マスコミは今も戦意高揚

皇紀2671年(平成23年)8月12日

 http://www.nhk.or.jp/special/onair/110227.html
 ▲NHKスペシャル:日本人はなぜ戦争へと向かったのか 第3回 ”熱狂”はこうして作られた

 この番組は、本年2月27日に日本放送協会(NHK)が放送したものだったそうですが、私はほとんどテレビを見ないので知りませんでした。ところが昨夜(正確には本日午前0時)、やっと仕事を終えて見たのが、この番組の再放送だったのです。

 ここでNHK自身が私たちに問いかけたのは、すなわちメディア各社の報道など信じてはならないということでした。

 主として大東亜戦争時に於ける軍とメディア各社との関係を軸に、新聞社は発行部数を増やす目的で戦意高揚を仕掛け、政府は戦意高揚のためにラジオと新聞を利用していくという様が描かれていましたが、これは現在も決して変わっていません。

 いわば、現下は軍から企業に変わっただけです。それで「ならば平和的なぶんだけマシだ」と思われるかもしれませんが、そこから派生する政治的思惑は、私たちの意識を実にゆっくりと破砕していきます。

 結果「わが国が再び戦争をする日は来るか」との世論調査で、65%もの回答者が「来ない」と答えたのです。少なくとも、NHKはそう放送してこの番組を終えました。

 私は、皇室祭祀に基づく(もっとも皇室祭祀に寄らない限り実現しない)「無戦・無核」を訴えてきましたが、常にわが国(皇国)が外国に戦争を仕掛けられる可能性を否定しません。残念ながら私たちは、拝金的で個人主義的な国家群に取り囲まれています。

 内向的に日本国内だけを見つめ、無根拠に何かを信じ込むよう煽りながら、自らもその淵へと墜ちていくメディアの悪癖はますます治っておらず、戦意高揚ならぬ「喪意高揚(徹底的に落胆して志を得ないよう煽ること)」に励み、既得権益にしがみついているのが、現下のメディア各社です。

 あのNHKの番組をご覧になって、よもや「戦争はこうして起きたのね」で終わったならば、やはりあなたは目の前の現実を他人事にしか感じておられない証左です。メディア各社が何をどう報じて儲けようと私は自由だと思いますが、私たち自身に思考する力がなければなりません。

 番組の語り(ナレーション)では天下一品の松平定知さんが「本来のジャーナリズムの役割は、的確に取材し、真実を報道して、国民が冷静に判断する材料を提供すること。国家の運命が狂わされてしまう、そういう力をメディアは持っている。あらためて突きつけられた思いであります」と語られたことを、どこのどなたたちが真摯に受け止めたでしょうか。

 例えば、朝鮮人従軍慰安婦なる者が存在していたとする主張と、そのような者はいなかったとする主張の両方を取材してはじめて報道なのです。一方に加担したものは報道ではありません。

 あなたは、本当に何者にも騙されていないと言えますか?

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