南北朝鮮「隠れ反中」動く

皇紀2673年(平成25年)2月13日

 独国出身で羅馬教皇(法王)のベネディクトゥス十六世が今月末で退位されるということですが、八年前に即位されたその日から「(年齢の問題ではなく)任期は短くなる」と聞き、確か私は当時そのことをどこかで話したか、書いたかと思います。そもそもあれは一体誰から仕入れた話だったのか、一向に思い出せません。とりあえず聞いていた通りになりました。

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 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013021200432
 ▲時事通信:北朝鮮が核実験=3回目、挑発継続-地震規模、過去最大

 北朝鮮は十二日、咸鏡北道吉州郡豊渓里で三回目の核実験を断行しました。米中両政府には事前通告があった模様ですが、核兵器の小型・軽量化に成功していた可能性もあり、今回は日米のみならず中共も強く抗議しています。

 私は先月二十六日記事以来、北朝鮮が極寒期に初めて長距離弾道弾を発射し、核実験の実施をもちらつかせている理由を二度にわたって申しました。

 改めて要約しますと、日米にとって「防共の砦」としての利用価値があった韓国はまんまと中共の配下と化し、在韓米軍の撤退が進む中、朝鮮半島はすべて「赤くなった」と申して過言ではなく、そうなれば韓国と北朝鮮の存在意義は失われ、それは特に北朝鮮にとって「歪んだ李王朝の再現(金一族支配)」の危機であり、南北に勃興したいわゆる「隠れ反中派」が必死になって米国を刺激し、中共からの離脱を示唆しているということです。目的のためには朝鮮戦争の休戦協定(中共も調印)を近年中に破棄することも考えているでしょう。

 中朝国境で続く緊張または今回の中共による強い抗議表明とは、決して「脱北者」に中共側が神経を尖らせているだけではありません。南北朝鮮の「隠れ反中派」の存在に中共が気づき、北朝鮮が実際の行動を起こしたことに本気で腹を立てているためです。

 安倍晋三首相が取るべき対応の選択肢は、直ちに占領憲法(日本国憲法)の有効期限が切れていたと宣言することを大前提としても、連合国(俗称=国際連合)安全保障理事会での制裁に賛成、或いは朝鮮総連の人とカネを対象とする独自制裁を決行するといった通常取り得る道に加え、詳細を申すわけにはまいりませんが、北朝鮮による日本国民拉致事件の解決にも繋がる全く別の独自交渉を北朝鮮と始める道があります。

 韓国にも中共の属国化を嫌悪して日米との連携を望む声は実のところ一定数あり、彼らは中韓が共闘の手段とした歴史認識や領土問題における「反日」にも抵抗しているのです。

 だからこそ、私は現段階で安倍首相の対中韓外交は「うまいことやっている」と申しました。あとはいかにわが国が、「防共の砦」だからと目を瞑った韓国による島根県隠岐郡隠岐の島町竹島の武装占拠や歴史認識を巡る「反日」喧伝行為をビシャリと叱れるかにかかっています。かつては統一協会らによる保守論壇への侵入から、これらの問題がおろそかにされました。

 私たちは中共共産党と人民解放軍の暴挙および北朝鮮の犯罪行為にただ悩まされてきたように見えますが、政治的手段としての南北朝鮮に存在する「隠れ反中派」利用は大いに検討すべきです。信じて手を組めとは申しません。互いに潮時を見定めて利用し合えと申しているのです。

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『南北朝鮮「隠れ反中」動く』に2件のコメント

  1. 心神:

    ウランを使った開発ですよね?

    もしそうなら小型化・中型化は可能なのでしょうか?

    小型化はプルトニュウムでないと、難しかったと記憶してるのですが・・・

  2. じゅんいち:

    北朝鮮の核実験などを始めとした内憂外患が山積みの中、民主党政権下でないことに安堵しています。
    安倍政権が誕生するのが、少し遅れていたら大変なことになっていたと思います。

    その一方で大変心配していることがあります。安倍政権下でTPP参加と道州制が成立してしまう可能性が高いことです。

    この問題については西田昌司議員などが頑張っているようですが、安倍政権下においてTPP参加と道州制が成立してしまう可能性は十分にありえると思います。
    小泉進次郎議員はじめ、議員や経済界からTPP参加を強く主張している勢力も多数おります。

    このような記事も出てきました。
    「聖域」容認なら交渉参加=TPP、来月にも安倍首相表明
    http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130213-00000147-jij-pol

    遠藤さんのブログをはじめとして、他にも保守系ブログをいくつか参考にしています。
    その中に、海外に向けた動画制作を頑張っていらっしゃる『WJFプロジェクト』のブログも読んでいます。

    その記事の中で、TPPと道州制や安倍政権を取り巻く現状などについて危惧を訴えられています。

    皆様にもよろしければ一度、ブログ記事に目を通して熟慮して頂ければと思います。
    WJFプロジェクトhttp://wondrousjapanforever.cocolog-nifty.com/blog/

    遠藤さんのブログでもこの2つの問題について折に触れて取り上げて頂ければ幸いです。