十六%のご氏名がなぜ外れたのかはともかく、この種の公的文書の「墨消し」処理は、原則として個人情報保護法に基づく処理であり、実のところ共同通信は最初から、開示されないことを知っていたに違いありません。
知っていて開示請求し、黒塗りされたことを記事にしたと思われます。これを「マッチポンプ」といいます。
費用を政府が負担した行事であるか否かなど、墨消し処理の事実と全く関係ありません。それは、国葬儀にすべきであったか、内閣・自民党合同葬にすべきであったかの議論です。
共同通信の記者が毎度まずいのは、論理の筋立てができていない、或いはわざと感情論を混ぜて話をおかしくすることであり、とにかく「けしからん」と言いたいだけの記事でしかありません。
私も随分と安倍元首相を批判しましたが、暗殺された事実と批判したこと、また実際に陳情を聞いていただき感謝すべきだったことは、全て切り分けて論じてきたつもりです。
安倍元首相が暗殺されてなお、およそ日本人のすることとは思えない「殺されて当然」といった暴言も散見され、国葬儀が決定してからも非難轟轟の日日でした。ともすれば「出席するような奴はただではおかない」といった暴力行為まで見受けられ、内閣府が招待した氏名を公開することは、その人びとを危険に晒す可能性もあります。
およそ墨消しを煽ったのは、そうした「反アベ」の極左暴力主義者たちでしょう。
純然たる国家予算の使い道に関する情報開示請求で、大いに墨消し処理されたのとは違います。今回のこれは、招待した方がたの氏名に過ぎません。
もういい加減に七月十四日記事で申した「異様な死体蹴り」は、まさか報道権力のすることではなく、決して許されず、しかしながら死体蹴りを好む人びとを煽り、煽られてさらなる暴力行為を重ねる人びとを生み、私たちの日本は、ますます治安が悪くなっていくのです。