統一教会は安倍氏に焦った
この記事をもって、統一教会(世界平和統一家庭連合)と安倍晋三元首相の結びつきを証明したものとし、よって七月八日、あのような形で暗殺されたことを正当化できるものと主張する声がSNS上で改めて大きくなっています。
自民党の特に清和政策研究会(清和会)が統一教会との関係を深めた経緯は、既に私たち国民の多くが承知の事実と変わりません。選挙区の地盤が軟弱な議員は、たとえ百票程度でも喉から手が出るほど欲しいため、自ら藁のような統一教会にもすがりました。
そこでまず、この記事にある創業者の文鮮明氏が清和会との関係強化を信者に謳ったとされる演説の時期に注目してください。
平成元年です。
もう一つ、岸信介元首相から関係を継いだ安倍晋太郎元外相のもとへ、北韓(北朝鮮)による日本国民拉致事件の被害者ご家族である有本明弘氏と有本嘉代子氏が救済を求めて駆け込んだのは、いつでしたか?
昭和六十三年九月です。
しかし、安倍元外相は、翌年の平成元年六月、次期首相の座を目前にしながら癌で亡くなります。そして、その後を継いだのが同五年の第四十回衆議院議員総選挙で初当選した安倍晋三元首相でした。
この時点で残念ながら拉致事件は、旧安倍晋太郎事務所に過去陳情された一事案でしかなく、恐らく当選したばかりの安倍元首相にとっても、まだよく分かっていない「疑惑」だったはずです。
ところが、元北韓工作員で脱北した安明進氏の証言が出回り、同九年一月の衆議院予算委員会に於いて、西村眞悟衆議院議員(当時、新進党)が初めて国会で拉致事件を取り上げました。ここから大きく動き出します。
北韓を擁護して拉致事件を否定する旧日本社会党系の福島瑞穂参議院議員らと被害者の即時救出を訴える西村氏が激しく対立していく中、北韓による篭絡工作に中山正暉元衆議院議員らがまんまとひっかかるなどの混乱を経て、いよいよ安倍元首相が過去の陳情を思い出し、自分こそがこの問題に取り組まねばならないと覚悟を決める重要な瞬間が訪れました。
それが同十四年九月の小泉純一郎首相(当時)初訪朝に、内閣官房副長官として帯同した時です。
さぁ、ここで何の話かはっきりさせましょう。既にここで何度か指摘していますが安倍元首相は、拉致事件解決に腹を括るまで、よもや国際勝共連合を作った文鮮明が北韓の資金源だったとは、知る由もありませんでした。
まさか拉致事件と安倍事務所が接触してしまったことに、統一教会は焦ったに違いありません。清和会との関係強化の指示は、そのようなころに出されました。
そのころ、統一教会が朴正煕政権下で認められるために「反共」を掲げてみせただけだったとは、反共・保守を掲げていた安倍元首相の知るところではなかったのです。わが国の自民党も米国の共和党も、或いは米中央情報局(CIA)も統一教会を利用していました。
そうして偽の信用を勝ち取り、逆に彼らを利用したのが統一教会です。CIAは知って利用していたでしょうが、日米共に一議員が詳細を知り得たとはとても思えません。
しかし、安倍元首相は知ったのです。拉致事件に取り組んだことで。
ここから統一教会との関係がどんどん疎遠になっていきます。
とはいえ前出のような自民党議員にまで、安倍元首相が「統一教会との関係を切れ」とは言えません。切った途端に落選するかもしれない状況に、安倍元首相自身がどうしてやることもできない(当該議員にすれば「安倍さん、勝手なことを言ってくれるな」となる)からです。まして党として選挙に勝たねば、第一次内閣の失敗を第二次内閣でも繰り返してしまいます。ほかの議員の選挙区事情まで口を出さないのが互いの了解です。
そのような自民党が抱えるジレンマにつけ込み続け、いよいよ長期政権を確立した安倍元首相をどうしても利用したい統一教会は、連合国(俗称=国際連合)にも認めさせたNGO「天宙平和連合」を動かしました。それが「例のビデオメッセージ」です。
その経緯は、七月十三日と八月二日記事をお改めください。既に統一教会内部の発言で明らかになっているのは、ドナルド・トランプ前大統領の名を出さなければ安倍元首相が応じてくれないであろうことを、統一教会自身が骨身に沁みていた真実です。
これでも安倍元首相が殺されて当然だったというのなら、私たち人類の倫理そのものが揺らぎます。無関係な事実を適示し続け、誹謗中傷することが「正義」であるはずなどないのです。
私たち国民が立法と行政に求めているのは、北韓の文鮮明が韓国の対日ヘイトスピーチ(日本憎悪差別扇動)を主導する一人だったことからも、日本人から巨額の資金を詐欺などを繰り返すことで巻き上げてきた事実のすべて認定に踏み切り、わが国での一切の活動を法で禁止すること以外にありません。
皇紀2682年(令和4年)11月7日 10:27 AM
本日、上記のご解説で私はすっきりしました。
安倍元首相が暗殺されて、この本文を読むまで、怒りと悲しみ、疑惑、不信でいっぱいで、逆に涙が出てきませんでした。
が、今は初めて、氏を思い、涙しています。それは「連中」に対する怒り千倍の涙です。
忘れられない写真があります。
平成十四年九月の小泉純一郎首相(当時)初訪朝の時に、小泉氏と北韓の金氏は笑いあい、
内閣官房副長官として帯同した安倍晋三氏は、金氏を睨みつけていました。
その映像をずっと忘れていません、そしてそのわけが遅ればせながらわかりました。
連日の、そして特に本日のご投稿をありがとうございます。