みずほ銀行と反社会的勢力
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131008/crm131008……
▲産經新聞:みずほ銀行の暴力団融資、当時の頭取も把握 先週の副社長会見を撤回
反社会的勢力への融資取引が多数あり、それを把握しながら二年間以上も放置したとして、金融庁から業務改善命令を受けていたみずほ銀行の佐藤康博頭取は八日、問題融資を銀行として把握した平成二十二年十二月、自身を含めて西堀利頭取(当時)にも取引実態が報告され、事実を把握していたことを初めて公表しました。
私は本年一月三十一日記事で「特にみずほ銀行は危機意識を高めたほうがよい」と申しました。これはソフトバンクの買収事案について取り上げたものですが、この買収資金の融資は何もみずほ銀行だけが名乗りを上げていたわけではありません。
ですから、私は或る方から「なぜ、みずほだけを指したのか」と問われたことがありました。その答えを八月二十三日記事で示したつもりです。みずほ銀行が韓国輸出入銀行と巨額の金融契約を結んだという報道に、全く別の暴力団問題をつけ加えておいたのです。
米国の情報当局が朝鮮系資金の動きを追っているらしいことは以前に申した通りですが、みずほ銀行はソフトバンクと暴力団への融資で彼らに目をつけられていました。金融庁が業務改善命令を出したのもそのためであり、一方のソフトバンクは「潰したくても潰せない企業」になりたくて目下必死なのです。
しかしながら米国に先を越され、まるで外圧によってわが国の金融機関の不正行為が指摘されたかのような格好になったのは、占領憲法(日本国憲法)下の政治状況を振り返ってみても「情けない」の一言で片づくものではありませんが、私とて本年上半期の段階で、不出の事案をもって特定の銀行を名指しで批判しにくいため、このような記事のまとめ方になりました。
そこで、もう一つだけ申しておきますと、私は本日記事の最初に「反社会的勢力」と表現しています。これは暴力団に限りません。組織実態を隠蔽するために政治運動や社会運動を標榜する団体も含まれます。
そのような対象には、韓国や北朝鮮への違法送金に携わってきた団体もあり、今回の問題ではさらに追及されるでしょう。金融庁がどこまで調査し、みずほ銀行がどこまで知っていたかは不明ですが、みずほフィナンシャルグループとしての問題は、旧第一勧業銀行・旧富士銀行・旧日本興業銀行の分割合併体制が未だに整っていないことです。
喩えるなら、かつて東宝映画に登場した怪獣「キングギドラ」の三つ首がてんでバラバラのほうを向いたまま歩こうとしているような状態で、わが国の巨大金融機関の一角をなしながらも、これでは健全な経営がままなりません。
反社会的勢力はそのような銀行にこそ入り込むのであり、みずほ銀行が彼らとの関係を断ち切れなかった遠因と言えましょう。調査の端緒はともかく、わが国としても朝鮮系資金には注意すべきです。