中共腐肉事件とデフレ対策
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140724/chn140724……
▲産經新聞:【外信コラム】 上海余話 奪われた「のれん」
東京のお寿司屋さんが中共人を相方に上海へ進出したものの、のれん(店名)ごと店舗を乗っ取られてしまったという話。私はずいぶん前に、或る台湾人商社員から「日本人は絶対に単独で中共へ進出してはいけない。中共人にいいようにされてしまう。欧米との合弁を設立するのが最も望ましい」と伺いました。
上海で発生した腐肉事件。米食肉加工大手OSIの現地法人「上海福喜食品」は、期限切れどころか腐りきった鶏肉を平然と加工し、マクドナルドもファミリーマートもやられてしまいました。
この事件で注目すべきは、実はこの工場が極めて清潔だったことです。中共人だけの経営では、こうはいきません。しかし、米国人が常駐して管理していたわけではないので、日米からの視察のたびに腐肉使用を隠蔽され、すっかり騙されてしまいました。これが、いわゆる「チャイナリスク」です。
中共共産党がたとえ検査体制の強化を謳っても、地方ごとの権力構造によって、癒着の生まれ方は日欧米のそれどころではありません。
今回、共産党指揮下の中共報道が腐肉使用を暴露したのは、上海福喜が米国系企業だったことと、習近平国家主席の「権力の腐敗撲滅」をアピールする目的が相まって、そこではたらく自国人民を生け贄にすることも厭わなかったということでしょう。
さて、ファミリーマートは別の中共企業との契約を模索するといいますが、これがデフレーションの正体です。
賃金は外国人に支払われ、私たちは一円でも安いものを買うしかない、という悪循環であり、賃金の部分が国内に還流されない限り、安易に「高くなってもよいから国産を使って」と要望しても、実際には買えない人で国内があふれかえります。
最初に申した「奪われたのれん」の話は、そもそも安倍内閣が進める「クール・ジャパン戦略」の出番です。売り込み品目の選定で自己満足に陥っている暇があれば、海外進出のコンサルタントを戦略本部が担い、生産者や経営者を助けなくてはなりません。
そして、本当のデフレ(給与下落)対策こそが、食料自給率の上昇政策を助けることにもなるのだ、と安倍晋三首相自身が理解し、雑音を排して決断することです。