この研究者も工作員仲間か

皇紀2677年(平成29年)4月2日

 http://www.sankei.com/affairs/news/170331/afr170331……
 ▲産經新聞:菅野完氏著「日本会議の研究」 販売差し止め仮処分決定を取り消し 東京地裁

 私がここで菅野完氏を取り上げた際、報道各社が「ジャーナリスト」と冠したことに強い違和感を覚え、分かりやすく「出版差し止めの仮処分が出た著書『日本会議の研究』で知られる」とご紹介申し上げました。

 彼が反日(対日ヘイトスピーチ)活動家あがりであることをわざわざ申すことはないとも思い、こう表わしたわけですが、今にして思えば彼の突然の登場は、この処分取り消し決定の機会を狙っていたのでしょう。まんまと東京地方裁判所の日程に合わせた「活動」に、報道各社も野党各党も踊らされました。

 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50764
 ▲現代ビジネス:「教育勅語」復活論者は、単に歴史の無知をさらしているだけ ナンセンスな主張が繰り返される理由 辻田真佐憲
 http://president.jp/articles/-/21610?page=3
 ▲プレジデント:「軍歌を歌う幼稚園」で愛国心は育つのか 辻田真佐憲
 http://synodos.jp/politics/19359
 ▲シノドス:《教育勅語》には何が書かれているのか? 辻田真佐憲×荻上チキ

 さて、今や「森友学園問題」ではなく「辻元工作問題」或いは「辻元公園問題」に成り果てた件に絡み、対日ヘイト一派が仕掛けた珍騒動の端緒は、実はここにもありました。

 私はよく存じ上げなかったのですが、辻田真佐憲氏という近現代史研究家がいて、彼がまず騒動勃発前の一月二十三日付で、現代ビジネスに森友学園のことを揶揄する記述を発表しています。

 そこから怒涛の如くたった一人で教育勅語を曲解した記事を連発させ、うまく騒動になってからもしたり顔で荻上チキ氏と対談し、現在の対日ヘイト思想で教育勅語を解釈するという、まともな歴史研究家なら絶対にやらないと思われることをやってのけました。その全てを指摘していられませんが、いちいち説明が間違っているのです。

 ここでも何度か言及してきたように警察の不断の努力も実り、現在はかつてより刑法犯の発生件数が減り続けています。それでも「社会不安」を感じるという風潮にこそ国家的病理が潜んでいるのであって、辻田氏にはそれが全く見えていません。

 教育勅語が生きていた主権国家時代の犯罪件数との単純比較などに何の意味もなく、勅語の復元によって犯罪件数がさらに減ると考えてきた識者など一人もいないでしょう。いない人たちのありもしない論説を指して「空論である」といってみるあたりに、歴史研究者としての「浮世離れ」にも似た症状が見てとれます。

 そして何より、彼らの言説こそが天皇陛下の政治利用を流布しており、その反省に立った建設的な提言などただの一箇所も見当たりません。辻田氏はともかく荻上氏は、政治討論番組にも出演してきたわけですから、このような対談内容で本当によかったのでしょうか。

 大東亜戦争後の占領統治により教育勅語を隠されてしまったことで、自民党の改憲草案に道徳や倫理が書き込まれるようになりました。政治家に寄ってたかって私たち国民の行動をどうのと決めつけられるいわれなどありません。

 辻田氏の指摘の中で、西洋の啓蒙主義とわが国の道徳を第一とする主義との対立があったことは事実であり、しかしながらその中で天皇陛下の御言葉として賜るものに不足はないと考えられたことと、政府を含むその周辺の政治的思惑や時代の流れとを混同させた勅語の解説自体が間違っているのであり、例えば「弱小国だった時代の賜物」「大それたことは書いていない」といったいい方に、既に対日ヘイト根性が注入され、または勅語復元をいう人たちへの嘲笑と罵倒が含まれています。

 それでも研究者かと思うほどであり、今後は「対日ヘイト活動家」を名乗ったほうがよいでしょう。この種の者の言葉を真に受けては、歴史を見誤り、現代そして次世代に於いて、私たちがどうすべきかを間違うのです。

スポンサードリンク

『この研究者も工作員仲間か』に1件のコメント

  1. 心配性:

    増税や、国有地の売却や、民営化等々で、財務官僚の暗躍や圧力が全く無い、と本気で考える国民はいないと思うのです。

    本気で「官僚は潔白」だと信じる、何事も性善説に立って考える昭恵夫人のようなお目出たい方が大勢いるなら、お目にかかりたいものです。

    関西特有の、「大阪の闇」を凝縮したような複雑な土地を、財務省のおかしな動きもあって、8億円のディスカウントどころか、むしろ高値で売りつけられてしまった籠池氏はいわば被害者でもあり、その点では同情を禁じ得ません。

    一方で、氏は、補助金詐欺、寄付金詐欺、偽計業務妨害、証人喚問での偽証が疑われ、怒涛の陳情やコンニャク攻撃によって数多の友人・知人・同志たちを地獄に引きずり込んだ事もまた事実。
    籠池ご夫妻の切なる願いでもある、「森友学園を多額の血税で救う」という事に関しては、国民レベルでの議論が必要となるでしょう。

    それよりも、本当に、日の丸半導体は壊滅状態です。
    せめて、東芝ぐらい、なりふり構わず救う決断をしてはどうなのでしょう?(苛)

    東芝は解体後、半導体だけで再上場!
    http://www.nikaidou.com/archives/90141