中共の新幹線、日本の技術

皇紀2671年(平成23年)6月29日

 http://www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=……
 ▲日本經濟新聞:中国新幹線、「独自技術」譲らず 特許申請巡り鉄道省

 http://www.asahi.com/international/update/0622/TKY20……
 ▲朝日新聞:中国高速鉄道「独自技術でない」 元幹部、中国紙に暴露

 中共のような国に技術を提供するからこのようなことになるのです。わが国は彼らと「国内利用限定」の前提を確認して技術を供与したにもかかわらず、その技術が「中共発」のものとして世界に輸出されるかもしれません。

 大東亜戦争に敗北した直後、わが国も欧米の技術を基にした模造製品を売ることで食いつなぎましたが、どの国の企業もかなわなかった開発に次々成功し、独自の高性能品を売り出して焼け野原から経済を立て直しました。

 新幹線技術の供与は、台湾で初めて実現しましたが、日欧合作のような導入形態だったとはいえ、台湾が「これは独自技術だ」などと主張したことはありません。

 わが国の鉄道車輌は、東南亜諸国でも活躍していますが、いわゆる「払い下げ」の旧式が塗装を改められ、泰国(タイ)や尼国(インドネシア)で今も走っています。

 台湾新幹線の導入時、民進党と国民党の政治的な駆け引きは別にしても、一旦は仏・独との契約で決まっていました。理由は、高性能すぎるわが国の車輌よりも、欧州のもののほうが安価だったためです。

 たまさか平成10年に独国ICEが脱線事故を起こし、翌年に台湾大地震が発生したことで、高価でも安全性の高い日本の車輌が採用されることになりましたが、わが国産業界最大の弱点は、高性能が常に誰からも求められていると信じて疑わない営業の仕方にあります。

 高機能の冷蔵庫や洗濯機、それらの色やデザインに至るまで、実は「私たち日本民族の感覚として高性能であるに過ぎないかもしれない」という想像力が足りません。

 韓国のサムソン電子は、各国の需要に沿った製品の提供で業績を伸ばしているといいますが、いわゆる「左ハンドル」の車しか輸出しなかった欧米企業とは違い、右ハンドル車を製造しているはずの日本企業こそが、各国の需要に合わせて自動車を製造し、世界一にまでのし上がったのではありませんでしたか。

 中共や韓国の製品は、まさしく日本の模造品であるだけでなく、一皮剥けば中身は日本製であり、そうでないものは安全に長く使い続けることが出来ません。

 わが国の技術力、そして供給力は未だ世界一と申して過言ではなく、あとはそれを生かす想像力と図太い営業力(大きな課題となる政治力)が必要です。

 新幹線技術も、中共が一つのパッケージにして輸出を目論んだところで、結局はわが国に部品などの発注がある(そうでなければ運営維持の出来ない代物が搭載されてしまい、恐らく買い手はない)のであり、むしろわが国は技術のパッケージ化にこだわらず売りつけることを考えればよいでしょう。実際、世界中を見渡しても、新幹線の需要などそうそうあるものではないと思われるからです。

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