日韓共催は韓国の大失敗

皇紀2682年(令和4年)5月21日

 電子音楽作曲家のヴァンゲリス(エヴァンゲロス・オディセアス・パパサナスィウ)氏が十七日、仏国の入院先の病院で亡くなっていたことが昨日、報じられました。衷心よりお悔やみを申し上げます。

 天文学者で作家のカール・セーガン氏が制作した米国の宇宙科学番組に提供された楽曲「アルファ」(アルバム『反射率0.39』より)や、英国の映画『炎のランナー』、米国の映画『ブレードランナー』の音楽を担当したことでよく知られていますが、私たち日本人にとっては、何と申しても蔵原惟繕監督、高倉健・渡瀬恒彦主演の映画『南極物語』の音楽でしょう。

 本作は、長らく邦画興行記録を(宮崎駿監督の映画『もののけ姫』に抜かれるまで)維持し続けた大ヒット作でしたが、ヴァンゲリス氏は当初、超多忙のために作曲依頼を断りました。しかし、製作のフジテレビジョンと学習研究社側が(断るべくわざと提示した高額な作曲料にも)めげずに依頼し続けたことに驚き、プロットの説明を受けた上で「犬たちの気持ちに応えましょう」と引き受けたという逸話があります。

 その結果、この音楽は彼のベストアルバムにも収録され、世界中の人びとに鮮烈な印象を与えました。ちなみに、世界映画史上初めて南極の撮影に挑んだ作品は、小松左京原作・深作欣二監督の角川映画『復活の日』(昭和五十五年東宝配給)で、同五十八年東宝・日本ヘラルド配給の『南極物語』は、その後発作品に当たります。

 ただ、本作は北極でも撮影され、そこで世界映画史上初めて本物のオーロラを収めることに成功しました。光学合成されたものではなく、本物を観ることができます。

 世界で初めて太陽に直接キャメラを向けた(当時はレンズを通してフィルムが焼けるとされたため誰も行なえなかった)のも黒澤明監督の映画『羅生門』の宮川一夫撮影監督でしたし、日本人というのは、本当にとてつもないことをする民族です。

 さて、ヴァンゲリス氏の仕事に話をもう一度戻しますと、さらに私たちの記憶に残っているのが平成十四年に開催された日韓FIFA世界杯公式賛歌です。

 正直これは、私が人生で初めて韓国に対する著しい嫌悪感を抱いたきっかけでした。実のところ私の周囲もほとんどがそうでしたから、団塊ジュニア世代やその下の世代にとっては、日韓世界杯が「嫌韓」の入口になってしまったかもしれません。

 忘れもしないのは、わが国代表が先に敗れ、韓国代表が勝ち残った際、共催の縁で「韓国を応援しよう」といっていたところへ「日本が負けておめでとう」「日本が先に消えてよかった」など韓国人が吐き散らしたヘイトスピーチ(日本憎悪差別扇動)をさんざん目にしてしまったことです。共催に至った韓国側のゴリ押しを耳にしたのは、そののちのことでした。

 また、韓国側が審判員を買収しまくっていた問題も発覚し、私たちの世代から見れば、日本単独開催を妨害して日韓共催に持ち込んだ韓国側は、私たち日本人に韓国人を遠ざける原因を自ら作ったようなものです。要するに大失敗でした。

 しかし、ヴァンゲリス氏が作曲した公式賛歌(アンセム)は、私たちの耳に今も残っています。彼は、楽譜を読み書きできないことを公言していましたが、私たちに多くの良質な音楽体験を与えてくれました。

 改めて彼の楽曲に耳を傾けてみたいと思います。余計な雑音は一旦置いておいて……。

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『日韓共催は韓国の大失敗』に1件のコメント

  1. 名無し:

    日本人ほど、ナイ−ブでなさそうなので、そんな出来事、忘却のかなただと、思います。「今を生きる!・過去を振り返らない!」ある意味羨ましい?