IMF「米抜き」できない

皇紀2674年(平成26年)4月14日

 http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140412/fnc140412……
 ▲産經新聞:【G20】 IMF改革は「米抜き案」模索 しびれ切らす参加国

 あまり大したことではないのですが、十一日記事で取り上げた連合国(俗称=国際連合)国際通貨基金(IMF)の件です。

 IMFは、出資比率第二位のわが国に内政干渉までするのに対し、第一位である米国の連邦議会が結論を出さなければ何も決められません。露中などの新興国が発言権を拡大できるよう、出資比率と人事配分を改めようという提言に、米議会の承認が得られず、四年間も議論が進みませんでした。

 これはオバマ政権の調整能力なき議会運営に関係があり、むろん安全保障理事会のみならずIMFでまで露中に大口をたたかれたくないという思惑もはたらいているでしょう。

 しかし、連合国という組織そのものが、所詮は米軍を中心としたものでしかないことを露呈しています。ですから「米抜き」という各国からの発言は、その米軍の存在感が弱ってきたことを表し、米国もわが国も独国も「比率を下げる」と各国を脅せばよいというような話ではありません。

 昨日記事では人類の道徳・倫理観を「進化している」と申しましたが、一方で人はいつの世も「低きに流れる」のであり、結局のところお金と力が世界秩序を支配します。

 わが国にお金はありますが力がなく、その両方を手にする米国ほど発言権を許されてきませんでした。私は、シリアやウクライナ情勢について、露国側の視点もお伝えしてきましたが、IMFの「米抜き」にわが国が賛成すべきだとは思いません。

 なぜなら、わが国がIMFに過干渉されるのは、米国の発言権とは別の問題が原因だからです。財務省をはじめ、政府が占領憲法(日本国憲法)を有効とする以上、今なお連合国にわが国を売って得点する官僚や政治家がいることこそが原因なのです。

スポンサードリンク

Comments are closed.