国境が分からない子供たち

皇紀2671年(平成23年)8月1日

 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110731/plc110731……
 ▲産經新聞:日本の国境はどこ? 正解わずか2% JC、高校生400人調査

 平成21年1月、民主党の輿石東参議院議員会長が日本教職員組合(日教組)の会合で「教育の政治的中立はありえない」などと発言し、彼らの政治活動が教育の場に持ち込まれている現状を呆れるほど開き直りましたが、肝心なことは教えないようにしているのでしょう。

 わが国のかたちについて教えることは、政治的でも何でもありません。その中立性を保つということと、公共性そのものをはき違えた私たちは、もう誰も北海道の択捉島や島根県隠岐郡隠岐の島町竹島、沖縄県石垣市尖閣諸島の位置を正しく認識することなど諦めてしまったのでしょうか。

 そのようなことを口にすること自体が「政治的発言」に当たり、出来る限りやめさせようとしながら、一方で「日本は悪いことをした国です」とは大いに何人にも語らせてきたわが国の、その歪んだ風潮があまりに長く続いたために、高校生の多くが自国の領土・領海を認識出来なくなってしまいました。

 若い世代が選挙で投票にすら行かなくなった現状を嘆くならば、そのような事態に自らを陥れたこれまでを反省し、直ちに改めようではありませんか。

 いわゆる「安保闘争」や連合赤軍らによる殺戮と破壊活動、或いは大東文化大学の聴講生だった山口二矢氏が日本社会党の浅沼稲次郎委員長(当時)に天誅を下した事件などの衝撃から、わが国の大人たちは出来る限り子供から政治を遠ざけてきたように思います。その結果が、私たちのような俗に言う「団塊ジュニア世代」以降の著しい公共に対する無関心を招きました。

 竹島や尖閣諸島の問題では、私も随分と講演会や街頭演説で「自分の家の庭を他人に盗られて黙っているようなものなんですよ」と皆様に語りかけてまいりましたが、本当にお分かりいただいていたのでしょうか。7月23日の街頭演説でも、私は(国旗を持たれて参加されていた方々に対してではなく)道行く皆様に「『せんかくしょとう』って何かで聞いたことありますよね?」と断わりました。

 日教組や文部科学省にすれば、そもそも今回の調査が公益社団法人「日本青年会議所(日本JC)」によるものであることを「政治的だ」などと言って鼻にもかけようとしないのでしょうが、教育現場の外側から指摘しているのですから問題はないはずです。この調査結果を真摯に受け止めてもらわねばなりません。

 そして私たちは、この現実を思い知らねばならないのです。私は、先人たちが艱難辛苦を乗り越えて護ってこられたわが領土・領海について、次の世代には平易に教え、伝えていきます。

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