北朝鮮政権の終わりと今後

皇紀2682年(令和4年)5月10日

※本日は、配信時間を変更しました。ご了承ください。

 韓国の尹錫悦大統領の就任式が執り行われています。北朝鮮工作員の文在寅政権が終わりました。

 韓国にとって本来最も重要な日米韓関係に於いて、わが国からは、林芳正外相が出席しましたが、米国は、マーティン・ウォルシュ労働長官とカマラ・ハリス副大統領の夫で弁護士のダグラス・エムホフ氏を出席させています。

 一方、文前大統領に服従の圧力をかけ続けてきた中共は、王岐山国家副主席を出席させ、尹政権に引き続き圧力をかけていく姿勢を諦めていません。王副主席は、尹大統領就任式の全出席者で最高位に当たります。

 大統領選挙期間中にも申しましたが、米政府は、尹政権の発足であれば少しは韓国への態度を変える用意があり、米民主党のジョー・バイデン大統領の訪問日程も、これまでの「日本が先、韓国は後かもしくは無視」から今月二十日に訪韓、二十三日に訪日という日程へ、早速変化を表しました。

 ただ、バイデン政権として「この順番に意味はない」と断ったのは、まだまだ尹大統領を「信用していない」という当然の記号であり、わが国のとるべき態度とそう変化はありません。

 日韓合意をめぐって外相時代に嫌な想いもした岸田文雄首相は、外務省発案で訪日した尹政権代表団と面会してしまいましたが、それでも今後の日韓関係を問われて「わが国の一貫した立場を踏まえながら」と述べました。

 つまり、既に「歴史問題」と称されるものの「解決」は済んでいるという立場を崩さないという意味です。新たな交渉はありません。

 これが尹大統領へのわが国からの答えであり、韓国政府として肝に銘じておいていただきたい上に、わが国としてもこれを堅持しなければならないのです。少しもブレてはいけません。

 さて、フィリピン(比国)大統領選挙は、どうやらフェルディナンド・マルコス元上院議員の当選が確実です。またも比政界から国情そのものが混乱する予感しかしません。

 二十年以上の独裁を敷いたマルコス元大統領夫妻の隠然たる影響は、さまざまな形でまだなお健在ですから、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領の政治的姿勢の継承を掲げて当選はするものの、今後比国がどうなるか注視する必要があります。

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