そごう・西武と日本の落日
空調機売上げ世界一を誇るダイキン工業(大阪市北区中崎西)の十河政則社長は八日、既に部品調達の一部を国内へ戻したのに続き、生産拠点の国内回帰を発表しましたが、その直後にわが国の円相場は再び、昨日記事でも触れた円高への転落が始まりました。
百五十円台から一気に一時百三十円台へ転げ落ち、円高傾向がいつまで続くかは分かりません。米民主党の解党的大敗がなかったことから、残念ながらウクライナ狂乱と物価上昇が続くと見られ、またも異常なドル高へ突入していけば世界各国がそれに引きずられていきます。
わが国にとってそれは好機であり、しかしながら政府方針が国内調達・国内回帰を大前提としなければ、現下の企業経営者たちは喜ばないでしょう。彼らは、目先の利益しか追わないからです。
感染症の蔓延や戦争といった国民的危機にも耐えうる丈夫な国家にしておくには、円高であろうが円安であろうが「可能な限り国内」で人もモノも動かさねばなりません。
中長期的展望のない政策と企業経営でわが国は、政官財のすべてが脆弱化しています。どの種の危機にも耐えられず、何か起きる度に狼狽してしまうのです。
化学製品の分野でも世界第二位を誇るダイキンの将来を背負う十河社長には、何があっても国内回帰を貫いてもらいたいと思います。
さて、ここで別の「そごう(十合)」さんのお話。平成十二年、当時小売業最悪規模の巨額負債を抱えて倒産した老舗のそごう(大阪市中央区心斎橋筋)と、同十三年に崩壊したセゾングループの中核だった西武百貨店(東京都豊島区南池袋)が共に寄り添って再建を目指してきましたが、ついに米投資会社へ売り飛ばされてしまいました。
近年よくある「気がつけば中共の会社」にまで堕ちはしませんでしたが、もはや原形を留めないほど今後姿を変えていくかもしれず、そごう・西武の落日は、わが国経済の転落と共に歩んだと申せましょう。
そもそも百貨店業界自体がそうであり、呉服店から出発した老舗の苦境は、三越や大丸なども例外ではなく、阪急の小林一三氏発案以来の新規参入組といえる電鉄系も大いに苦しんできました。
きっかけは、旧大蔵省が不動産融資の総量を突然規制してわが国経済を徹底して破壊したいわゆる「バブル崩壊」と消費税の導入であり、私たち国民にとって百貨店のお買い物は特に、旧物品税(奢侈品や嗜好品への課税)が残ったような感覚になって、次第に安価なものを求め百貨店を離れていきました。
インターネットでお買い物ができるようになったのも苦境の要因ですが、実際には服飾など試着もせずに購入する危険をさんざん味わった今、客は実店舗へ回帰しているとも言われています。
ただ、どうしても消費税が障害になっているのです。百貨店で扱われるアイテムの価格帯では、まるで私たち国民が「買ったら罰金」をかけられているかのように、税額だけで非常に重たい感覚を拭えません。
老舗のそごうに対してもともと西武は、いわば「成金系」と言われてきました。某携帯電話(正体はただの投機屋)の韓国系経営者みたいなのが「お客様」扱いでもてなしてもらえる百貨店です。
残念ながら池袋本店のフロアが家電量販店のヨドバシカメラに塗り替えられても、大した驚きはありません。苦しい百貨店が軒並み不動産屋の(アパレルショップなどを入れてテナント収入に頼る)ようになっているからです。
財務省の日本経済破壊策は、百貨店の文化まで壊してしまいました。このままでは、わが国そのものを根絶やしにされてしまいます。一刻も早くこれと「闘って勝つ」と宣言する政権の誕生を切望するものです。
皇紀2682年(令和4年)11月13日 10:18 PM
> 財務省の日本経済破壊策は、百貨店の文化まで壊してしまいました。このままでは、わが国そのものを根絶やしにされてしまいます。一刻も早くこれと「闘って勝つ」と宣言する政権の誕生を切望するものです。
全く同感です。
企業国内回帰にしても、国内が需要不足、基礎インフラ(電力、ガス、水道)不足&価格高騰、消費税(インボイス含む)、株主至上主義(外資株主の言いなり)じゃ、還りたくとも還れない。
→で供給(生産)力不足で今般のようなコストプッシュ(輸入物価高騰)インフレ多発。
このまま緊縮財政で企業、産業(来年にかけては特に農業、食糧系)を潰せば、輸入(外貨)頼りになり、変動相場制維持不能→固定相場制で自由に国債発行できなくなって本当の財政破綻ですね。
ドンドン、グローバル資本の思惑通りになってるのが怖い。
皇紀2682年(令和4年)11月13日 10:29 PM
日頃、日本製品を購入そして購入先はデパートの友の会員になって通販は避けて来ました。
ところがそのデパートが国旗掲揚塔がちゃんとあったデパートでしたが気が付いた時には撤去されているのでびっくりしてしまいました。
観光地を謳っている当地ですので穿た思いがしてます
最近冬支度したいと思って日本製品を探していますけどネット検索してると頑張っている日本の企業が結構ある事を知りました 本当に日本頑張ろとつくづく思います。
皇紀2682年(令和4年)11月14日 12:21 AM
百貨店の凋落
は著しいですね、目に見えて。
にぎわっているのはデパ地下の食品売り場だけのようです。
高級アパレル店や、ひいきしていたイタリアやフランスのブティック、化粧品店が
どんどん撤退しています。
昔は、デパートに行くとなったら、きちんときれいな服を着て髪を整え、いい靴をはき、
買い物を楽しんだら、屋上の遊園地で遊び、最上階のレストランで食事をした。
ひとつのイベントでした。
今は、ジーンズにスニーカーで行きます。
デパートのなかに、以前は考えられなかったような店がテナントで入っています。
わたしのいきつけのデパートでは、レジ袋も紙袋もいっさい廃止するそうです。
お値段が少々高くでも、その紙袋に入れて贈答するために買ったのですが。
これから、落日の一途をたどるような気がします。
今でも、何か買うとたかい罰金を支払っているような気持ちになりげんなりですが、
消費税が15%なら、もう必要最小限のものしか買いません。